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Azure Front Door でファイルを圧縮することでパフォーマンスを向上させる

ファイル圧縮は、ファイル転送速度を改善し、ページ読み込みパフォーマンスを向上させる有効な方法です。 サーバーでは圧縮してサイズを小さくしてからファイルを送信します。 ファイル圧縮により、帯域幅のコストを軽減し、ユーザー エクスペリエンスを向上させることができます。

ファイル圧縮を有効にするには、次の 2 つの方法があります。

  • 配信元サーバーで圧縮を有効にします。 Azure Front Door は圧縮ファイルを受け渡し、要求したクライアントに配信します。
  • Azure Front Door POP サーバーで直接、圧縮を有効にします (即時圧縮)。 この場合、Azure Front Door によってファイルが圧縮され、エンド ユーザーに送信されます。

注意

範囲の要求は、さまざまなサイズに圧縮される場合があります。 Azure Front Door では、どの GET HTTP 要求でも Content-Length 応答ヘッダー値を同じにする必要があります。 クライアントが Accept-Encoding ヘッダーを使用してバイト範囲要求を送信し、その結果、配信元からさまざまなコンテンツの長さで応答があった場合、Azure Front Door により 503 エラーが返されます。 配信元または Azure Front Door で圧縮を無効にするか、バイト範囲要求から Accept-Encoding ヘッダーを削除するルール エンジン ルールを作成します。

重要

Azure Front Door 構成の変更は、ネットワーク全体に反映されるまでに最大で 10 分かかります。 今回初めて CDN エンドポイントの圧縮を設定した場合は、トラブルシューティングの前に、圧縮設定が確実にすべての POP に反映されるように 1 ~ 2 時間待機することを検討してください。

圧縮の有効化

Note

Azure Front Door では、圧縮はルートの [キャッシュを有効にする] の一部です。 [キャッシュを有効にする] の場合にのみ、Azure Front Door で圧縮を利用できます。

圧縮は、次の方法で有効にできます。

  • 簡易作成時 - キャッシュを有効にすると、圧縮を有効にできます。
  • カスタム作成時 - ルートを追加するときにキャッシュと圧縮を有効にします。
  • Front Door マネージャー。
  • [最適化] ページ。

Front Door マネージャーで圧縮を有効にする

  1. Azure Front Door の Standard/Premium プロファイル ページから、[Front Door マネージャー] にアクセスして、圧縮を有効にするエンドポイントを選択します。

  2. エンドポイントで、圧縮を有効にするルートを選択します。

    Azure Front Door マネージャーのランディング ページのスクリーンショット。

  3. [キャッシュを有効にする] をオンにしてから、[圧縮を有効にする] のチェックボックスをオンにします。

    [圧縮を有効にする] ラジオ ボタンが表示された Azure Front Door マネージャーのスクリーンショット。

  4. [更新] を選択して構成を保存します。

最適化時に圧縮を有効にする

  1. Azure Front Door の Standard/Premium プロファイル ページで、[設定] の [最適化] に移動します。 エンドポイントを展開して、ルートの一覧を表示します。

  2. 圧縮が "無効" になっているルートの横にある 3 つのドットを選択します。 次に、 [Configure route](ルートの構成) を選択します。

    [最適化] ページのスクリーンショット。

  3. [キャッシュを有効にする] をオンにしてから、[圧縮を有効にする] のチェックボックスをオンにします。

    [圧縮を有効にする] ラジオ ボタンが表示された [最適化] ページのスクリーンショット。

  4. [更新] を選択します。

圧縮コンテンツの種類を変更する

[最適化] ページで、MIME の種類の既定の一覧を変更できます。

  1. Azure Front Door の Standard/Premium プロファイル ページで、[設定] の [最適化] に移動します。 次に、圧縮が "有効" になっているルートを選択します。

  2. 圧縮が "有効" になっているルートの横にある 3 つのドットを選択します。 次に、View Compressed file types(圧縮ファイルの種類の表示) を選択します。

    [最適化] ページのスクリーンショット。

  3. 既定の形式を削除するか、 [追加] を選択して新しいコンテンツの種類を追加します。

    [customize file compression]\(ファイル圧縮のカスタマイズ\) ページのスクリーンショット。

  4. [保存] を選択して、圧縮の構成を更新します。

圧縮の無効化

圧縮は、次の方法で無効にできます。

  • Azure Front Door マネージャー ルートで圧縮を無効にする。
  • [最適化] ページで圧縮を無効にする。

Azure Front Door マネージャーで圧縮を無効にする。

  1. Azure Front Door の Standard/Premium プロファイル ページで、[設定] の [Front Door マネージャー] に移動します。

  2. 圧縮を無効にするルートを選択します。 [圧縮を有効にする] チェックボックスをオフにします。

  3. [更新] を選択して構成を保存します。

最適化で圧縮を無効にする

  1. Azure Front Door の Standard/Premium プロファイル ページで、[設定] の [最適化] に移動します。 次に、圧縮が "有効" になっているルートを選択します。

  2. 圧縮が "有効" になっているルートの横にある 3 つのドットを選択し、 [Configure route](ルートの構成) を選択します。

    [最適化] ページで圧縮を無効する画面のスクリーンショット。

  3. [圧縮を有効にする] チェックボックスをオフにします。

    圧縮を無効にするためのルート更新ページのスクリーンショット。

  4. [更新] を選択して構成を保存します。

圧縮のルール

Azure Front Door では、対象となるファイルのみが圧縮されます。 圧縮を実行可能にするためのファイルの条件は、次のとおりです。

  • MIME の種類である
  • 1 KB より大きい
  • 8 MB 未満

これらのプロファイルでは、次の圧縮エンコードがサポートされています。

  • gzip (GNU zip)
  • brotli

要求で複数の圧縮の種類がサポートされている場合、brotli 圧縮が優先されます。

アセットの要求で gzip 圧縮が指定され、要求がキャッシュ ミスになった場合、Azure Front Door は POP サーバー上で直接アセットの gzip 圧縮を行います。 その後、圧縮ファイルがキャッシュから提供されます。

配信元がチャンク転送エンコード (CTE) を使用してデータを Azure Front Door POP に送信する場合、圧縮はサポートされません。

次のステップ