Excel Mobile 2010 を使用して、外出先で十分な情報に基づく意思決定をする
以前の「Office 2010 のモビリティ」という投稿では、Office アプリケーションを携帯電話から使用できるようになったことで、外出先での生産性向上が期待できることを簡単に説明しました。この投稿では、Excel Mobile 2010 について詳しく説明します。Excel Mobile 2010 は Microsoft Excel 2010 で使用できる 100 以上の数式をサポートしています。さらに、一般的な種類のグラフはすべて作成および表示することができ、携帯電話でもデスクトップに近い表示ができます。この投稿では、Excel Mobile 2010 を使用して携帯電話で What-If 分析を行い、ビジネスまたは金銭関係の個人的な問題を解決する方法を紹介します。また、タッチ デバイス用として Office Mobile 2010 に組み込まれた新しいジェスチャー機能についても触れます。
What-If 分析を実行する
値引き交渉での利用例
たとえば、あなたが自動車販売会社の調達責任者であるとしましょう。会社に向かう途中で、来月ショー ルームに展示する新車モデルのサンプルの入手可能状況を知らせる電話を受けました。会社に着く前に、この新車モデルを確認し、利益目標を実現するために代理店に値引き交渉をしようと思います。代理店から引きだせる値引き率は購入数との関係で決まるはずなので、利益目標を達成するための最適な購入数と値引き率を計算することにしました。
会社で使用しているコスト分析用 Excel スプレッドシートを携帯電話で開くと、次のように表示されます。メーカー名、型、原価、値引き率、販売価格、数量などの詳細がすべて画面に収まるようレイアウトされています。
関心のあるコンテンツをダブルタップすると、読み取り可能な大きさまでシートの表示が拡大し (次の図を参照)、コンテンツを簡単に編集できる状態になります (拡大レベルは [表示] メニューの [ズーム] から調整できます)。
値引き率と数量の値を入力すると、シートに埋め込まれている数式によって利益率が計算され、表形式で次のように表示されます。
目的の利益率の下限が 10% の場合は、この表を見るだけで、購入する台数は 180 ~ 210 の範囲のどこかで、要求する割引率は 6% 以上であることがわかります。後は数量を変更しながら利益率の変動を確認し、最適な数字を導き出すことができます。この表のデータからグラフを作成し、数量の変更が利益率に与える影響を視覚的に見ることもできます。
その他の例
先ほどのシナリオはビジネス ユーザーに特化したものでしたが、Excel Mobile 2010 は日常的な問題を解決する目的にも使用でき、家計の管理、自動リース オプションの比較、旅行費用の管理から、高機能電卓としての使用まで、幅広い範囲で利用できます。
操作性の向上 (ジェスチャー機能)
上記のシナリオで示したとおり、コンテンツをダブルタップすると、拡大表示と全体表示の間でズーム レベルを切り替えることができます。タッチ フォンの場合は、次の操作ができます。
- パン操作でセル範囲を選択し、グラフの挿入、セル範囲の命名などの操作を実行できます。
- フリック操作でシートのスクロールや特定領域への移動ができます。
- タップ操作でセルの選択、メニューの表示、項目の選択などができます。
- 選択部分のプレス アンド ホールド操作でコンテキスト メニューを表示し、クリップボード操作やその他のセル操作を実行することができます。
- ダブルタップ操作でズーム レベルの切り替えができます。
この 5 つのジェスチャーにより、Excel Mobile 2010 はごく直感的に、簡単に利用できるようになりました。サポートされる各種の数式、グラフ、ジェスチャーと、その他の数多くの機能により、Excel Mobile 2010 はさまざまなシナリオでご利用いただけます。今後もこのようなシナリオ形式の投稿を続けていく予定ですが、さしあたって質問やフィードバックがありましたら本ブログのコメントにお寄せください。このシナリオがお役に立ったか、現在、携帯電話で Office をどのようなシナリオでお使いになっているかなど、お気軽にお書きください。
投稿日: 2010 年 3 月 31 日 (水曜日) 午後 3:39 投稿者: OffTeam
キーワード: モバイル (英語)
これはローカライズされたブログ投稿です。原文の記事は、https://blogs.technet.com/office2010/archive/2010/03/31/make-informed-decisions-on-the-go-with-excel-mobile-2010.aspx をご覧ください。