Imagine Cup 2013 世界大会 レポート #3 他国チーム
ロシア・サンクトペテルブルグにて、マイクロソフトが主催する学生のためのITコンテスト『Imagine Cup(イマジン カップ)』。7月9日のプレゼンテーション審査と7月10日のハンズオン審査が終了して、あとは7月11日の結果発表を待つだけとなりました。
日本チームの結果が気になるところですが、ほかの国のチームもなかなか興味深い作品が多く強豪揃い。日本のライバルも含めて、プレゼン審査やプレス向けに開催されたショーケースで見つけた気になる他チームの作品をいくつかレポートします。
●スリランカ・I - Chum(イノベーション部門)
スリランカチームは、メガネフレームにカメラやGPSなど各種センサーを搭載した、盲人用のソリューション。階段や坂といった情報をセンサーでキャッチしてデータをタブレットやスマートフォンに送り、音声でアナウンスしてくれるというもの。
障害物情報以外にも顔認識機能を搭載していて、対面した人物をアドレスから検索可能。さらに、初対面の場合はその場で撮影してデーターベースへ名前と一緒に保存することもできます。
プレゼン審査では障害物を持ち込んで、ブラインドドテストを披露しました。
初対面の人は顔認識でデータベースに保存。操作も「セーブ」など音声入力で行なえます。
センサーを搭載したメガネデバイス。カメラはひとつだけで、中央に配置されています。
●ウクライナ・CamTouch(イノベーション部門)
ウクライナチームは、市販のプロジェクターやディスプレーを専用のスタイラスやポインターを使って、手書き入力などが行なえるようにする作品です。製作者のAndrii Konovalenkoさんは、若干16歳ながらカーソル位置を把握するアルゴリズムの取得について、すでに特許をとっているとのことです。
プレゼンやショーケースでも、大会が用意した通常のプロジェクタースクリーンやディスプレーをそのまま自分の作品に対応させてしまうほどの完成度でした。
プレゼン審査に備え付けられた通常のスクリーンにポインターを当てて、手書き入力。ポインターなのでタッチする必要もなしです。
普通のサインペンの外装を改造して作成したスタイラス。光が反射しやすいディスプレーやホワイトボードなどはこちらを使うとのことです。
●スペイン・Team M1R(イノベーション部門)
スペインチームは、ヘルメットに搭載したカメラを使ってAR情報を表示するというもの。ヘルメットに取り付けられたカメラは二つで、ヘルメット内のEVF(液晶ビューファインダー)も両目用のものを搭載。それぞれ独立した映像を映し出すこともできるとのことです。
ヘルメット内にはEVFがセットされていて、景色はここから見るようになっています。
カメラが人の顔をとらえると、その人の情報が表示されます。
●中国・Team Combine(ワールドシチズンシップ部門)
中国チームは、水道メーターをネットワーク化して効率よく節水を行うというソリューション。ショーケースでは実際に水の流れをコントロールするという大掛かりなデモを行っていました。
ネットワーク機能を搭載したオリジナルの水量計を審査員にプレゼンする中国チーム。
水量をオンラインで管理して、使い過ぎなどがチェックできるシステムです。
●ロシア・Team Quad Damage(ゲーム部門)
ロシアチームの作品は、WindowsPhoneを使った体感サバイバルゲームです。赤外線を照射する銃に装着したWindowsPhoneをモニターにして、ガンファイトが楽しめます。複数人でのチームプレーにも対応しているとのことです。
ベストに赤外線センサーが搭載されていて、攻撃がヒットすると感知して相手のWindowsPhoneのモニターに通知されます。
WindowsPhoneを標準代わりにして、相手を狙います。大勢で遊んだら楽しそう。
Imagine Cupロシア大会の参加チームは87チームもあり、このほかにも多くの作品がエントリーされています。これらライバルに日本チームは打ち勝つことができるか、引き続きレポートしていきます。
■Imagine Cup 2013 世界大会レポート
ImagineCup 2013 世界大会 レポート #1 初日
ImagineCup 2013 世界大会 レポート #2 プレゼン審査
ImagineCup 2013 世界大会 レポート #3 他国チーム
ImagineCup 2013 世界大会 レポート #4 表彰式
ImagineCup 2013 世界大会 レポート #5 その他
■関連サイト
Imagine Cup
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