リージョン レベルのスコープへの既存サービスの移行
このポストは、11 月 26 日に投稿された Migrating Existing Services to Regional Scope の翻訳です。
今年 5 月、リージョン仮想ネットワーク (Regional Virtual Network) の一般提供が発表されました。リージョン仮想ネットワークでは、リージョン スケールの Virtual Network や、予約済み IP、内部負荷分散 (Internal Load Balancing)、インスタンス レベルのパブリック IP などの新機能を利用することができます。発表時に、アフィニティ グループに関連付けられている既存のリソースが将来的にはリージョン レベルのスコープに移行される旨をご案内しました。今回は移行の開始時期やその他の詳細についてご説明します。
移行とその影響
移行とは、ある内部システム (クラスター ベース) から別のシステム (リージョン ベース) にネットワーク関連のデータや状態を移動する処理のことです。これは完全にバックエンドの作業であるため、お客様には影響がなく、実行中のサービスにダウンタイムが発生することもありません。Virtual Network (VNET) を移行する場合、この VNET に関連するメタデータと、この VNET 内で実行されているすべてのサービスのメタデータがリージョンのシステムにコピーされます。変更されるのはこの 1 点のみです。サービスは変更されず、中断することなく実行し続けます。
移行が必要な場合
移行が必要となるのは、アフィニティ グループ ベースのシステムに既存のサービスを作成していて、そのサービスを削除してからリージョン レベルのスコープに作成し直すことができず、かつ既存のサービスで次のいずれかの機能を利用する必要がある場合のみです。
- S または M サイズの Virtual Machines (VM) と同じ Virtual Network で新しい D シリーズの VM や A8/A9 サイズの VM を利用する場合
- アフィニティ グループ ベースの VNET 内で実行されているサービスで予約済み IP、内部負荷分散、インスタンス レベルのパブリック IP アドレス、Network Security Groups や複数の NIC を利用する場合
スケジュールと次のステップ
すべてのサブスクリプションは自動的に移行されますが、すぐに移行する必要がある場合は、2014 年 12 月 12 日以降、以下の手順で Azure にサポート チケットを送信することができます。
まず、Azure 管理ポータルで [Contact Microsoft Support] をクリックします。
[Create support ticket] フォームでは、サポート タイプとして [Technical] を選択してチケットを作成してください。次のウィンドウでは、製品として [Virtual Networks (VNET)]、問題のタイプとして [Migrate Virtual Network to Regional Virtual Network] を選択します。発行されたチケットはチケット番号によって追跡され、正常に完了するとすぐに返信されます。これで、マイクロソフト サポート チームがサブスクリプションの移行を有効にしてチケットを解決します。
よく寄せられる質問
1. チケットが解決されたら、何をすればよいですか。
サポート チケットが解決されると、リージョン仮想ネットワークへの移行を完了させるために実行する必要のある手順が提示されます。この手順には、Virtual Network の設定で位置 (リージョン) 情報を編集するといった簡単な操作が含まれます。
2. 移行中、VM にダウンタイムは発生しますか。
いいえ。上記でご説明したように、移行によるダウンタイムは発生しません。
3. 移行によって VIP は失われますか。
いいえ。移行によって状態やデータが失われることはありません。