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International Women’s Hackathon 2014 Japan レポート!

 

はじめまして。Microsoft Student Partners (MSP)の萩谷都未です。

 

2014/10/10(金)にお茶の水女子大学にて行われたInternational Women’s Hackathon 2014, Japanに運営スタッフとして参加しました。

 

International Women’s Hackathonとは、女性の開発者がWebサービスやアプリを開発するハッカソンイベントで、インターナショナルの言葉通り、世界各地で開催されています。

 

「より多くの女性にテクノロジーイノベーターを目指してほしい」という趣旨で2年前から開催され、その趣旨に賛同するNational Center for Women & Information Technology (NCWIT)やMicrosoft Researchなど、米国の多くの団体が支援をしており、ここ日本では日本マイクロソフトがサポートし、お茶の水女子大学での開催となりました。

 

 

   Microsoft Research公野 昇さんの挨拶。Microsoft Researchとはマイクロソフトの研究部門です。

 

 

まずは初対面のチームメンバー同士が交流を深めるアイスブレイクから始まりました。今回はTEDカンファレンスで話題となった、「マシュマロ・チャレンジ」というチームビルディングゲームです。スパゲティ20本と90cmの紐とテープ、マシュマロを使って一番高い自立式タワーをつくるという単純なルールですが、創造性・計画性・協調性が求められる奥深いゲームです。ほとんどが初対面同士であったのにも関わらず、スタート直後から協力し合っていたのがとても印象的でした。

 

 優勝したチームのタワーは、なんと62cm!

 

 

チームメンバーがお互いに打ち解けたところで、開発スタートです。今回のテーマは「自然災害」。脅威となる災害を洗い出し、その対策法を考えていきます。

 

 

 テーマが決まったら、実装方法や画面を考えていきます。休憩時間やランチタイムも手を休めず、ディスカッションが続けられました。

 

 

午後からは、全チームが実装に取り掛かり、会場全体が静寂な雰囲気に包まれていました。

 

 

そして、約5.5時間に及んだ開発が終了し、いよいよプレゼンへ。

 

 

 

気候による人への健康の影響を考え、マップ上に可視化するアプリ。SNSやGPS機能を使い、農家の方へ台風の接近を知らせるアプリ。台風注意報を出して、被害を減らすゲーム。天気・気温・湿度や肥料の配合を記録に残し、農家の方を支援するアプリなど、実用的なツールから危険を啓発するゲームまで、バラエティに富んだアプリやゲームが発表されました。

全チームが異なるプラットフォームだったことも大変興味深かったです。

審査員の方からもたくさんの質問やフィードバックが寄せられていました。

 

今回の審査員。右から、

お茶の水女子大学 人間文化創成科学研究科 教授 椎尾 一郎氏

マイクロソフトディベロップメント株式会社 Office開発統括部 シニアテストリード 藤原 淳子氏

日本マイクロソフト株式会社 デベロッパーエクスペリエンス&エバンジェリズム統括本部 

テクニカルエバンジェリスト 渡辺 弘之氏

 

最優秀賞に輝いたのは、天気・気温・湿度や肥料の配合を記録に残し、農家の方を支援するアプリ「農天気☆こみゅにてぃ」を開発した「チームみらくる4」のみなさんでした。おめでとうございます!

 

 

農家の方の現状や問題を把握し、開発した点が高く評価されました。「農天気☆こみゅにてぃ」は、後日International Women’s Hackathon 2014の優勝チームとして登録されます。

 

また、今回は、株式会社スイッチサイエンス 小室 真紀氏による基調講演も行われました。

 

 

安価になった3Dプリンタやオープンソースハードウェアの普及等により、個人でも手軽にハードウェア開発が行える時代となったことをご教示いただきました。お茶の水女子大学大学院
人間文化創成科学研究科博士後期課程を卒業された小室さんから理系女性の活躍やライフスタイルを伺えたことは、今後の進路選択や社会人になる上で大変勉強になりました。

 

私自身、ソフトウェア開発しか経験がなく、ハードウェア開発に対してハードルの高さを感じていたのですが、その不安が一気に払拭されたように思います。

 

今回、International Women’s Hackathon 2014, Japanに参加して気付いたことは、女性の集中力の高さです。全員が休憩時間も手を休めず黙々と作業を行っている様子には大変驚きました。だからこそ、約5.5時間という短い開発時間の中で、全チームが実装にまで取り掛かれたのではないかと思います。

 

しかしながら、IT業界における女性の割合は、まだまだ少ないのが現状です。プログラミングを学んだことがなくても、活躍できる場はたくさんあります。ぜひ学生のうちからハッカソンのようなIT系イベントに参加していただきたいと心から思いました。

 

来年のInternational Women’s Hackathonへのご参加もお待ちしております!