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Windows Subsystem for Linux (WSL) のご紹介

こんにちは。

日本マイクロソフト株式会社 高谷です。
今回は、次期 Windows Server に追加される Windows Subsystem for Linux (WSL) の機能について簡単なご紹介させていただきたいと思います。

■ Windows Subsystem for Linux (WSL) とは

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Windows で Linux 向けのプログラムをそのまま実行できる機能です。
クライアント OS では Windows 10 (1709) 、サーバー OS では Windows Server 2019 (2018年秋リリース予定) で新機能として追加されています。

■ Windows Subsystem for Linux (WSL) でできること

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その名の通り、Windows Server 上でLinux のシェル (Bash) を動作させることができますので、Windows Server 上で Linux のコマンドやツールを用いた開発、Windows ファイルの操作などを行うことができます。

Windows から Linux 環境のアプリケーションを呼び出すことも、逆に、Linux 環境から Windows のアプリケーションを呼び出すこともできます。

用途に応じたディストリビューションを Windows 上にインストールして利用する方式をとりますが、Ubuntu や SUSE など複数のディストリビューションを同時にインストールし、並行して起動させることも可能です。

現在は CUI (Bash) のみ提供しており、GUI は提供していません。

参考) ディストリビューションとは?
Linux の OS の種類のこと。同じ Linux でも複数の種類があり実装が異なる。
RedHat や CentOS、Ubuntu、SUSE など。

■ 導入の方法について

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Windows Server への導入方法については以下の公開情報がありますので、こちらをもとにご説明をします。

公開情報)
“Windows Server Installation Guide” (英語のみ)
https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows/wsl/install-on-server

(1) まずは機能をインストールする必要があります。

  1. 管理者権限で Windows PowerShell を起動します。
  2. 以下のコマンドを実行します。

..........> Enable-WindowsOptionalFeature -Online -FeatureName Microsoft-Windows-Subsystem-Linux

  1. サーバーを再起動します。

(2) 必要なディストリビューションをダウンロードします。

Microsoft ストアからダウンロードできるものも多数あります。必要に応じてダウンロードください。
※ 以下の弊社サイトからもダウンロード可能です。
本ブログでは、弊社サイトからダウンロードした Ubuntu を例に説明します。

“Manually download WSL distro packages”
https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows/wsl/install-manual

(3) ディストリビューションのインストールを行います。

  1. ダウンロードしたディストリビューションを解凍します。Windows PowerShell を利用の場合は、以下のコマンドを参考に実行ください。解凍場所は、システム ドライブ(C ドライブ) 内に実施ください。例) C:\Distros\Ubuntu 配下

..........>Rename-Item ~/Ubuntu.appx ~/Ubuntu.zip
..........>Expand-Archive ~/Ubuntu.zip ~/Ubuntu

※ Microsoft ストアからダウンロードした場合は、解凍のステップがなく自動的にインストールされます。

  1. 解凍したディストリビューションのインストールを行います。

※ ubuntu の場合、ubuntu.exe ファイルを実行してインストールを行います。

(4) 初期設定を行います。初期設定が完了して、インストールも完了となります。

  1. [スタート] メニューから [ubuntu] を起動します。環境によっては数分かかります。
  2. ユーザー名とパスワードを登録します。
  3. 必要に応じて以下のコマンドでディストリビューションをアップデートください。

..........> sudo apt update && sudo apt upgrade

※ Windows によって勝手にアップデートされることはございません。

ユーザー様にてアップデートを実施ください。
初期設定の手順についても公開情報がございますので、詳細はこちらを参照ください。

“Initializing a newly installed distro” (英語のみ)
https://docs.microsoft.com/en-us/windows/wsl/initialize-distro

■ Windows Subsystem for Linux (WSL) の管理

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WSLの管理にはwslconfig.exe コマンドが用意されています。コマンド プロンプトを起動し、オプションなしで wslconfig を実行すると、コマンドのヘルプが表示されます。

wslconfig /l でインストールされているLinuxディストリビューションの一覧を表示されます。ディストリビューションの右側に “(既定)” と付いているものは、wslやbashと実行するだけで起動ができる既定のディストリビューションです。

以下の図では、Ubuntu と SUSE Linux Enterprise Server (SLES) の2 つのディストリビューションがインストールされており、既定は Ubuntu となっていることが確認できます。

wslconfig /s <Linuxディストリビューション名> で、既定のディストリビューションを変更可能です。

Linuxディストリビューションを起動するには、wslconfig /l で確認できるLinuxディストリビューション名を入力するか、wsl や bash コマンドを入力します。

wsl もしくは bash と入力した場合は、既定に設定されたディストリビューションが起動します。

また、ディストリビューションを起動しなくても、wsl <Linuxコマンド> もしくは bash <Linuxコマンド> で、Windows のコマンド プロンプト上に Linux コマンドの出力結果を表示可能です。

ディストリビューションのアンインストールは wslconfig /u <Linuxディストリビューション名> コマンドで可能です。アンインストールすると wslconfig /l で一覧に表示されなくなります。

■ その他の関連公開情報

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- 参考情報
“Windows Subsystem for Linux Overview (英語のみ)”
https://blogs.msdn.microsoft.com/wsl/2016/04/22/windows-subsystem-for-linux-overview/

こちらのサイトでは、Windows Subsystem for Linux のシステム アーキテクチャの説明があります。

- 参考情報
“Windows Subsystem for Linux Documentation (英語のみ)”
https://docs.microsoft.com/en-us/windows/wsl/about

弊社公開情報がまとめられております。

いかがでしたでしょうか。
本ブログが少しでも皆様のお役に立てますと幸いです。