マイクロソフトが社会に貢献すべきこと、とは。地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする。
マイクロソフトが社会に貢献すべきこと、とは
日本社会にかぎらず世界に対して、マイクロソフトができることはなにか。大小かかわらず、世界中に存在するすべての会社/組織は、社会との関わり方を考えるべきだと個人的には考えていて。そのなかで、マイクロソフトはリーディングカンパニーとして社会にどう貢献していくべきか。この問いかけは、組織があるうちは止まずに続ける必要があり、この問いかけへの答え/責任の大きさは組織が世に与える影響の大きさに比例することが多い。
社員ひとりひとりのミッションは組織のミッションに紐付く
では、組織/マイクロソフトの一社員として、一統括本部の一マーケターとして、わたしはなにを実現すべきか。社員ひとりひとりのミッションは、当然ながら組織のミッションに紐付いていなければならない。だれしもが入社する段階でミッションを与えられているはずだが、そのミッションをいかに組織のミッションに沿い言語化できるほど明確に落としこめるかが鍵となる。これができていなければ、行動ひとつとっても組織の思惑との間に差が生じ、気づかぬまま行動すればするほど差は大きくなる。「頑張っても評価されない」という言葉を耳にすることがあるが、差が開いてしまうと当然ながら努力しても報われない状態となる。残念だが、この場合努力の矛先を誤っている方が悪い。ということで、なぜそのミッションなのか、どんな方法でするのか、なにをするのか、を明確にする必要がある。
Simon SinekのGolden Circle "Stay with Why." Why→How→What
さて、 組織と個人のミッションの紐付けを行うにあたり、非常に参考になる考え方がある。TEDのなかでも人気動画となっている、Simon SinekのGolden Circleをご存知だろうか。周りを動かすリーダーシップの共通点とは、をシンプルに語り、例としてアップル社やマーチン・ルーサー・キングを挙げているものだ。では、具体的にはどのような共通点か。"Stay with Why." Why→How→Whatという順番で物事を考えよ、たったこれだけだ。では、さっそくこの考えに当てはめて考えてみよう。
まずは会社のミッションを理解しないと、ね
新CEO サティア ナデラがマイクロソフトの新しい企業ミッションを策定したことは記憶に新しい。Empower every person and every organization on the planet to achieve more. (地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする)。 一社員として誇りに想うほど素晴らしいミッションだ。入社後一ヶ月間、当社の素晴らしい点はいくつも体感しているが、なかでも素晴らしいのは、MissionやStrategy, Culture, Valueなど根幹となる行動指針が全社員明確に共通認識化およびはらおちできている点だ。
ようやく自身のミッションに紐付けられる
では、具体的にはどうやって紐付けて考えるか。まず、組織図をみたときに、社長/組織の行動指針をつくっている人と、自身の間がどうなっているかを認識する必要がある。わたしの場合、Microsoft Corporation/サティア ナデラ→Microsoft Japan/平野社長→Developer Experience & Evangelism統括本部(略してDX)/伊藤かつら執行役員→マーケティング部/米野部長となる(こちらではわかりやすくざっくりと、ね)。
あとは、ひとつひとつ落とし込んでいけばいい
多くの外資系企業では、ミッションなど本社の決定事項を各拠点でLocalizeして落とし込んでいる。マイクロソフトもそのひとつだ。以下のスライドは2016/1/5に社長が年頭所感として公にしていた内容のまとめだが、要は一番上のスライドをLocalizeしたものとなる。次に、DX統括本部のミッションを理解し、その上で、マーケティング部のミッション、自身のミッションへ落とし込んでいく。毎月統括本部全体でのUpdateを共有する会があるため、状況および認識を随時更新でき、かつ乖離も生じにくくなっている。このような仕組みづくりができている組織は強い。
最後に、
簡単にいうと、統括本部名のとおり、わたしのミッションはDeveloperの方に対してEvangelismしていくこと。詳細は別の機会にご紹介するが、今回はマイクロソフトがどういう志で組織を形成しているかだけでも知っていただけると幸い。地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする。 マイクロソフト全社員の業務はこの想い/志があっての活動であり、すべての個人に対して、わたしの場合特にDeveloperのみなさまに対して、マイクロソフトとしてお力添えしていきたい所存。