【☆ミ】 OSC Kansai 振り返り ~ 素晴らしいスタッフと向上心いっぱいな参加者
一人の日本の IT 技術者として、なんでもやってみようという向上心いっぱいな技術者の集まりに参加することはとても勉強になりますし、エネルギーをもらうことができます。今回の OSC Kansai もそんな集まりでした。
OSC(オープンソースカンファレンス )には東京で2度(蒲田と大久保)お伺いした経験がこれまでにありました。その時も相当 周囲の皆さんの高いモチベーションに感化されたのですが、今回は セッションおよび LT も登壇させていただいたことにより、ますますそう思ったのでした。
きちんとお伝えしておくべきだと思うので書きますが、OSC に関しては下記のページでも確認できますが、あるロゴがスポンサーのところに掲載されています。
これです。私の所属している オーディエンス マーケティング チームがやっている日本の IT 技術者の方向けにお手伝いできることを色々と企画して実施している施策ブランドである Power to the PRO です。
オープンソースカンファレンス 2008 Tokyo/Fall
https://www.ospn.jp/osc2008-fall/
オープンソースカンファレンス 2009 Tokyo/Spring
https://www.ospn.jp/osc2009-spring/
オープンソースカンファレンス 2009 Kansai
https://www.ospn.jp/osc2009-kansai/
その関係もあって、今回 私 が京都にお伺いしてセッションとLTを実施したという背景があります。
[セッション]
13:00~13:45
OSSとマイクロソフト ~ Webの世界での色々な取り組みをご紹介 ~
IT業界では オープン という言葉は80年代、90年代、そして2000年以降で色々な意味に使われてきています。そんな中でOSC Kansai の展示やセッションを見ていてすごく再確認できたのは 現在は オープンソースアプリケーション が特にインターネットでは広く使われているということ、そこで PHP が多く使われているということです。それを私の周囲も認識しているということから話しを始めました。
そして、皆さんが多分それほど見たことが無いマイクロソフトのサイトをご紹介しました。
https://www.microsoft.com/japan/opensource
ここでは多くのマイクロソフトが現在取り組んでいるオープンソースと関連する取り組みをご紹介しています。そして多分いらっしゃっている多くの方がご存じないと思いましたので、シェアードソースプログラムというのを紹介しました。色々な条件はあるのですが、Windows などのソースコードを参照できるプログラムのことを指しています。(※詳細はサイトをご覧ください。)
そして 私は IIS をテーマにした活動を多くしているので、IIS7にいたるまでの話、上記のオープンソースのサイトでも取り上げている Windows と Linux の相互運用の話など多くの情報を得ることができる Port 25 というインフラ寄りなサイト、コードを共有するためのサイト CodePlex などを取り上げることにしました。
このブログでは繰返しご紹介していますが、IIS は Windows 7・Windows Server 2008 R2 で バージョン 7.5 になります。そこまでの経緯を例によって話しながら、実はホストできるコンテンツというのが HTMLや画像から始まり、とても MS な ASP+COM、ASP.NET、.NETで開発する Web サービスなどはもちろんのこと、現在では 特にPHP、さらに RubyやPerl、Python なども視野に入れて IIS の開発チームでは取り組んでいるという点を解説しました。それから先日大物ミュージシャンの追悼の祭典が多くのサイトでビデオ配信されていましたが、IIS にも Windows Media サービスではない IIS Media Services というものがあることを取り上げました。
まず、現在の IIS の特徴ですが、Apache のように モジュール形態に変わったこと、構成の仕組みが httpd.conf や .htaccess に類似した applicationHost.config と web.config という組合せで成り立っている点を整理し、ASP.NETを使う場合にはどうなるのかなども説明させていただきました。
IIS が苦手という方には多くの共通点がありますが、ここでは 苦手意識の強い IIS の構成物をきちんと説明しました。前にもここで書きましたが、やはり IIS5 (Windows 2000 や XP)以降 IIS に触っていない人にとって アプリケーションプールというのがとてもわかりにくいこと、サイトとアプリケーションの関係がわかりにくいことがあります。また、それが実際にどういう原理で結果的にWindows内で動作するのかも取り上げました。
そして GUI に管理上では苦手意識がある方向けには Server Core というインストール形態をご紹介しました。例のログオンするまでは見た目が一緒だけれどもログオンするとコマンドプロンプトな動作形態です。特に R2 においては Windows PowerShell が動作するのでかなり管理面では強力なコマンド、シェルがお好きな方には使いやすい環境になっているはずという点をお話するとともに、実際にどうやって設定していくのかという点でコマンド一覧のスライドを出しました。
IIS のパートの最後では今 IIS の開発チームが取り組んでいるあるいはもう出荷済みのモジュール(Extensionと呼びます)を軽くお見せしました。
以上を踏まえた上で MS が今 強力に取り組んでいる Windows/IIS 上での PHP 環境について説明に入りました。とにかく FastCGI を使ってほしいこと、その構成で Windows 上はテストが多く行われていること、Windows環境用の PHP の開発に関与しており、コンパイラーの提供・コード提供をしている、インストーラーがどんどんPHPのバージョンが上がるに従って改良されていること など 色々なことをお伝えしました。
Windows 環境用の PHP は実は今後以下におかれます。
https://windows.php.net
Windows・IIS では PHP の複数バージョンの運用も ASP や ASP.NETとの共存もすごくしやすいことを中心に 今 IIS 開発チームはとても複合的な運用環境としての IIS に一生懸命取り組んでいることをお話させていただきました。
セッション概要でクラウドは取り上げないと宣言していたのですが、話題にも上るので Azure 上でも PHPが動作すること、その他の SDK の提供があることも無論 ここで紹介しています。ただ、情報を追いかけるのが大変な方向けに私と同じフロアで働いている砂金のブログを紹介しておきました。
https://blogs.itmedia.co.jp/isago/
ここから Web Platform Installer、Windows Web App Gallery、Port 25、CodePlexのご紹介をして締めくくりました。
Web Platform Installer は https://www.microsoft.com/web で入手できる Windows 環境における Web 環境を作り上げるための xammp に似た統合インストーラーであることをご紹介しました。すべて MS テクノロジーの統合インストーラーならそれだけの話しなんですが、ここには PHP を自動入手、FastCGI 構成で自動インストールする機能があることがポイントになっています。このインストーラーは Windows Update と似ていて、カタログ(MSサイトのRSSフィードになっている)をまずダウンロードしてきてそこからインストールできるものが表示される仕組みになっています。
※OSC 会場ではマシンが不調でデモがうまくいかなかったので今度ビデオとってここのブログに載せます。
Windows Web App Gallery は今 まさに流行っている 多くの CMS を中心としたオープンなアプリケーションを登録する場所になっています。このギャラリーに登録すると、上記の Web Platform Installer のカタログに含まれるようになり、より簡単にインストールが行える特徴をもっています。つまり、マイクロソフトのチャネルを使って、オープンソースなアプリケーションをより多くの Windows で Web環境を利用しているユーザーに届けることができるようになるわけです。
この要約を書きつつ、ここでもお願いをしておきますが、日本でもこの Windows Web App Galleryに登録するオープンなアプリケーションを募集しはじめました。Windows / IIS上での動作検証とインストーラーをWeb Platform Installerが呼び出せる形にしていただく必要はありますし、本社の審査を通過する必要がありますが、ぜひ 日本発 の 日本語対応、日本語が本家のアプリケーションをここに増やしていきたいと強く願っています。ご興味がおありのアプリケーションに携わっておられる方のご連絡お待ちしています。
見ていただくとわかりますが、PHPベース・.NETベースの両方がすでに米国ではいくつか登録されています。まずは Web Platform Installer をお試しいただくことをお薦めします。残念ながら日本語環境対応は部分的に現時点では未対応なところもありますのでいきなり本番環境で使うのではなくて検証環境でお試しください。
さて、あとは Port25(インフラ系) と CodePlex(開発者向け)です。
Port25 の本家は https://port25.technet.com/ で、かなり古くからオープンソースな取り組みや本社にある ラボでの成果などを公開してきました。日本版はつい先ごろここと同じようにブログとして公開され、アクセスが急増中です。
https://blogs.technet.com/port25j
CodePlex(https://www.codeplex.com/) はマイクロソフトが運営している ”Forge” サイトで、マイクロソフトの開発チームからも多くのプロジェクトとソースコードが公開されています。例えば SQL Server Driver for PHP という MS SQL Server に PHP からアクセスするためのドライバーのコード なんかもここにあります。
https://sql2k5php.codeplex.com/
そして最後に Smooth Streaming をデモしたのでした。
そしてこのセッション 数時間後 LT にも登壇させていただいたのでした。
[LT]
下記の内容でお話をしました。
「マイクロソフトの実施しているIT技術者&コミュニティ支援活動をさらっとおさらい。」
ご紹介したプログラムとURLだけ並べておきますね。
Power to the PRO
https://www.microsoft.com/japan/powerpro
昔話で式根島プロジェクトの話しなんかもしました。
スキルチャージプログラム(ときどきUpdateされる)
https://www.microsoft.com/japan/powerpro/skillcharge/default.mspx
テックフィールダーズ(Microsoft Tech Fielders)
https://www.microsoft.com/japan/powerpro/tf
コミュニティリング
https://www.microsoft.com/japan/technet/community/default.mspx
Windows 7 勉強会キット~ Windows 7 コミュニティ勉強会 with Tech Fielders
https://www.microsoft.com/japan/powerpro/TF/technology/windows7/default.mspx
現地で温かく迎えていただいたスタッフの皆さん、そして私のセッションに参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。とても楽しい時間を皆さんと過ごせて帰りの新幹線では幸せいっぱいでした。(^-^)