【IIS7】 Tech・Ed 2008 セッション振り返り(15)

あと二つまできました。アンケート読みましたが、これが詳細に聞きたかった方が結構多かったようですね。なんせ、すごく簡単なツールながら無償で結構なことができる負荷テストツールですからね。それでは解説しましょう。

アイテム №14
「Web Capacity Analysis Tool 6.3 (略称:WCAT)」

(アイコンなし)

説明

WCAT は軽量な HTTP 負荷生成ツールで、試験環境下のWeb サーバーパフォーマンスを計測することができる。数千の同時実行ユーザーをシミュレート可能で単一、あるいは複数のサイトに負荷をかけることが可能。

特徴

●HTTP1.0とHTTP1.1互換
●IPv6をサポート
●SSLリクエストをサポート
●複数マシンから負荷を生成することが可能
●NTLM認証 リクエストをサポート

ベネフィット

ハードウェアの要件なしに軽量に計測が可能
柔軟に負荷をかけるHTTPリクエストを処理可能
パフォーマンスデータ、レジストリのリモート収集をサポート

利用可能 OS

Windows XP、Windows Server 2003
Windows Vista、Windows Server 2008

それぞれ x86 環境と x64 環境をサポート

その他前提条件

負荷をかけるサーバーに IIS6.0、IIS7.0 がインストールされていること

入手先

WCat 6.3 (x86)
WCat 6.3 (x64)

開発ステージ

製品版(RTW)

ドキュメンテーション

インストールするとマニュアルがついてます、英語ですけど。。。約60ページあります。
日本語はもうちょっと待ってください。鋭意努力中。


セッションより

これも紹介だけで終わってしまいましたね。でもこのツールについては松崎とセミナーを全国で実施し、その内容をさらにオンライン化した「IT Pro道場 自主トレシリーズ アプリケーションプラットフォーム編」でばっちり取り上げました。

https://www.microsoft.com/japan/technet/community/events/dojo/online/self/default.mspx

7章の負荷テストの実施 をご覧になってください。出来上がったタイミングで下記のような投稿もしています。

【IT Pro道場】 自主トレシリーズの第七章が公開されました

それから the Microsoft Conference 用に仕込んでいたデモの説明をした投稿もしました。簡易的に実行するBATファイルの中身も用意しておきました。

【IIS7】 MSC2008 セッションより (おまけ)

実は本格的なテストを求めておられる方でマイクロソフトのツールをお探しの方は自主トレシリーズでご紹介したようにVisual Studio 2008 のロードテスト機能を使用いただいた方が多機能で便利です。グラフも出ますし、高価な負荷テストにかなり近づいたテストが可能で、トランザクションミックスも作りやすいです。WCATはその点、全部手でやることになりますからね。

感想

このブログのアクセスを見ていてもWCATで検索をかけて来られる方がすごく多いです。なので、注目度満点なのは理解しています。もう既にご紹介している以上の情報を望んでいる方向けには今 確かにいい情報がないですね。これは松崎と全国回っているころにも話していましたが、今も変わりませんね。ただ、このツールはメインのファイルが JScript で書かれているのでそれを見ていただければカスタマイズも可能です。何をやっているかも想像がつきます。あとはサンプルでついているhome.ubr と settings.ubr をよーく眺めればシナリオの書き方もわかります。

余談

このツールは元々 IIS6.0 Resource Kitに入っている5.2のバージョンアップしたものですが、設定の書き方などが少し違いますので互換性は無いです。このツールについては Tech・Ed に関係なく、今後も取り上げると思います。