Telemetry Dashboard を使用して Office 2013 展開の状態を 1 分で評価する

原文の記事の投稿日: 2012 年 8 月 23 日 (木曜日)

これは、Office ソリューション管理チームのプログラム マネージャー山岸真人氏によって作成された投稿です。

この一連の投稿 (英語) では、重要な Office ソリューションを特定し、ご利用のソリューションが Office 13 で適切に動作しているかどうかを監視することで、Office Telemetry Dashboard で Office のアップグレードを容易に行う方法について説明しています。この投稿では、展開の全体像を把握したうえで掘り下げていき、実施項目を確認する方法を解説します。

不安定なソリューションの数を確認するには

毎週月曜日の朝、Office Telemetry Dashboard を開いて、調査が必要なブロッキング問題がないかどうかを調べています。たとえば、四半期末が近づいているのであれば、新しい Office で売上レポート作成ソリューションがきちんと動いているかどうかが気になります。また、ユーザーのコンピューターの重要なドキュメントとソリューション (アドイン) の稼働状況については、迅速に把握する必要があります。ブラウザーのドキュメント ビューやソリューション ビューで各アイテムの状態を表示する代わりに、[概要] (Overview) ページを開いて更新すると、ドキュメントやソリューションの安定性の概要を確認できます。次に行う作業は、この情報から決めることができます。

[概要] (Overview) ページのスクリーンショットを見てみましょう。

まず最初に目に入るのは、ページ上部で強調表示された一連の数値でしょう。この 4 つの数値は、安定しているドキュメントとソリューション、および不安定なドキュメントとソリューションの数を示します。不安定の数値が大きい場合、それは何が起こっているかを調査する必要があることを意味します。

では、この [安定] (stable) および [不安定] (unstable) が示す数値はどのように計算されたのでしょうか。根底にある理屈はシンプルです。"不安定" と見なされるのは、ドキュメントやソリューションの成功率が 90% 未満のときです。この成功率は、重大な問題が発生していないドキュメントまたはソリューションのセッションの割合によって決まります。Office Telemetry によって追跡される重大な問題には、アプリケーションのクラッシュ、互換性の理由から間違いなく失敗するマクロ呼び出しなどがあります。セッションは、ドキュメントまたはソリューションの開始、またはドキュメントが開いたまま経過した 24 時間によって定義されます。90% 以上のセッションでトラブルが発生していなければ、"安定" と見なされます。

また、すべてのドキュメントやソリューションが監視されているわけではないことにも注意してください。監視対象になっているのは、多くのユーザーがよく使用する 400 のドキュメントと 100 のソリューションです。それでは、なぜ 400 と 100 なのでしょう。これには根拠があります。これは任意の部門で "よく使用される" ドキュメントとソリューションの平均的な数なのです。したがって、Microsoft では、概要を把握する目的で監視するアイテム数としては、これが適切な数であると考えます。

不安定なソリューションを特定する

不安定なドキュメントとソリューションの数を把握したら、さらに詳しい情報を確認できます。[概要] (Overview) ページでは、値をクリックするだけで、安定している、および不安定なドキュメントまたはソリューションを確認できます。たとえば、12 の不安定なソリューションのリンクをクリックすると、以下のように表示されます。

[安定] (Stable)/[不安定] (Unstable) の数値の下には、その安定/不安定数がこれまでどのように増加 (減少) してきたかを示すトレンド グラフが表示されます。安定性低下を示す矢印が表示されている場合、それは最近行われた変更によってドキュメントやソリューションの問題が発生したという兆候を示します。選択した日付の範囲の 4 倍の期間について、安定/不安定数を追跡できます。以下のスクリーンショットに示すように、日付の範囲は、ダッシュボードの左側にあるナビゲーション ウィンドウで選択することができます。

Office 2013 にアプグレードしたユーザーの数を確認する

結局のところ、Office 展開が完了するのはすべてのユーザーが Office 2013 にアップグレードしたときです。[概要] (Overview) ページの下部のグラフには、Office バージョンのユーザー数と、Office 展開がどのように変化してきたかが示されます。このグラフを使用すると、展開の状態をすばやく確認できます。また、進捗状況を同僚と共有することもできます。

[概要] (Overview) ページに関するその他の注意事項

  • Microsoft が提供する組み込みのドキュメント/ソリューションは、[概要] (Overview) ページの "上位のドキュメントとソリューション" には表示されません。
  • 日付の範囲には、[過去 7 日間] (Last 7 days)、[過去 1 か月] (Last 1 month)、[過去 3 か月] (Last 3 Months) のいずれかを選択できます。

独自のビューを作成しましょう!

この投稿では、Office 展開の状態をすばやく確認し、注意が必要なソリューションにアクセスできる [概要] (Overview) ページについて説明してきました。さらに多くのドキュメントやソリューションを監視すると、あらかじめ定義された上位 400 のリストではなく、特定のドキュメントや傾向を監視したくなるでしょう。これを行うには、カスタム レポートという機能を使用します。今後もこのブログから目を離さないでください。この機能については、間もなく説明する予定です。

 

 

 

これはローカライズされたブログ投稿です。原文の記事は「Assess the status of your Office 2013 deployment in 1 minute using Telemetry Dashboard」をご覧ください。