SharePoint Online の新機能: 2011 年 11 月の更新プログラム

原文の記事の投稿日: 2011 年 11 月 30 日 (水曜日)

​Office 365 (O365) のリリース以降、SharePoint Online (SPO) に対する最初の更新プログラムが一般的に入手できるようになったのは 2011 年 6 月 28 日 です。この更新プログラムがついに世界中で使用できるようになりました。サービス更新プログラムに含まれる新機能と修正プログラムを紹介するタイミングとしては今が良い時期でしょう。広いレベルでは、この更新プログラムによりさらに多くの人と外部データにアクセスでき、サポートされているデバイスと Web ブラウザーの数も増えました。また、自己管理回復機能もいくつか追加されています。新しい機能はまだまだあります。

Business Connectivity Services

カリフォルニア州アナハイムの SharePoint Conference 2011 (10 月 3 ~ 6 日) で、Jeff Teper (SharePoint エンジニアリング担当副社長) は、"年末までに Business Connectivity Services (BCS) が SharePoint Online で利用できるようになる" とを発表しました。そして今、Office 365 を利用している世界中の中規模組織およびエンタープライズ規模組織のお客様が、この BCS を利用できるようになりました。SPO の BCS を使用すると、読み取りモードと書き込みモードの両方で、Windows Communication Foundation (WCF) Web サービスのエンドポイントを介して外部データ ソースに接続することができます。

これで、ファイアウォールの背後にある基幹業務 (LoB) アプリケーションなど、外部ビジネス データを含むコラボレーション機能を拡張するソリューションをデザインできます。または、クラウドに移行されます (SQL Azure について考えてみてください)。SharePoint Designer 2010 を無料 でダウンロードして接続を確立することもできます。

BCS エキスパートに対しては、お客様の SharePoint Online 管理センター内での外部リストとデータ列、WCF コネクター用ビジネス データ カタログ (BDC) サービス、およびテナント レベルでパーティション分割された Secure Store Service のサポートも追加されました。ただし、外部データ検索、リッチ クライアント統合、プロファイル ページ、および WCF エンドポイントを介さない SQL Azure への直接接続についてはまだ利用できません。

 

詳細については、Steve Fox (Azure CoE) の参考になるブログ投稿 (英語) を参照してください。また、先日、SPO BCS に関する以下のドキュメントを MSDN で公開しました。

·   SharePoint Online の Business Connectivity Services の概要

·   SharePoint Online の BCS の新機能

·   SharePoint Online 開発リソース センター

 

外部共有

BCS とは、要は外部データの境界を取り払うサービスのことです。ここで、人と共同作業を行うときに立ちはだかる壁を取り払ってみましょう。このサービス更新プログラムでは、ベンダー、信頼できるビジネス パートナー、顧客など、社外の人との作業をサポートする機能が追加されます。この外部共有機能を使用すると、企業が自分の SharePoint Online サイトで表示、共有、コラボレーションを行えるように外部ユーザーを招待できます。この機能は既定ではオフになっていますが、SharePoint Online 管理者は企業全体に対して外部共有を有効にできます。その後、個別のサイト コレクション所有者の管理者が外部共有を行うかどうかを決めることができます。

注意: 外部ユーザーは、Microsoft Online Services ID または Windows Live ID を使用してサービスにサインインする場合があります。Live ID には、@Live.com、@Hotmail.com、および @MSN.com ユーザー名と地域情報が含まれることがあります。

 

詳細情報:

·    Office 365 for small businesses で外部共有を使用する方法の詳細についてはこちらを、Office 365 for enterprises で使用する方法の詳細についてはこちらを参照してください。

 

Windows Phone 7.5 リリース (コード名 "Mango") により、Office 365 ユーザーが、電子メール、予定表、および連絡先以外のリスト アイテムにアクセスし、SharePoint Online リストおよびドキュメント ライブラリに保存されているドキュメントを操作できるようになりました。この新しいサポートは、すべての Office 365 プランに適用されます。これには、Office 365 for small businesses と Office 365 for professionals (https:// ベース)、および Office 365 for enterprises (https:// ベース) も含まれます。

 

詳細情報:

·   TechEd 2011 で Office 365 サポートが発表されたときの Windows Phone TechNet のブログ投稿 (英語) をお読みください。

·   こちらのビデオ (英語) では、Windows Phone 7.5 を Office 365 サービスに簡単に接続できることをご確認いただけます。

 

接続の向上

SharePoint Online では、以前のバージョンの Internet Explorer および Firefox の他に、Internet Explorer 9 と Chrome が正式にサポートされたので、どのブラウザーを使用しても操作性が向上します。お気に入りのブラウザーを開くだけで、お気に入りの SharePoint Online チーム サイトやイントラネットの企業サイトにアクセスしたり、Office Web Apps を操作したりできます。他にもできることはたくさんあります。

 

他のサービスへの接続も向上しました。たとえば、Microsoft Dynamics CRM のお客様が、充実した SharePoint Online ドキュメント管理機能を Microsoft Dynamics CRM アプリケーション内で直接利用できます。これにより、いつでもどこでも必要なときに、ユーザーが CRM 内で SharePoint Online ドキュメント ライブラリを動的に作成できます。また、企業がドキュメント管理機能を、アカウント、営業案件、サポート案件などのエンティティに追加することもできます。この機能は、Microsoft Dynamics CRM のカスタム エンティティにも追加できます。

 

詳細情報:

·   一般的な詳細情報については、こちら (英語) のブログ投稿を参照してください。

·   技術的な詳細については、こちら (英語) のブログ投稿を参照してください。

 

ごみ箱

最後に挙げるのは、SharePoint Online で、うっかり削除してしまったものを容易に取り戻せるようになった点です。このサービス更新プログラムにより、サイト コレクションのすべてのごみ箱機能が大幅に強化され、サイト コレクション管理者による制御が向上しました。つまり、数回クリックするだけで数分の間にサブ サイト (またはドキュメント、リスト、ライブラリなど) 全体を復元することができます。

 

修正プログラム

この SharePoint Online の更新プログラムには修正プログラムも多数含まれます。この修正プログラムの多くがお客様からのフィードバックと Office 365 サポートの要求に基づいています。皆様からのフィードバックに心より感謝すると共に、今後ともご意見をお聞かせくださるようお願いいたします。重要な修正プログラムをいくつか次に示します。

  • SharePoint Online for small businesses を使用している企業がルート サイトを削除できなくなります。このサービスの軸になっているのが 1 つのサイト コレクションであることを考えると、これは素晴らしい利点です。
  • SharePoint Online ベースのパブリック Web サイトで、認証されていないユーザーに、モバイル デバイスの資格情報を入力を求めるメッセージが表示されなくなります。
  • Windows Phone 7.5 (コード名 "Mango") がリリースされたとき、バニティ URL を Office 365 テナンシーに適用したお客様は Office ハブの "場所" セクションから SharePoint Online サイトにアクセスできませんでしたが、アクセスできるようになりました。
  • すべてのテナントの個人用サイトの親サイト コレクションである "-my" ルート サイト コレクションが、サイト コレクション リスト内の SharePoint Online 管理センターに戻りました。サーバー リソースの割り当て、所有者の割り当てがまたできます。今回はこのサイト コレクションは削除できません。

  SharePoint Online のサービスの説明 は、新しい機能と変更すべてが反映されるように更新されています。

 

境界は今こうしている間にも取り払われ、どこにいても、誰とでも、どのデバイスを使用していてもコラボレーションができるようになってきています。サービスをご利用のすべての方に、SharePoint Online の新しい機能を気に入っていただければ幸いです。また、サービスをまだご利用になっていない方は、これを機会に 30 日間の安全な無料サービスを是非お試しください。クラウドの世界に旅立ちましょう!

 

お読みいただき、ありがとうございました。
SharePoint チーム

 

これはローカライズされたブログ投稿です。原文の記事は、「What’s New in SharePoint Online: November 2011 Update」をご覧ください。