Visual Studio Team Services 用の新しい Application Insights メトリック ウィジェット

執筆者: Mike Gresley (Senior Program Manager, Application Insights)

このポストは、7 月 6 日に投稿された New Application Insights metric widget for Visual Studio Team Services の翻訳です。

 

マイクロソフトは、皆様が Application Insights の情報を日常のワークフローによりうまく取り入れられるようにするための取り組みの一環として、Visual Studio Team Services (VSTS) ダッシュボード用のメトリック ウィジェットを開発しました。このウィジェットを使用すれば、テレメトリや診断データを Azure ポータルで表示していないときでも常に監視することが可能になります。インストールやセットアップも非常に簡単です。

Application Insights メトリック ウィジェットをダウンロード、インストールする

メトリック ウィジェット (英語) は、Visual Studio Marketplace からダウンロードしてインストールできます。

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VSTS ダッシュボード画面の右下にある編集ボタンをクリックすると、リストに Application Insights メトリック ウィジェットが表示されます。

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[注: ウィジェットがリストに表示されていない場合は Web ページを更新してください]

メトリック ウィジェットを構成する

次に、ウィジェットを構成します。構成は非常に簡単で、Application Insights リソースからメトリック データを返すことができるように、ウィジェットにアプリケーション ID と API キーを指定するだけです。この 2 つのパラメーターを確認するには、Azure ポータルで Application Insights リソースを指定し、[Settings]、[API Access] の順に選択します。

API Acces in Azure Portal

ウィジェットの構成ダイアログは、ウィジェットをダッシュボードに追加すると自動的に開きます。その後、アプリケーション ID と API キーを構成ダイアログの適切なフィールドにコピー アンド ペーストすればウィジェットが有効になります。

ConfigurationPageWithNotes_FakeAppIdandArrow

次に、追跡対象のメトリックを選択し (このドロップダウン リストには、指定したリソースで選択可能なもののみが含まれます)、そのメトリックの集計方法 (合計や平均など) と期間を指定します。これらの項目を指定し [Save] ボタンを押すと構成手順は完了で、VSTS ダッシュボードにメトリック ウィジェットが表示され、使用できるようになります。

ウィジェットを使用する

使用すると言っても、ユーザーがウィジェットに対して行うことはあまりありません。ウィジェットは、ダッシュボードの好きな位置に再配置することができます。ウィジェットのデータを自動更新する場合は、ダッシュボードで自動更新オプションを有効にする必要があります。これにはダッシュボード右上の設定アイコンをクリックし、[Auto-refresh dashboard] チェックボックスをオンにします。

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このウィジェットには、タイトル、追跡対象のメトリック (集計方法)、メトリックの値、期間が表示されます。

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ウィジェットはダッシュボードに何度か追加できるため、同時に複数のメトリックを追跡したり、複数のリソースを監視することもできます。こうなると、同じ API キーで 1 分間に行えるメトリック呼び出し回数の制限が気になりますが、制限回数は 60 回なので、よほど忙しくて複雑なダッシュボードを作成しない限りは制限に達することはありません。大量のメトリックをダッシュボードに同時に表示する必要がある場合は、API キーを追加生成すると対応できます。しかし、複数のリソースのメトリックを何種類も追跡している場合は、それらが実際にどの程度の関連性を持っているかを見直し、本当にすべてを同時に表示する必要があるのかを検討すべきです。VSTS では複数のダッシュボードを定義できるので、表示内容を分割したほうがよい場合もあります。

ダッシュボードの Application Insights ウィジェットの近くに基本的なマークダウン タイルを配置することも可能で、さまざまなシナリオで便利に使用できます。監視が必要なメトリックの値やしきい値を送信すると、表示されているデータをどのように読み取ればよいかをチームに知らせることができます。

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マイクロソフトでは現在も引き続きウィジェットの表示の改良に取り組んでおり、今回の初期リリースでも、それぞれの数字の意味を簡単にチームに伝えることができるように改良されています。

また、ウィジェットをクリックすると Azure ポータルにすばやく移動できるようになっています。さらに、特定のリソースに直接移動できるようにすることも検討しています (現時点ではメトリックス エクスプローラーに移動することを検討しています。この点についてぜひご意見をお寄せください)。

次のステップ

今回、初回リリースに至ったダッシュボード ウィジェットは非常に優れたものであり、実際にマイクロソフトの日常業務でも便利に使用されています。今後も他のウィジェットと同様に、新機能を追加していく予定です。以下の点についてご意見がありましたらお気軽にお聞かせください。

  • 色の使い分け : 特定の条件に基づいてウィジェットの背景色を変更します。この機能を追加すると構成が複雑になりますが、ウィジェットに新しいデータ ポイントが追加されます。また、色を変更するのではなく、特定の条件に達した場合に感嘆符などのアイコンを表示することも検討しています (そうすれば、色彩の区別がつきにくい方にとってもわかりやすくなります)。

 

  • アラート ウィジェット : 特定のアラートに基づいてウィジェットを作成するか、または選択したメトリックに関連したアラートを作成します。

 

  • Kusto ウィジェット : メトリック ウィジェットと同じ基本機能を Kusto (アプリケーション分析) クエリに基づいて作成し、ユーザーが独自の (限定的なものなど) メトリックを作成し返すことができます。

 

  • グラフ : ウィジェットが返した連続的なデータをグラフに表示します。この機能を提供するために社内で協議を重ねており、現在も検討段階です。

 

この新しいウィジェットが、Application Insights のデータ監視に役立つことを期待しています。近日中にさらなる情報をお届けしますので、引き続きブログにご注目ください。

いつものお願いではありますが、新機能や機能強化に対するご提案がありましたら、Application Insights の UserVoice ページ (英語) までお寄せください。また、ご不明な点がある場合は Application Insights フォーラム (英語) をご利用ください。