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夏休みの宿題とMSF ~Vol.04

(またしても) 【計画フェーズ】 (のつづき)
無事夏休みの宿題を終わらせるために必要な項目の洗い出しが終わりました.これが終われば次にスケジュールを決めることになるわけですが,最初に申し上げたようにイキナリこまごまと計画を立てちまうとまたてんでスケジュールに追い付けないということになりかねません.夏休みの宿題を完全に終わらせるためのプロジェクトスケジュールをマスタープロジェクトスケジュールベースラインと呼び,このベースラインを決定するために,予算や作業量,そして期間を見積もることになります.

ではマスタープロジェクト計画を立てるには,どのように細分化すれば良いのでしょうか.
1. おこづかいを見積もる
2. お母さんとの交渉期間,しんどさを見積もる(いくらやっても無理な場合はあるよ)
3. ドリルの難しさを見積もる
4. 1つのドリルを終わらせるのにかかりそうな期間を見積もる
5. テレビゲームのハマり具合を見積もる(無理っぽいけど)
6. などなど
7. 思いつかない
8. ごめんなさい

ちなみにソフトウェア開発に置き換えた場合,MSFはマスタープロジェクトの細分化を次のように提示しています.
1. 予算計画
2. 購買及び設備計画
3. パイロット計画
4. 開発計画
5. テスト計画
6. セキュリティ計画
7. 展開計画
8. 教育計画
9. コミュニケーション計画

計画を細分化することで,当然ながら各計画ごとの目標設定は容易になります.
さらにここがポイントなわけですが,これらの計画は同時並行的に進めることができるようになります.すなわち友達とチームを組んで計画を立てることができるわけです.

とまぁ,かなり無理やりですが,夏休みの宿題をやっつけるためにチームを組むことになりました.ここで想像してみてください.宿題やるのがイヤなガキ共が5人集まったら,宿題好きな5人組に変身するでしょうか.そりゃしないでしょうね.特に僕だったら他のお友達に押し付けちまうかもしれません.これでは結局チームを組む意味がありません.せっかくチームを組むなら甲子園を目指す野球チームばりに結束したいものです. そこでチーム編成を行う上で理想的なチームモデルを考えてみることにしましょう.

理想的なチーム.MSFでは 「説明責任を明確にし,実行責任を共有するチーム」 と定義されます.これは各自の役割分担をハッキリさせながら,その計画を実行するためにみんながチカラを合わせることができるチームということになります.おいおい,それは夢じゃないのかね?って言われそうですね.確かに難しいのかもしれませんが,マイクロソフトでは実際に様々な国から来た開発者がチカラを合わせてソフトウェアの開発を行っているわけで,お互いの文化や習慣を受け入れながらチームが編成されています.このような経緯で(かどうかわかりませんが)MSFではチームモデルと呼ばれるものが定義されています.

チームには様々な役割を持ったメンバが集まるわけですが,まずは何よりもチームとして共通認識をする必要があります.

- チームをエンパワメントする
 ○ 他者への献身に備える
 ○ 自分のコミットメントを明らかにする
 ○ コミットメントを果たすためにかなりがんばる
 ○ これムリ~と思ったら正直に音を上げる
- ビジョンを共有する
 ○ 成績が良いってイイよね.(1や2とはおさらばだ)
 ○ 先生から褒められたいよな(少しは怒る回数減るかも)
 ○ お母さんから褒められたいよな(おこづかい上がるかも)
 ○ 女子(男子)に良いカッコしたいよな(バレンタインにチョコもらえるかも)
- 俊敏であり続け,変化を予期する
- オープンなコミュニケーションを促進する

各自の計画に対して責任を持つこと,全体の成功に対して責任を共有すること,これ,カッコ良く(?)言うとチーム・オブ・ピアーズと言います.コミュニケーションがスムーズに連携し,お互いを助け合い,全体の目標に対して邁進すること.

夏休みの宿題を一人でかかえるのではなく,チーム一丸となって立ち向かうことで,途中で投げ出してしまう危険性をずっと下げることができます.これはソフトウェアの開発プロジェクトチームでも同じことが言えると思います.コミュニケーション(チーム内,部署間,クライアント)がしっかりと出来て,チームメンバがやるべきことに責任を持つ.この基本が最後まで貫かれているチームはやっぱりうまくいくことが多いでしょうかね.
 
 
P.S
色の付け方がわからなくなりました,,,