TFSの極意 vol. 11 | Visual Studio Test Professional 2010 インストールと基本

Visual Studio 2010 からの世界では、テストの包括的なコントロールが可能になります。その肝となるのは、作業項目の管理項目として、新たにテストケースが追加されたことが挙げられますが、テストケースに効果的にアクセスするための専用ツールも登場しています。

それが、Microsoft Test Manager 2010 というもので、Visual Studio Ultimate 2010、 Visual Studio Test Professional 2010 に含まれる「テスト専用」ツールです。このツールも WPF ベースのリッチな ”開発体験” をサポートしてくれますが、こちらは開発者向けではなく、テスト計画とテスト実行、ラボの管理に特化しているのが特徴です。

この Test Manager は、それ単体で機能するものではなく、Team Foundation Server とともに機能します。言い換えると、TFS 一元管理される各種リソースに対し、テストの視点で効果的にアクセスするのが Test Manager となります。

TFS で一元管理される各種リソースの例を挙げると

• テストケース
• 要件（ユーザーストーリー）
• バグ
• ビルド
• テストコントローラ
• Lab Management

と多岐にわたります。TFS の特徴は、膨大なソフトウェア開発リソースを一元管理するとともに、それらを用途に応じたツールなどをインターフェイスとして表現できるところです。これもその一例ということになります。

テスト計画や実行を行う立場で、今のプロジェクトのビルドの健全度を見ながら、やるべき計画と実行を行えるようになったら、どれだけ精神的負担と、労力を低減できるでしょうか。想像してください。

さてさて、そんな Test Manager を使う最少単位の製品が、Visual Studio Test Professional 2010 となります。どんなコンポーネントを必要としているのか、何がインストールされるのかをインストール時のスクリーンショットで見てきましょうか:

	DVD 挿入後の状況です。Test Professional と チーム エクスプローラーのインストールが分かれているのがわかります。Test Professional を選択すると チーム エクスプローラーすらインストールされません。
	Test Professional のセットアップ画面です。以下、続きます。
	インストールされるコンポーネントがわかりますね。VC ランタイムと .NET Framework 4、そして Test Professional です。
	オプションはありません。シンプルなインストールです。
	TFS のオブジェクトモデルは、 TFS にアクセスするために必ずインストールされます。Visual Studio でも同様です。そして、注目する点は、「Microsoft Visual Studio 2010 IntelliTrace」がインストールされることです！！ IntelliTrace の設定を行うことで、テスト実行時のデバッグ情報を保持し、バグ起票時に、自動で添付することができます。これにより、テスト担当者は、手間のかかる報告作業を簡略化できるとともに、開発者は、バグの再現に、無駄な時間を費やさず、クリック一発で、デバッグを開始し、つまずいた箇所を特定することができます。
	.NET Framework 4 がインストールされていない環境の場合は、途中でマシンの再起動が必要な場合があります。
	成功した時と、失敗したときのスクリーンショットも掲載しておきます。ここでの失敗理由は、再起動後に、インストーラーが再開された際に、DVD メディアがなかった場合に起こりました。DVD を途中で抜き差しとかしないようお願いします。通常問題なくインストールされると思いますが、失敗した場合は、ログに記載されていますので、確認ください。
	プログラムファイルに記載されるのもたったこれだけです。シンプルです。
	Test Manager を起動すると・・・まず、TFS の接続情報を聞かれます（初回のみ）。TFS が重要な役割であることがわかりますね。

スクリーンショットは、ご自由にご利用ください（画像をクリックすると大きなサイズのものを入手いただけます）。

ながさわ