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Silverlight Dynamic Language SDK の使い方3

Dynamic Language SDK で提供されるスクリプトのserver.batとは、chiron.exeをラップしただけのものです。このため指定できるオプションを確認するには、「/?」か「/h」オプションを指定します。指定できるオプションを以下に示します。

オプション 説   明
/d:パス 又は /dir、/directory アプリケーション(スクリプトやプログラム)を格納しているフォルダを指定します。デフォルトは「app」になります。
/x:xapファイル 又は /xap、/xapfile xapファイルを作成する場合に「/x:app.xap」のようにxapファイルを指定します。/dで指定したフォルダの中身がxapファイルに格納されます。
/n 又は /nologo バナーの表示を抑制します。
/s 又は /silent コンソール出力を抑制します。
/z:xapファイル 又は /zipdlr DLRアプリケーション向けのxapファイルを生成します。/dで指定したフォルダにAppManifest.xamlが存在しなければ自動的に生成します。/xオプションとの違いは、スクリプトファイルを解析して必要なアセンブリと生成したAppManifest.xamlをxapファイル内に含めることです。
/w 又は /webserver テスト用のWebサーバーを起動します。デフォルトのポートは、2060になります。ポートを指定する場合は、/w:ポート番号と指定します。
/b 又は /browser テスト用のWebサーバーを起動して、ブラウザを起動します。開始時のURLを指定するには、/b:パスオプションを指定します。/dオプションを組み合わせれば、WebサーバーのトップURLの場所を指定することができます。
/m 又は /manifest アプリケーション・マニフェスト(AppManifest.xaml)を生成します。
/? 又は /h、/help ヘルプを表示します。
/r:パス 又は /refpath 参照するアセンブリへのパスを指定します。デフォルトは、Chiron.exeが存在するフォルダを参照します。このオプションは、ヘルプに表示されません。

オプションの使い方は、ヘルプコマンドで確認するか、SDKに含まれるReadme.txtに記述されています。

前回に解説したプログラムをテスト実行するだけであれば、「chiron.exe /b /d:アプリケーションフォルダ」を実行することでブラウザで実行することができます。

配布用にXAPファイルを作成するには、以下のようにコマンドを入力します。

 chiron.exe /d:アプリケーション・フォルダ /z:app.xap

これでXAPファイルが出来ますので、index.htmlとjavascriptフォルダ、stylesheetsフォルダ、作成したXAPファイルをWebサーバーへ配置すれば本番環境への移行が完了します。

chiron.exeは/xオプションでXAPファイルを作成できますが、このオプションは動的言語に特化したものではありません。どういう場合に使うかというと、既存のXAPファイルを展開して、中身のリソース(画像など)を入れ替えた場合などの再XAP化に使用することができます。つまり、リソース入れ替えでVisual StudioのリビルドなどをしなくてもXAPファイルを作成できるのです。具体的には、以下のようなコマンドを入力します。

 chiron.exe /d:アプリケーション・フォルダ /x:app.xap

/dオプションで指定したフォルダに配置したファイル(AppManifest.xaml、dllなど)をそのままxapファイルにパッケージ化します。
 
/bオプションや/wオプションでWebサーバーを起動した場合は、ブラウザ・リクエストによるログがコンソールに表示されます。このコンソールを終了する場合は、コンソールで「CTRL+C」を入力するか、ブラウザで「https://localhost:2060/bye! 」のように「bye!」コマンド入力してください。これで、Webサーバーが終了します。

追伸:IronPython 2.0 RC1が先週にリリースされました。今回はToyScriptのサンプルも公開されていますので、DLRの使い方を調べやすいと思います。

追記:RednaxelaFXさんのご指摘で、/nologの書き間違いを/nologoに訂正しました。それと/zオプションに/xオプションとの違いを追記しました。

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