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OMPM の使用 (パート 2) - 一括変換の実行

原文の記事の投稿日: 2012 年 1 月 12 日 (木曜日)

寄稿者: 互換性の第一人者 Curtis Sawin

概要

このシリーズのパート 1 では、OMPM を使用して、バイナリ形式 (xls、doc、ppt ファイルなど) から Open XML 形式 (xlsx、docx、pptx など) に変換するときに事実上互換性のリスクがない "変換候補" のドキュメントを特定する方法について説明しました。

ここでは、ドキュメントを実際に変換するプロセスを見ていきましょう。このプロセスを実行するには、Office ファイル コンバーター ツール (OFC.EXE) と、OMPM レポート ツール (OMPM.accdr) からエクスポートされたリストを使用する必要があります。

変換候補の変換

簡単に言うと、OMPM レポート ツールを使用して "低リスク" フィルターを作成し、以下のドキュメントを特定できます。

  • n 日間、変更されていないドキュメント (例: n = 30)
  • OMPM によって特定された "緑色" の変換に関する問題のみが含まれるドキュメント
  • OMPM によって特定された変換に関する問題がないドキュメント
  • OMPM によって特定されたマクロに関する問題が含まれないドキュメント

以下の WHERE 句を使用すると、この条件を満たすことができます。

WHERE MaxIssueLevelID > 2 AND DATEADD(d,-30,GETDATE()) > ModifiedDate AND FileID not in (SELECT FileID from Uv_FilterMacroIssue)

この条件を満たすファイルを変換するには、OMPM レポート ツールを使用して、フィルターされたリストをエクスポートします。[Apply Filter] を選択して条件を追加したら、[Export] をクリックしてファイルの一覧をエクスポートします。

1 つ以上の XML ファイルが出力されます。このファイルには、結果セット内のすべてのファイルへの完全パスが含まれています。ファイルがエクスポートされたフォルダーは、ファイル変換ツール OFC.exe によって参照されます。

次に、OFC.ini ファイル (OMPM ツールセットをダウンロードおよび抽出するとき TOOLS フォルダーにあります) を開き、ファイルをエクスポートしたフォルダーを指定するように FileListFolder アイテムを変更します。たとえば、ファイル リストを D:\DataExport フォルダーにエクスポートした場合、FileListFolder アイテムは以下のようになります。

FileListFolder=D:\DataExport

FileListFolder アイテムを使用すると、OMPM レポート ツールでエクスポートされたすべてのファイルが OFC.exe によって変換されます。また、OFC.ini の [FoldersToConvert] セクションではなく [FileListFolder] を使用することで、低リスクの "変換候補" としてタグ付けしたファイルのみを変換できます。[FoldersToConvert] セクションを使用すると、1 つ以上のフォルダーで OFC.exe が指定されるだけなので、"すべてが変換" されます。これが便利な場合もありますが、変換を自動化する機能を保持しながら、変換するファイルを選択することを目指している場合は、[FileListFolder] を使用するとはるかに制御しやすくなります。

変換したファイルを元の場所に移動しやすいように、ofc.ini ファイルには [ConversionInfo] セクションが用意されています。このセクションを使用すると、宛先フォルダー構造を指定できます。たとえば、以下を指定すると、フォルダー構造を複製することができます。

[ConversionInfo]

SourcePathTemplate=*\*\*\*\*\*\*\*\*\

DestinationPathTemplate=X:\*1\*2\*3\*4\*5\*6\*7\*8\*9

これにより、変換されたファイルがソース フォルダーと同様のフォルダー構造で "X:\" ドライブに配置されます。また、OFC.exe では、コンピューター名も宛先パスに追加されます。フォルダー構造を複製できる場合は、繰り返し可能なプロセスをいつでも実装し、新しいファイルを移動して古いファイルを削除することができます。スクリプトを作成して、このプロセスを自動化するともっとよいでしょう。

また、OFC で変換できるフォルダーの階層の深さの最大値は 10 です。たとえば、DestinationPathTemplate=I:\Converted\*1\*2\*3\*4\*5\*6\*7\*8\*9\ は適切に動作しますが、DestinationPathTemplate=I:\Converted\*1\*2\*3\*4\*5\*6\*7\*8\*9\*10\ は動作しません。

この問題を解決する 1 つの方法として、ドライブ文字をフォルダー構造にマップ (つまり、"x:\" ドライブを \\myserver\myshare\folder1\folder2\folder3\folder4 に接続) し、エクスポートされた XML ファイルで検索と置換を実行して、フォルダー構造をドライブ文字に置き換えます。

この制限は最小限の影響しかありませんが、トラブルシューティングは大変な作業なので、この制限については覚えておくとよいでしょう。

さまざまなコンポーネントの例を示すスクリーン ショットをいくつか以下に示します。

次のスクリーン ショットは、OMPM レポート ツールからエクスポートされた XML ファイルです。

メモ:

  1. XML ファイルへのパス (D:\Office Compat\DataExport) をチェック アウトします。これは、OMPM レポート ツールを使用して、フィルターされたリストをエクスポートした場所です。
  2. ComputerName 値と Path 値をチェック アウトします。この値は宛先フォルダー構造に表示されます。

これは OFC.INI ファイルです (コメントはすべて削除されています)。

メモ:

  1. FileListFolder 値 (D:\Office Compat\DataExport) をチェック アウトします。これは、OMPM レポート ツールを使用して、フィルターされたリストをエクスポートした場所です。
  2. DestinationPathTemplate 値をチェック アウトします。これは、変換されたファイルが D:\Converted フォルダー内のフォルダー構造に配置されることを示します。

OFC.ini ファイルのアイテムの詳細については、TechNet の記事「Office ファイル コンバーター (OFC) およびバージョン抽出ツール (VET) を使用して Office のバイナリ ファイルを変換する」を参照してください。

これはレガシ ファイルのソースの場所です。

次に、コマンド プロンプトから OFC.exe を実行します。同じフォルダーに ofc.ini がある場合、コマンドライン パラメーターは必要ありません。実行中の OFC.exe のスクリーン ショットを以下に示します。

これは結果フォルダーのスクリーン ショットです。

フォルダー構造 D:\Converted\Ninja99\f$\Converted をチェック アウトします。宛先パスのフォルダー構造には、コンピューター名とドライブ文字 (または UNC 名) が含まれています。これによりファイルを元の場所に戻しやすくなります。

[更新日時] (Date Modified) 列と [サイズ] (Size) 列にも注目してください。変換プロセスでは、元の変更日時、アクセス日時、作成日時が保持され (このタイムスタンプを使用して開始されるアーカイブ/ストレージ ソリューションがある場合に便利です)、サイズは前のバージョンよりもかなり小さくなっています。

つまり、OFC.exe を使用してファイルを "変換" した場合は、レガシ ファイルをクリーンアップし、変換されたファイルに置き換える必要があります。したがって、一括変換プロジェクトの ROI を判断するときは、このクリーンアップ作業の時間を考慮しなければなりません。

まとめ

一括変換は、必要な記憶域を削減することで Office 2010 への投資の価値を実現する "環境の最適化" タスクで、コストの削減につながります。この一括変換は、オプションのタスクであることを覚えておいてください。また、Office 2010 展開の準備を行っているときではなく、展開後に低リスク ファイルに対してのみ行うようにします。

これはローカライズされたブログ投稿です。原文の記事は、「Using OMPM Part 2 – Performing Bulk Conversion」をご覧ください。