XP Mode と Active Directory ドメインの関係 その1 ー 仮想XPのユーザープロファイル
ご注意 当BLOGにてご紹介する各種手順にはマイクロソフトのサポート対象外のものが含まれております。詳しくは「免責事項」をご覧くださいませ。ご理解いただけますと幸いです。なにとぞよろしくお願い申し上げます。
以下の投稿の続きです
XP Modeをインストールした方であればご存じのとおり、XP Mode をインストールして環境設定すると、自動ログオン用のアカウントを設定する必要があります。
既定では、以下のように XPMUser というユーザーIDが使用されます。VirtualXP-48949 は、仮想XPのコンピュータ名です。つまり、XPMUser はXPローカルに登録されているユーザーです。
一度保存したユーザーは、Windows 7に別のユーザーでログオンした場合にも使用されます。
ここでいくつかの疑問が生じます。
- 仮想XPの環境はWindows7にログオンするユーザーで共有されてしまうのか?
- 仮想XPをドメインに参加させてもすべてのユーザーで同じ環境を共有することになるのか?
- 仮想XPのプロファイルはどうなるの?
- ホームディレクトリはどうなるの?
- ファイルサーバー等へのアクセス権はどうなるの?
企業や大学の情報システム部門の方には、非常に重要な部分です。XPでしか動作しない業務アプリケーションの環境を、Windows7に引き継げるかどうかにかかわってきますから。
そこで、テストしながら1つずつ疑問を解消してきたいと思います。
まずは 仮想XPを使用する場合のユーザープロファイルについて。
以下の画面を見てください。これはWindows 7から見た XP Mode の環境設定画面です。
①と②の「パス」に注目してください。途中で切れているので補足すると、①と②はそれぞれ以下のように設定されています。
① C:\Users\junichia\AppData\Local\Microsoft\Windows Virtual PC\仮想マシン\Windows XP Mode.vhd
② C:\Program Files\Windows XP Mode\Winodws XP Mode Base.vhd
もうおわかりですよね。
後者② は仮想XPのベースとなるVHDファイルで、すべてのユーザーが共通で使用するファイルです。
前者① は②の差分VHDファイルであり、これがWindows7にログオンしているユーザーごとに作成されます。
つまり、Windows7にログオンしたユーザーごとに、仮想XPの環境は保存されるということです。図にすると、以下のような感じ。
仮想XPへのログオンは1種類のユーザー(XPMUser)で行われていますが、プロファイル自体はWindows7にログオンしているユーザー単位で完全に分かれているんですねぇ。
以下はエクスプローラーで仮想マシンフォルダを参照したところですが、仮想OSの環境設定ファイル(VMCファイル)もユーザーごとに保存されていることがわかります。
ちなみに、仮想XPの環境に手を加えて、それをデフォルトのプロファイルにしたい!場合にはどうしたらよいか。以下に答えが書かれています。
そうです。ベースとなるVHDと差分VHD(ユーザーごとのプロファイル)を「結合」してしまえばよいわけです。
うーん、差分VHDって使い勝手がよいですねぇ。ちょっと感動しました。
でも待ってください!ここで新たな疑問が…。
- 移動プロファイルを使った場合ってどうなるの?
うーん、頭が痛くなってきました…。さすがに差分VHDをログオンのたびにダウンロードするわけにはいかないような…じゃ、ネットワーク上の差分VHDを使うのか??
現在思案中…。