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XNA Game Studio 3.0 CTP公開

XNA Game Studio 3.0 Community Technical Preview (CTP)が公開されました。CTPは正式リリースでは無くベータの前段階、つまりアルファ版といった感じです。主な機能は以下のようになっています。

  • Zuneのサポート(市販のZuneがあれば無料でゲーム作成できる)
    • SpriteBatchベースのグラフィクス
    • Ad-hoc WiFiのサポート(既存のネットワークAPIがそのまま使える)
    • メディアライブラリAPI
  • Visual Studio 2008のサポート
  • wav,mp3,wmaなどのオーディオメディアの再生機能

Zuneは北米で発売されている携帯メディアプレイヤーで、それに合わせてXNAフレームワークにはZune内にあるオーディオファイルの列挙と再生ができるAPIが追加されています。

ZuneはXACTがサポートされていませんが、変わりにシンプルなオーディオ再生機能であるSoundEffectクラスが追加され、この機能はWindows上でも使うことができます。このSoundEffectはメモリから効果音などを再生するのに適しています。そして、BGMなどに適しているのは新しく追加されたSongクラスです。

どちらの場合も、他のコンテントと同じくプロジェクトにwav,mp3,もしくはwmaファイルを追加することで実行時に使用することができます。

 using Microsoft.Xna.Framework.Media;

Song song = Content.Load<Song>("MySong");
MediaPlayer.Play(song);

この新しく追加されたAPIによって、XACTを介さずにオーディオ再生ができるようになりましたが、これらはXACTの機能を完全に代替するわけではないので、3DオーディオやRPCといつたより複雑な処理をする為には今まで通りXACTを使う必要があります。

 

Visual Studio 2008のサポートはXNA GS 3.0はC#をサポートしているVisual Studio 2008のどのエディションでも使うことができ、それにはVisual C# 2008 Express Edition(無料)も含まれています。

 

他にXNA GS 3.0 CTPを使うのに必要なのこととして

  • VS 2008かVisual C# 2008 Express Editionが必要。XNA GS 3.0はVS 2005はサポートしません。XNA GS 3.0は XNA GS 2.0とサイド・バイ・サイドで動作するので、XNA GS 3.0を使うのにVS 2005をアンインストールする必要はありません。
  • CTP版ではXbox 360をサポートしておらず、WindowsとZuneのみの対応になっています。Xbox 360で開発するにはXNA GS 2.0を使う必要があります。
  • 現状ではZune開発環境は64bit版OS上では動作しません(Zuneとの接続に失敗する)。

と、いうわけでCTPの主な機能はZuneサポートに関するものですが、VS2008対応とオーディオメディア再生機能は他のプラットフォームでも使える機能なので、ホリデーシーズンの正式リリースまで待てないという人にはダウンロードする価値はあると思います。

 

XNA GS 3.0 CTPは以下のリンクからダウンロードできます。

http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyId=DF4AF56A-58A7-474C-BFD0-7CF8ED3036A3&displaylang=en