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未来のOffice, 未来のWindows SharePoint Services

こんにちは、GroupBoard 開発チームです。
4月になりまして、会社の周辺では桜が満開となりました。桜といえば先日部署のお花見だったのですが、雨の降るあいにくの天気のなか、ほとんど桜をみる余裕もなく、寒さに震えながらバーベキューをしました。毎年恒例の花見会ですが、5年に一度ぐらい雨になるそうで、これで向う4年は雨の心配がなく花見ができると、無理やり前向きに考えております。

さて、今回は次期バージョンのOffice「2007 Microsoft Office System」についてのお話です。といってもWord や Excel の内部的な変更にはあまり詳しくないので、やはり SharePointをメインにご紹介したいと思います。

今回の元ネタはこちらから集めましたので、もしお時間あればサイトのデモなどご覧になるとよりいっそう理解が深まると思います
https://www.microsoft.com/office/preview/default.mspx

(基本的にご紹介する情報はMicrosoftが公的に発表している情報になりますが、英文のみの情報の場合は日本語での意味合いや翻訳された言葉についてはこのBlog内での認識とさせていただき、Microsoft公式の見解ではありませんのでご注意ください)

1) Office Server Systemのラインナップ
現在、USのサイトでは以下の Server製品が「2007 Microsoft Office System」の中のサーバー製品として公表されています。

 Form Server 2007
Groove Server 2007
Project Server 2007
SharePoint Server 2007

Form Server 2007とは、ブラウザベースで使えるInfoPathフォームです。現在のWindows SharePoint Servicesでもドキュメントライブラリの一形態として「フォームライブラリ」というものがあり、XMLベースのフォームで定型文書の保存や分析ができるのですが、この機能を利用するにはクライアントPCにInfoPathをインストールが必要でした。この 「Form Server 2007」ではブラウザ上でフォームの入力・編集が可能になるので、社内や社外を問わず簡単に情報を入力・集積して分析することができます。Form Server 2007は次期WSSをベースに作られているので、Form Server 2007の実行にはWSS v3が必要になります。

Groove Server 2007は以前にはなかったラインナップなので説明が難しいのですが、今回からOfficeシステムの仲間入りをした Grooveというクライアントソフトのサーバー側の製品になります。Grooveクライアント自体はサーバーを必要としないクライアント同士のファイル共有を可能にするソフトなのですが、大規模な組織でGrooveを使う場合にはユーザー追加・削除や認証において集中管理したほうがよい場合があります(Server Manager機能)。またGrooveクライアント同士がインターネット上で情報交換できないとき、一時的なデータの蓄積を行います(Server Relay機能)。Groove上のワークスペースの外に存在するデータとのコネクション機能を提供します(Server Data Bridge機能)。

Project Server 2007はOffice Projectでおなじみのガントチャートをブラウザ上で確認・編集できるサーバーです。ガントチャート以外にも資源管理テーブルなどプロジェクト遂行に必要な情報をブラウザ上で確認できますので、メンバーで共同作業を行うときにそれぞれのクライアントにProjectをインストールする必要がありません。

最後の SharePoint Server 2007は、現在の Office SharePoint Portal Server に相当する製品です。WSSと比較すると大規模な組織に向いた製品で、強力な検索機能、コンテンツの管理機能などを備えます。WSSとの関係は今のバージョンと同じで、WSS v3のベースを使って SharePoint Server 2007が動作する形になります。

Windows SharePoint Servicesがこのラインナップに入っていなかったのですが、これはWSSが Windows のひとつのコンポーネントの形で提供されているからです。では、次にこの次期WSSの内容を見ていきましょう。

2) 次期Windows SharePoint Servicesの新機能
公開されている情報だけで書くと結構厳しいですね。もっといっぱいあるのですが・・・USの紹介サイトをみると今のところでは以下の数点については書いても大丈夫そうです。

1) Item-level permission
いままではリストやライブラリごとにアクセスできるユーザーをサイト単位で指定することはできましたが、同じリストやライブラリの中にあるアイテムやファイルごとにアクセス権を設定することはできませんでした。"Item-level permission"ではリストにあるアイテム(レコードの1つ1つ)について詳細なアクセス権を設定することが可能になります。アクセス権のない(=読み取り権限もない)ユーザーがそのリストを見た場合には、制限されているアイテム自体がリスト上に表示されません。ドキュメントライブラリにおいても同様で、ユーザーそれぞれ(またはグループごとに)詳細な権限を振ることができるようになるため、同じドキュメントライブラリを使用しながらも異なった役職のユーザー同士で職責に合わせた権限で仕事をすることが可能になります。

2) e-mail integration
現バージョンでは「通知」の機能があり、リストごとに変更があった場合にメールでユーザーに知らせることができました。このようにWSSサーバーからのメールの送付機能はあったのですが、WSSサーバーがメールを受け取る機能はありませんでした。(実際にはドキュメントライブラリにメールの添付ファイルを保存することができる機能があるのですが、ほとんど利用されませんでした)。次期バージョンでは、各リストで一意なメールアドレスをもつことができ、そのメールアドレスにメールを送付するとメール本文や添付ファイルがリストアイテムとして自動的に登録されるようになります。例えばチームメンバーのDL(Distribution List)にWSSサイトのリストのE-Mail アドレスを追加しておくと、そのDLあてに送付したメールは自動的にWSSのサイトに保存されることになります。

3) Really Simple Syndication (RSS)
はやりのRSSですが、次期バージョンでは各リストがRSS Feed機能を持ちます。新規アイテムや更新アイテムについて、サイトを開くことなく自動的に概要を把握することができるので便利です。Outlook 2007ではRSSリーダー機能がありますので、SharePointのアイテム状況をRSSでOutlookから確認するのが 2007 Office System でのワークスタイルになりそうです。

4) recycle bin
やっとというか、とうとうというか、ごみ箱機能がWSSに追加されました。ファイルだけではなく、アイテムも削除した場合は「ごみ箱へ移動」という形になり、削除した本人または管理者がごみ箱からファイルやアイテムを復活させることができます。

5) Outlookとの連携
RSSでも触れましたが、今度のWSSではOutlookとの親密性が高く、今までのカレンダーや連絡先だけの共有から、ドキュメントライブラリやタスクについてもOutlook上から同期して情報をみることができるようになります。さらに、情報は双方向でやり取りできるので、例えばWSS上のカレンダーをOutlook上で変更を加えた場合、その変更はWSSサイトのカレンダーリストに反映されることになります。(今まではWSSサイト上のリストはOutlookからは読み取り専用だったので、Outlookから変更することはできませんでした。)

まだまだいっぱいありますが、Blogという形態でどこまで書いてよいのかわからないのでこの辺で・・・すみません。

来週はまた通常通り GroupBoard についてお送りします。

コミュニティにおけるマイクロソフト社員による発言やコメントは、マイクロソフトの正式な見解またはコメントではありません。