System Center Configuration Manager で使用可能日時を変更した際にパッケージが実行されなくなる現象について
こんにちは、日本マイクロソフト System Center Support Team です。
System Center Configuration Manager でパッケージ配布を行い、使用可能日時を変更した際にパッケージが実行されなくなる現象についてご紹介します。
本現象につきましては、以下の条件で発生する事が確認できています。
なお、以下でご紹介しておりますスクリーン ショットについては System Center 2012 R2 Configuration Manager 環境のものを
利用しておりますが、2007 / 2012 / 2012 R2 全てのバージョンで起こりうる現象となります。
[ 発生条件]
1. パッケージの展開を "必須" の設定で作成している
2. パッケージの展開スケジュールに以下の 2 つの設定を指定している
"この展開の使用可能になる日時を指定する" : 任意の日時割り当てスケジュール : 直ちに |
3. パッケージの展開が行われる前に "この展開の使用可能になる日時を指定する" の日時を変更している
(本例では、2015/11/5 10:00 から 2015/11/5 10:30 に変更しています。)
4. パッケージの実行前 (ダウンロード中など) に "この展開の使用可能になる日時を指定する" を
変更したポリシーを受け取る
5. 再度 "この展開の使用可能になる日時を指定する" を変更する
(本例では、2015/11/5 10:30 から 2015/11/5 11:30 に変更しています。)
[ 発生経緯]
Configuration Manager クライアントは既定では 1 時間おきにポリシーの受信を行います。
そのため、前述の発生条件内の使用可能日時の変更およびポリシーの受信タイミングによっては
以下のような状況が発生いたします。
1. 11/5 9:10 に Test パッケージに関するポリシー (11/5 10:00 に使用可能) を受信
2. 11/5 10:00 にパッケージのダウンロードが開始
3. 11/15 10:10 (パッケージのダウンロード中) にポリシー (11/5 10:30 に使用可能) を受信
上記 3 の状況ではパッケージのダウンロード中に使用可能日時が変更されたポリシーを受け取るため
パッケージのダウンロードが一旦キャンセルされます。
ここで新たに該当のパッケージに関する使用可能日時を変更します。
4. 該当のパッケージに関する使用可能日時を 11/15 11:30 に変更
5. 11/5 11:10 にポリシー (11/5 11:30 に使用可能) を受信
6. 11/5 11:30 にパッケージの再ダウンロードが開始
7. パッケージのダウンロード完了後、パッケージの実行が行われない
上記のようにパッケージの実行中において使用可能日時が変更となったポリシーを受け取るような状況では
パッケージのダウンロードが一旦取り消され、その後、再度使用可能日時を変更してもパッケージの実行が行われなくなります。
[ 回避方法]
作成済みの "展開" における使用可能日時を変更いただく際には、設定済みの時間から十分に余裕をもって変更してください。
(設定済みの時間からポリシーの受信間隔 (既定では 1 時間) 以上前に設定変更を行います。)
また、事象発生後の場合には作成済みの "展開" を一旦削除し、新しい "展開" 設定を再作成する事により現象回避が可能です。