「管理サーバー」をメンテナンスモードに設定した場合の問題と対処について
こんにちは。
日本マイクロソフト システムセンターサポートの佐々木です。
今回は SCOM 2007 でのメンテナンスモード利用時の注意事項について記載します。
SCOM 2007 では、監視対象をメンテナンスモードに設定することにより、一時的に対象を監視の対象から除外することができます。
この機能は、修正プログラム適用やハードウェア交換等でコンピューターを一時的に停止する時に便利です。
メンテナンス モードを利用することにより、余計なアラート等を抑制することができます。
詳細は [参考情報] 以下のリンクをご参照ください。
このようなメンテナンス モードですが、操作上は「ルート管理サーバー」あるいは「管理サーバー」についても設定することができます。
しかし、メンテナンスモードは監視対象のエージェントを対象とした機能のため、
ルート管理サーバーあるいは管理サーバーに対して実施した場合、予期しない問題が発生することがあります。
問題が発生した場合は監視対象が全般的に監視できなくなり、管理サーバー上に以下のイベントが記録されます。
- 問題が発生した場合に記録されるイベントログ
---------------------------------
ログの名前:Operations Manager
ソース: OpsMgr Connector
イベント ID: 20058
レベル: 警告
説明:ルート コネクタが破棄された無効なパケットを受信しています。この 5 分間でこのようなパケットを *** 個受信しました
--------------------------------
もしルート管理サーバーあるいは管理サーバーをメンテナンスモードに設定して問題が発生した場合には、以下に記載する対処策を実施して下さい。
なお問題自体の回避策は、管理サーバーをメンテナンスモードに設定しないこととなります。
対処方法
===========================
1. 管理サーバーがメンテナンスモードである場合は復帰します。
2. 管理サーバーがメンテナンスモードではない場合は、復帰までの期間を5分として、メンテナンスモードを開始します。
3. メンテナンスモードの終了後、管理サーバーに管理者権限を持っているユーザーでログインします。
4. ルート管理サーバーの場合は以下のサービスを、この順序で停止します。
System Center Management Configuration
System Center Management
System Center Data Access
* 管理サーバーの場合は以下のサービスを停止します。
System Center Management
5. 「 C:\Program Files\System Center Operations Manager 2007\Health Service State 」フォルダに格納されているファイルとフォルダをすべて削除します。
※インストールフォルダが異なる場合には、適宜読み替えてください。
6. ルート管理サーバーの場合は以下のサービスを、この順序で開始します。
System Center Data Access
System Center Management
System Center Management Configuration
* 管理サーバーの場合は以下のサービスを開始します。
System Center Management
参考情報
===========================
管理サーバーをメンテナンスモードに設定すると、メンテナンスモードの復帰に使用されるワークフローも併せてアンロードされます。
メンテナンスモードの復帰に使用されるワークフローがアンロードされていると、メンテナンスモードから復帰する際、監視対象のオブジェクトを「監視しない」状態から「監視」状態にするために必要な「状態変更」の処理が正常に行われません。
このため、管理サーバーを含む監視対象のコンピューターについて、メンテナンスモードから復帰したにもかかわらず、
状態が「監視」に戻らず、監視が正常に行えない状態となることがあります。
上記の現象が発生した場合 はID 20058 のイベントが併せて発生します。
このイベントは、「状態変更」の通知を含むパケットを処理せずに破棄したことを示します。
--メンテナンス モードの使用
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dd440876.aspx
※ 管理サーバーをメンテナンスモードに設定することは推奨しておりません。
コミュニティにおけるマイクロソフト社員による発言やコメントは、マイクロソフトの正式な見解またはコメントではありません。