SharePoint 2013 の Office Web Apps の構成
原文の記事の投稿日: 2012 年 7 月 23 日 (月曜日)
ご存知のとおり (または、すぐにご理解いただけると思いますが)、SharePoint 2013 の Office Web Apps は、SharePoint ファーム内のサービス アプリケーションではなくなり、別のファームとしてインストールされるようになりました。これには、複数の SharePoint ファームや Exchange ファームとの間で再利用ができる、別々のパッチ適用スケジュールを利用できるなど、数々のメリットがあります。最初に Office Web Apps ファームと SharePoint ファームの接続方法を理解するのに多少の混乱があるかもしれませんので、この投稿で、Office Web Apps のインストールの前提条件と、これらのファームを接続する方法を説明します。
前提条件
Office Web Apps には、SharePoint 2013 にあるような必須コンポーネント用のインストーラーはありません。このため必須コンポーネントは、インストールの開始前に各自でそれぞれインストールする必要があります。
- PowerShell 3.0 をインストールします。現在の最新バージョンは RC1 です (https://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?Id=29939 (英語))。
- .NET 4.5 をインストールします。現在の最新バージョンは RC です (https://www.microsoft.com/visualstudio/11/ja-jp/downloads#net-45)。重要: インストーラーによって .NET リスナーがインストール中にシャット ダウンされる場合は、WAC のインストール前にサーバーを再起動する必要があります。再起動を行わないと、エンドポイントが見つからない、リッスンしない、接続が拒否されるなどさまざまなエラーがイベント ビューアーの Office Web Apps アプリケーション ノードに記録され、ドキュメントも一切表示できません。
- ホットフィックス (https://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=27928) をインストールします。
これで、Office Web Apps をインストールできます。インストールが完了したら、新しい Office Web Apps ファームを作成するか、既存のファームにサーバーを参加させます。ここでは、新しいファームを作成する方法を説明します。PowerShell を使用してサーバーをファームに追加するのは簡単で、get-command *office* を PowerShell で実行するだけです。ファームを作成するには次のようにします。
- PowerShell を開きます。[スタート] の [ファイル名を指定して実行] で「powershell」と入力します。
- WAC で HTTPS を使用する場合 (推奨)
- サーバーの完全修飾ドメイン名で使用される SSL 証明書を作成します。証明書を作成するときに使用するわかりやすい名前を記録しておきます。証明書が正しい証明書ストアに作成されるようにするため、IIS を使用して証明書を要求する必要があります。
- 次の PowerShell コマンドで、WAC ファームをプロビジョニングします。New-OfficeWebAppsFarm -Verbose -InternalUrl https://<machinename> -ExternalUrl https://<fully.qualified.machine.name> -CertificateName <FriendlyNameOfCertificateFromPreviousStep> -ClipartEnabled -TranslationEnable
- WAC で HTTP を使用する場合 (非推奨)
- 次の PowerShell コマンドで、WAC サーバーに WAC ファームをプロビジョニングします。New-OfficeWebAppsFarm -Verbose -InternalURL https://<machinename> -ExternalUrl https://<fully.qualified.machine.name> -AllowHttp -ClipartEnabled –TranslationEnabled
これで Office Web Apps ファームが準備でき実行している状態になったので、SharePoint ファームを接続することができます。このためには、SharePoint ファーム内のサーバーにログインして SharePoint PowerShell コマンド ウィンドウを開きます。以下のコマンドを使用して Office Web Apps ファームに接続します。
- WAC で HTTPS を使用する場合 (推奨)
- 次の PowerShell コマンドで、WAC への接続を作成します。New-SPWOPIBinding -ServerName <fully.qualified.machine.name of WAC server>
- WAC で HTTP を使用する場合 (非推奨: Office Web Apps が HTTP をサポートするように構成されていない場合、これは機能しないことに注意してください。 )
- 次の PowerShell コマンドで、SharePoint ファームから WAC ファームへの接続を作成します。New-SPWOPIBinding -ServerName <NameOfWacServer> -AllowHTTP
- SharePoint サーバーで次のコマンドを実行します (最後に "s" がないことに注意してください)。Set-SPWopiZone internal-http
一般的には、Office Web Apps は HTTPS を使用するように構成することが推奨されます。これは、SharePoint ファームごとに 1 つの WopiZone バインディングのみ、つまり HTTP または HTTPS のいずれかのみ持つことが可能なためです。HTTP と HTTPS の両方の Web アプリ ゾーンがある場合、Office Web Apps は HTTPS である必要があります。HTTP であると、HTTPS のサイト内で HTTP Office Web Apps を表示しようとしたときにコンテンツが混在しているという警告が発生します。しかし、HTTPS Office Web Apps を HTTP Web アプリ ゾーンで表示するときには警告は発生しません。さらに、アクセス トークンが SharePoint サーバーと Office Web Apps サーバーの間で渡されるようになるため、通信が SSL で暗号化されることで安全性が強化され、傍受されたり再生されたりすることがありません。
これはローカライズされたブログ投稿です。原文の記事は、「Configuring Office Web Apps in SharePoint 2013」をご覧ください。