Name プロパティ
Name プロパティは、クライアントがユーザーのオブジェクトを識別、検索、または読み上げる際に使用する文字列です。 すべてのオブジェクトで、Name プロパティがサポートされます。
たとえば、ボタン コントロールのテキストは名前ですが、リスト ボックスまたはエディット コントロールの名前は、タブ順のコントロールの直前にある静的テキストです。 Name プロパティに対してクエリを実行すると、名前を表示しないグラフィック オブジェクトでもテキストが提供されます。
Name プロパティは、IAccessible::get_accNameを呼び出すことによって取得されます。
名前の選択
オブジェクトの意味や目的をユーザーが理解できるように、オブジェクトの名前を直感的にする必要があります。 また、Name プロパティは、親内の兄弟オブジェクトを基準にして一意である必要があります。
テーブル内のナビゲーションでは、一部のユーザーにとって特に困難な問題が発生します。 そのため、サーバー開発者は、テーブル のセル名を可能な限りわかりやすいものにする必要があります。 たとえば、"A1" のように、セル名を作成するには、そのセルが占める行と列の名前を組み合わせて使用します。ただし、通常は、"Nancy, February" のようなわかりやすい名前を使用することをお勧めします。"Nancy" は現在の行、"February" は現在の列です。
要求の委任
オブジェクトが Name プロパティにアクセスできない場合は、子 ID で自身を識別して、その親に要求を委任します。 たとえば、クライアントが編集コントロールの Name プロパティを呼び出した場合、エディット コントロールはその親にクエリを委任し、編集コントロールにラベルを付ける静的テキスト コントロールの値を返します。