アプリケーションの新元号対応
Note
2019 年 4 月 1 日に新しい元号 (令和) が発表されました。 4 月 25 日、Microsoft は、複数の異なる Windows オペレーティング システム用に、新しい元号名に更新されたレジストリ キーを含むパッケージをリリースしました。 お使いのデバイスを更新し、レジストリに新しいキーがあることを確認したうえで、アプリケーションをテストしてください。 お使いのオペレーティング システムで更新されたレジストリ キーを受信済みであることを確認するには、このサポート記事をご覧ください。
和暦には元号が使用されており、現在のコンピューター時代のほとんどは平成に含まれていました。この元号が、2019 年 5 月 1 日から新元号に変更されます。 元号が変わるのは約 30 年ぶりであるため、和暦をサポートしているソフトウェアについてはテストを行い、新元号になっても正しく動作するか確認する必要があります。
以下の各セクションでは、新元号への対応としてアプリケーションの準備とテストを実施する方法について説明します。
Note
テストに使用する変更内容はコンピューター全体の動作に影響するため、テストにはテスト用コンピューターの使用をお勧めします。
新元号のレジストリ キーを追加する
Note
次の手順は、まだ新しいレジストリ キーに更新されていないデバイス用です。 まず、お使いのデバイスに新しいレジストリ キーが含まれているかどうかを確認し、含まれていない場合は、次の手順を使ってテストします。
元号が新しくなる前に、互換性の問題が発生しないかテストしておくことが重要です。新しい元号名を使用して、今からテストすることができます。 これを行うには、レジストリ エディターを使用して、新元号のレジストリ キーを追加します。
- Computer\HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Nls\Calendars\Japanese\Eras に移動します。
- [編集] > [新規] > [文字列値] を選択し、「2019 05 01」という名前を付けます。
- キーを右クリックし、[修正] を選択します。
- [値のデータ] フィールドに「令和_令_Reiwa_R」と入力します (ここからコピーして貼り付けると簡単です)。
これらのレジストリ キーの書式については、「和暦での元号処理」をご覧ください。
2019 年 4 月 1 日に新しい元号名が発表されました。 4 月 25 日には、サポートされている Windows バージョン用に、その名前を反映した新しいレジストリ キーを含む更新プログラムがリリースされ、アプリケーションで正しく処理できるかどうかを確認できるようになりました。 この更新は、Windows 10 だけでなく Windows 8 および Windows 7 の以前のサポート対象リリースにも反映されます。
プレースホルダーを使用したレジストリ キーは、アプリケーションのテストが終了したら削除できます。 削除しておくと、Windows の更新時に追加される新しいレジストリ キーに干渉する心配がなくなります。
デバイスのカレンダー形式を変更する
新元号のレジストリ キーを追加したら、和暦が使用されるようにデバイスを構成する必要があります。 これを行うために日本語のデバイスは必要ありません。 綿密なテストを行うためには日本語の言語パックをインストールすることもできますが、基本的なテスト用には必須ではありません。
和暦が使用されるようにデバイスを構成するには:
- intl.cpl (Windows 検索バーで検索してください) を開きます。
- [形式] ドロップダウンから [日本語 (日本)] を選択します。
- [追加設定] を選択します。
- [日付] タブを選択します。
- [カレンダーの種類] ドロップダウンで、[和暦] ("和暦" とは日本のカレンダーの意味) を選択します。 2 番目のオプションが [和暦] です
- [OK] をクリックします。
- [地域] ウィンドウで [OK] をクリックします。
デバイスは和暦を使用するように構成され、レジストリにある元号が反映されます。 以下は、画面の右下に表示される日付形式の例です。
デバイスのクロックを調整する
Windows 10 の場合
- 画面の右下隅にある日付と時刻の領域を右クリックします。
- [日付と時刻の調整] を選択します。
- 設定アプリの [日付と時刻を変更する] で、[変更] を選択します。
- 日付を 2019 年 5 月 1 日以降に変更します。
Windows 11 の場合
- 画面の右下隅にある日付と時刻の領域を右クリックします。
- [日付と時刻の調整] を選択します。
- 設定アプリの [日付と時刻を手動で設定する] で、[変更] を選択します。
- 日付を 2019 年 5 月 1 日以降に変更します。
Note
"時刻の自動設定" が "オン" の場合、日付と時刻を変更できない場合があります。
Note
組織単位の設定によっては、日付を変更できないことがあります。その場合は、管理者にお問い合わせください。または、プレースホルダーを使用したレジストリ キーを編集して、過去の日付を設定することもできます。
アプリケーションのテスト
では、アプリケーションで新元号を処理できるかどうかをテストしましょう。 タイムスタンプや日付の選択コントロールなど、日付が表示される場所で表示を確認します。 2019 年 5 月 1 日より前の元号 (平成) と 2019 年 5 月 1 日以降の元号 (令和) が正しいことを確認します。
元年
和暦の年は通常、<元号><元号年> という形式で表記します。 たとえば、2018 年は "平成 30 年" です。 ただし、各元号の最初の年には特殊な表記法を使用し、" <元号> 1 年" ではなく " <元号> 元年" と表記します。 このため、平成の最初の年は "平成元年" となります。 各アプリケーションでは、新元号の最初の年を適切に処理し、正しく "令和元年" と出力してください。
関連する API
いくつかの WinRT、.NET、Win32 API は、改元を処理できるよう更新されるため、これらを使用する場合にはそれほど心配する必要はありません。 ただし、全面的にこれらの API を使用している場合も (解析などの特殊処理を行う場合は特に)、アプリケーションをテストして、動作に問題がないか確認することをお勧めします。
OS および SDK の最新情報については、「2019 年 5 月の新元号への変更に関する更新」をご覧ください。
影響を受けるのは次の API です。
WinRT
.NET
Win32
関連項目
Windows developer