MSIX Packaging Tool のベスト プラクティス
変換のために環境をまだ構成していない場合は、環境のベスト プラクティスに関する推奨事項に従ってから、ここに戻って MSIX Packaging Tool を設定することができます。 変換を開始するに先だって、毎回のワークフローを簡略化するために、MSIX Packaging Tool で設定を構成することをお勧めします。 MSIX Packaging Tool を起動し、設定 (ランディング ページの右上にある歯車) にアクセスして、ツールの既定値を構成してください。
MSIX Packaging Tool の既定値を構成する
- 各パッケージを使用してコマンド ラインを生成する この設定により、コマンド ライン テンプレート ファイルが自動的に生成されるようになります。これにより、後でコマンド ラインを使用して同じアプリケーションを再パッケージ化する場合 (新しいバージョンなど) のために、そのアプリケーション用に事前に構成されたコマンド ライン テンプレート ファイルを用意できます。 ワークフロー中にテンプレート ファイルを生成するには、インストーラーを用意する必要があります。
- コンピューターの準備のために既定ですべての修正プログラムを選択する この設定を使用すると、推奨されている修正プログラムをすべて事前に選択することができ、コンピューターの準備ステージの間は、個別に選択しないでもすべてを無効にすることができます。
- Microsoft Store のバージョン管理要件を適用する Microsoft Store を介してアプリケーションを展開する予定の場合は、ストアの要件に準拠するため、これを選択する必要があります (これは、パッケージのバージョン要件と最小 OS バージョンのサポートに影響します)。 このオプションをオフにすると、パッケージの最小バージョンは Windows 10 1709 に設定され、パッケージのバージョンの 4 桁を完全に制御できるようになります。 このオプションをオンにすると、パッケージの最小バージョンは Windows 10 1809 に設定され、バージョンの末尾は .0 にする必要があります (例: 1.5.6.0)。
- パッケージの生成時にパッケージの整合性を追加する このオプションをオンにすると、生成されるすべてのパッケージにパッケージの整合性が自動的に追加されます。 パッケージの整合性は、Windows 10 2004 以降でサポートされています。
- パッケージの生成時に MSIX Core のサポートを追加する このオプションを使用すると、生成するすべてのパッケージに MSIX Core サポートを追加できます。 オンにすると、サポートする Windows のバージョンを指定できるドロップダウンが表示されます。
- 既定の保存場所 生成されたパッケージと関連ファイルを保存する既定の保存場所を指定します。
- 既定のインストーラーの参照場所 変換するインストーラーを検索する既定の場所を指定します。
- サーバー ポート番号 MSIX Packaging Tool のサーバー ポート番号を指定します。 これは、リモート マシンを使用して変換する予定がある場合に役立ちます。
- 環境設定 変換ごとに既定の環境を指定します。
- 署名の設定 アプリケーションの変換時に署名するための既定のオプションを指定します。 MSIX パッケージをインストールするには、それに署名する必要があります。 署名の設定は、いくつかのオプションから選択できます。
- Device Guard の署名で署名する - 企業内に信頼できる証明書がない場合は、このオプションをお勧めします。 このオプションを選択するには、Device Guard の署名を有効にするために、事前にいくつかの手順を実行する必要があります。
- 証明書 (.pfx) を使用して署名する - 企業内で使用している信頼できる証明書が既にある場合は、このオプションをお勧めします。
- .cer ファイルを指定する (署名しない) - 変換時には署名しないが、署名の際に発行元の情報が確実に有効であるようにするには、このオプションを選択できます。
- パッケージに署名しない。 - 別の方法を使用してパッケージに署名する場合、またはパッケージが生成された後に後ほど署名する場合は、このオプションを選択できます。 また、証明書の有効期限が切れた場合でもアプリケーションをインストールできるように、署名の設定にタイムスタンプ サーバーの URL を追加する (該当する場合) こともお勧めします。
Note
SHA1 証明書を使用して MSIX パッケージ形式のアプリケーションに署名することはサポートされていません。
その他の設定
- ファイルとレジストリの除外 既定の除外項目のセットが用意されていますが、確認して、特定のニーズに合わせて除外項目を追加または削除することをお勧めします。
- インストーラーの終了コード 変換中に再起動をトリガーする特定のインストーラー終了コードがある場合は、ここで指定できます。 既定では、一般的なものが既に追加されていますが、再起動をトリガーしないようにする場合は削除できます。 UI を使用している場合は Packaging Tool によって再起動が自動的にトリガーされることはありませんが、コマンド ライン オプションを使用している場合は再起動が発生します。
また、これらの手順を使用して、共有のために設定をインポートまたはエクスポートすることもできます。
パッケージ化時のベスト プラクティス
MSIX Packaging Tool を使用している場合は、再パッケージ化プロセスの間にベスト プラクティスとして実行することをお勧めするいくつかの事項があります。
- ClickOnce インストーラーをパッケージ化するときは、インストーラーによりこれが行われない場合、デスクトップにショートカットを送信する必要があります。 一般的に、メイン アプリケーションの実行可能ファイル用に、常に忘れずにショートカットをデスクトップに送信することをお勧めします。
- 修正パッケージを作成するときに、ツール UI の親アプリケーションのパッケージの名前 (ID 名) を宣言する必要があります。これで、ツールにより、修正パッケージのマニフェストで適切なパッケージの依存関係が設定されます。
- [コンピューターの準備] ページにある準備手順を実行することはオプションですが、パッケージ内の余分なデータを減らすために、それを実行することを強くお勧めします。
- パッケージをインストールするにはそのパッケージに署名する必要がありますが、証明書の有効期限が切れた場合でもアプリケーションをインストールできるようにするため、証明書にタイムスタンプを付けることもお勧めします。
- [パッケージ情報] ページのインストール場所フィールドを宣言することはオプションです。 このパスが、アプリケーション インストーラーのインストール場所と一致することを確認します。
MSIX パッケージのテストに関するベスト プラクティス
環境のセットアップ時にご説明したとおり、変換後にクリーンな環境で MSIX パッケージをテストすることもお勧めします。 MSIX パッケージのテストは、以前のインストーラーがインストールされていない別のマシンで行う必要があります。これにより、MSIX パッケージを展開するときに、必要なすべてのコンポーネントが含まれており、以前のインストーラーから何も取得しないことを確認できます。 これは、簡易作成 VM などの新しい仮想マシンを使用するか、変換を開始する前にチェックポイントを作成した場合は、変換マシンを元に戻すことによって実現できます。