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COM+ インストルメンテーションの概念

COM+ インストルメンテーション サービスを使用すると、COM+ コンポーネントのさまざまなパフォーマンス メトリックを表示する場合に、独自の COM+ イベント管理およびログ プログラムを構築することができます。 また、COM+ インストルメンテーションを使用して、ユーザー定義のイベントを構成したり、MTS イベントを受信する MTS パッケージをアップグレードする際に、COM+ イベントを Visual Studio Analyzer (VSA) 形式に変換したりすることもできます。

Note

Windows Server 2003 の時点では、システム イベントのトレース ログに対する読み取りアクセス権を持つのは管理者だけです。

 

システム イベント パブリッシャーによって発行されたイベントをサブスクライブすることで、クライアントは COM+ インストルメンテーション インターフェイスを実装して、特定の COM+ オブジェクト、COM+ アプリケーション、COM+ サービスに関する情報など、さまざまな COM+ パフォーマンス メトリックの通知を受け取ることができます。 メトリックは、COM+ カタログ内のイベント ストアに異なる発行元からのイベント情報を格納する疎結合イベント (LCE) システムである、COM+ イベント サービスを使用してクライアントに発行されます。

Note

COM+ インストルメンテーションでは、イベントの配信は保証されません。

 

すべてのメトリックには、メトリックがディスパッチまたは受信された時刻ではなく、メトリックが生成された時刻を示すタイムスタンプがあります。 クライアントは、タイムスタンプを関連付けて、COM+ アプリケーションの実行コスト、COM+ アプリケーション内で実行されるトランザクションのコスト、または COM+ アプリケーション内でのメソッド呼び出しのコストを調べることができます。

また、COM+ インストルメンテーション サービスを使用すると、確認したい特定のパフォーマンス メトリック情報をフィルター処理することもできます。 たとえば、COM+ インストルメンテーション インターフェイスまたはメソッドをサブスクライブすると、アプリケーション ID (guidApp メンバー) やプロセス ID (dwPid メンバー) など、COMSVCSEVENTINFO 構造体でサブスクリプションのプロパティを指定できます。

アプリケーション ID を指定すると、指定したアプリケーションからのメトリックのみを受信します。 プロセス ID を指定すると、指定されたサーバー アプリケーションと、そのプロセスに読み込まれるライブラリ アプリケーションからのメトリックを受け取ります。 ユーザーはアプリケーション ID とプロセス ID の両方を指定できますが、アプリケーション ID は、指定されたプロセス ID のプロセスで実行されているサーバー アプリケーションの ID である必要があります。 どちらも指定されていない場合は、ユーザーはすべてのサーバーおよびライブラリ アプリケーションからのメトリックを受け取ります。

COM+ インストルメンテーション メトリックでは、パフォーマンス分析、容量計画、およびモデリングと予測のために、監視アプリケーションとオペレーティング システム メトリックを関連付けるのに十分な情報が提供されます。

COM+ インストルメンテーション インターフェイス