Windows Copilot Runtime 概要
重要
パッケージ化されていないアプリは現在サポートされていません。
Windows Copilot Runtime には、APIsを介して利用できるさまざまな AI を利用できる機能が用意されており、独自の Machine Learning (ML) モデルを見つけたり、実行したり、最適化したりする必要なく、AI 機能を利用できます。 Copilot+ PC の Windows Copilot Runtime に電力を供給するモデルは、バックグラウンドでローカルおよび継続的に実行されます。
AI 機能を利用する場合は、「Windowsでの責任ある生成 AI アプリケーションと機能の開発」を確認することをお勧めします。
Windows アプリ向けの Windows Copilot Runtime の機能と APIs
Windows Copilot Runtime には、Windows デバイス上でローカルで実行される AI モデルを活用した各種機能と APIs が Windows App SDK の一部として組み込まれています。
Phi Silica: Phi Silica APIs は、Windows アプリ SDK に付属します。 ChatGPT を駆動する OpenAI の GPT 大規模言語モデル (LLM) と同様に、Phi は、Microsoft Research によって開発された、ローカル デバイスで言語処理タスクを実行するための小規模言語モデル (SLM) です。 Phi Silica は、ニューラル プロセッシング ユニット (NPU) を搭載した Windows デバイス向けに特別に設計されており、テキスト生成機能や会話機能をデバイス上で直接、高性能かつハードウェア アクセラレーションされた方法で実行できます。
OCR によるText Recognition: Text RecognitionAPIs (光学式文字認識または OCR とも呼ばれます) は、Windows アプリ SDK に付属します。 これらの APIs を使用することで、スキャンした紙のドキュメント、PDF ファイル、デジタル カメラで撮影した画像などの各種ドキュメント内のテキストを認識し、ローカル デバイス上で編集および検索可能なデータに変換できます。
イメージング APIs: AI 強化イメージング APIs は、Windows アプリ SDK に付属します。 これらの APIs は、画像のインテリジェントな拡大縮小や画像内のオブジェクトの識別など、さまざまな処理を実行します。
Studio Effects: 互換性のある NPU (Neural Processing Unit) を搭載した Windows デバイスでは、Studio Effects がデバイスの組み込みカメラとマイクの設定に統合されます。 背景のぼかし、アイ コンタクト修整、自動フレーミング、ポートレート ライト修整、クリエイティブ フィルター、バックグラウンド ノイズを除去するための音声フォーカスなど、AI を利用する特殊効果を適用します。
Recall: Recall を使用すると、ユーザーは過去のアクティビティからドキュメント、画像、Web サイトなどをすばやく見つけることができます。 開発者は、User Activity API を使用して、基になるベクトル データベースにコンテキスト情報を追加することで、アプリでのユーザーの Recall エクスペリエンスを強化できます。 この統合により、ユーザーはアプリを中断したところから再開できるようになり、アプリのエンゲージメントと、Windows とアプリ間のシームレスな移動が向上します。
Live Caption Translationsは、Windowsを利用するすべての人が、特に聴覚に障害がある方や難聴の方々が、音声コンテンツのキャプションを表示することでオーディオをより理解するのに役立ちます。(オーディオコンテンツがシステムの優先言語とは異なる言語である場合でも)
コンテンツモデレーション: コンテンツを Windows Copilot Runtime がモデレーションする方法と、感度フィルターを調整する方法について説明します。
Windows Copilot RuntimeAPIs を使用してエンタープライズ アプリに AI を統合する
2024 年 11 月の Ignite カンファレンスのデモ セッション「Windows Copilot RuntimeAPIs を使用してエンタープライズ アプリに AI を統合する」をご覧ください。
その他の技術情報
- Windowsで AI の使用を開始する: Windows Copilot Runtime は、潜在的に有害なコンテンツにフラグを設定して除外するテキスト コンテンツ モデレーション API を実装します。 この機能の詳細と、フィルターの感度を調整する方法をご確認ください。
- Windowsでの責任ある生成型 AI アプリケーションと機能の開発: AI を組み込んだアプリを責任を持って開発するためのガイダンス。
- Windows サンプル ギャラリー AI: AI を使用して Windows アプリを強化するさまざまな方法を示すサンプルのコレクションです。