VMQ 受信フィルター

ネットワーク仮想サービス プロバイダー (VSP) は、VMQ 受信キューに VMQ 受信フィルターを設定します。 このようなフィルターには、一連のネットワーク ヘッダー フィールド テストが含まれます。 ネットワーク アダプター ハードウェアは、受信パケットのヘッダー フィールドに対してこれらのテストを実行して、パケットの受信キューの割り当てを決定します。 キューに設定された各フィルターは、ネットワーク アダプターについて一意のフィルター識別子を持ちます。 つまり、フィルター識別子は、ネットワーク アダプターが管理する異なるキューでは重複しません。

VMQ インターフェイスは、フィルター テストでメディア アクセス制御 (MAC) ヘッダーのフィールドを使用します。 VMQ フィルター テストでは、MAC ヘッダー内の仮想ローカル エリア ネットワーク (VLAN) 識別子と宛先 MAC アドレス フィールドが使用されます。

受信フィルターでは、複数のフィールド テストを指定できます。 フィルタの基準に一致してパケットを受信キューに割り当てるには、すべてのテストに合格する必要があります。 VMQ フィルターは、指定した値と等しいフィールドをテストします。 たとえば、宛先 MAC アドレスは、指定したアドレスと等しくなります。

受信キューには複数のフィルターを設定できます。 キューのいずれかのフィルターが一致する場合 (つまり、そのフィルターのすべてのテストに合格した場合)、ネットワーク アダプターはその受信キューにパケットを割り当てます。

次の図は、フィルター テストの実行方法とフィルターがキューの割り当てを決定する仕組みを示しています。

前の図では、宛先アドレス (DA) がテスト (A および B と比較) されます。 また、VLAN 識別子がテスト (2 および 3 と比較) されます。 AND 演算は、フィルターが一致するためには DA 識別子と VLAN 識別子の両方が指定された値と等しい必要があることを示しています。 OR 演算は、キューのどのフィルターが一致した場合も結果としてそのキューにネットワーク データ パケットが割り当てられることを示しています。

次の図は、フィルターとキューが受信データ フローにどのように影響するかを示しています。

受信パケットがキューのフィルターと一致する場合は、そのパケットがそのキューに割り当てられます。 それ以外の場合、パケットは次のキューのフィルターに対してテストされます。 どのキューにもフィルター一致がない場合、ネットワーク アダプターはパケットを既定のキューに割り当てます。