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プラットフォーム ハードウェアの実装要件

Windows では電源および充電サブシステム用の 2 つのハードウェア トポロジがサポートされています。 S3/S4 ベースのシステムでは、埋め込みコントローラー ベースのソリューションのみを使用できます。 最新のスタンバイ システムの場合、システム設計者は埋め込みコントローラー ベースのソリューションと SPB ベースのソリューションから選択できます。 このトピックでは、この 2 つのトポロジのそれぞれに対する要件について説明します。 システムは、選択したトポロジの要件にのみ準拠している必要があります。

次の 2 つの表には、指定されたハードウェア トポロジの要件のチェックリストが含まれています。 チェックリストの各要件の "S3/S4 に適用" 列は、その要件が、従来の ACPI S3 および S4 の電源状態を実装する PC に適用されるかどうかを示します。 "CS に適用" 列は、その要件が、Windows 8 以降でサポートされている最新のスタンバイ電源モデルを実装する PC に適用されるかどうかを示します。

これら 2 つのハードウェア トポロジの詳細については、「バッテリーおよび電源サブシステムのハードウェア設計」を参照してください。

埋め込みコントローラーベースのソリューション

プラットフォームの設計者が、埋め込みコントローラーベースのソリューションを使用することを選択した場合は、次の表に記載されている要件が適用されます。

要件 S3/S4 に適用 CS に適用

ACPI 5.0 仕様のセクション 12.11 で説明されているように、埋め込みコントローラー (EC) が ACPI 名前空間で定義されている。

  • EC の Device() オブジェクトが ACPI 名前空間に存在する。

はい

はい

EC デバイスに、次の制御メソッドとオブジェクトが用意されている:

  • 値が "PNP0C09" の _HID。

はい

はい

  • 埋め込みコントローラーの I/O リソースを示す _CRS オブジェクト。

はい

はい

  • 埋め込みコントローラーの SCI を定義する _GPE オブジェクト。

はい

はい

  • バッテリの状態や情報メソッドなど、名前空間のその他の ACPI 制御メソッド コードからアクセスできる、埋め込みコントローラー内に格納されている情報を記述する操作領域。

はい

はい

埋め込みコントローラー ソリューションが電力目標を満たしている。

  • EC の電源およびバッテリ サブシステムで消費される公称電力が 5 ミリワット未満。

いいえ

はい

SPB (Simple Peripheral Bus) 接続ソリューション

プラットフォームの設計者が、SPB 接続された電源およびバッテリのサブシステム ソリューションを使用することを選択した場合は、次の表に記載されている要件が適用されます。 このソリューションは Windows 8 以降でサポートされていますが、最新のスタンバイ システムでのみサポートされています。

要件 S3/S4 に適用 CS に適用

ACPI 5.0 仕様のセクション 12.11 で説明されているように、埋め込みコントローラー (EC) が ACPI 名前空間で定義されている。

  • EC の Device() オブジェクトが ACPI 名前空間に存在する。

いいえ

はい

EC デバイスに、次の制御メソッドとオブジェクトが用意されている:

  • 値が "PNP0C09" の _HID。

いいえ

はい

  • GPIO コントローラーの I/O リソースを示す _CRS オブジェクト。

いいえ

はい

  • 各割り込みについて、GPIO を対応する ACPI イベントメソッドにマップする _AEI オブジェクト。

いいえ

はい

SPB コントローラーの Device() ノード。

  • デバイスの適切なハードウェア ID を使用する _HID。

いいえ

はい

  • GPIO コントローラーの割り込みリソースとハードウェア リソースを記述する _CSR オブジェクト。

いいえ

いいえ

  • SPB デバイスの仮想コマンド レジスタを記述する、SPB デバイスの範囲内の GenericSerialBus 操作領域。

いいえ

はい

  • GenericSerialBus 操作領域内のフィールド定義。 フィールド定義を使用すると、SPB デバイス外部の ASL コードが SPB デバイスの仮想コマンド レジスタにアクセスできるようになります。

いいえ

はい