[アプリケーション] ページ (プロジェクト デザイナー)
プロジェクト デザイナーの [アプリケーション] ページを使用して、プロジェクトのアプリケーション設定とプロパティを指定します。
[アプリケーション] ページにアクセスするには、ソリューション エクスプローラーのプロジェクト ノード ([ソリューション] ノードではありません) を選択します。 その後、メニュー バーで [プロジェクト]>[プロパティ] を選択します。 プロジェクト デザイナーが表示されたら、 [アプリケーション] タブを選択します。
Note
この記事で紹介する Visual Studio ユーザー インターフェイス要素の一部は、お使いのコンピューターでは名前や場所が異なる場合があります。 別のエディションの Visual Studio または異なる環境設定を使用している場合があります。 詳細については、「Visual Studio IDE のカスタマイズ」を参照してください。
アプリケーションの全般設定
次のオプションでは、アプリケーションの全般設定を構成できます。
[アセンブリ名]
アセンブリ マニフェストが含まれる出力ファイルの名前を指定します。 このプロパティを変更すると、[出力名] プロパティも変更されます。
/out (Visual Basic)コンパイラ スイッチを使用して、コマンド プロンプトから出力ファイルの名前を指定することもできます。
プログラムを使用してこのプロパティにアクセスする方法については、「AssemblyName」を参照してください。
ルート名前空間
プロジェクト内のすべてのファイルで使用する基本の名前空間を指定します。 たとえば、[ルート名前空間] を Project1
に設定し、コード内のいずれの名前空間にも存在しない Class1
がある場合、その名前空間は Project1.Class1
になります。 また、コード内の名前空間 Order
に Class2
がある場合、その名前空間は Project1.Order.Class2
になります。
[ルート名前空間] をクリアした場合は、コードにプロジェクトの名前空間の構造を指定できます。
Note
Namespace ステートメントで Global
キーワードを使用する場合は、プロジェクトのルート名前空間以外の名前空間を定義できます。 [ルート名前空間] をクリアすると、Global
は最上位レベルの名前空間になり、Namespace
ステートメントの Global
キーワードは不要になります。 詳細については、「Visual Basic における名前空間」の「名前空間のステートメントでの Global キーワード」を参照してください。
コードで名前空間を作成する方法については、「Namespace ステートメント」を参照してください。
ルート名前空間プロパティの詳細については、「/rootnamespace」を参照してください。
プログラムを使用してこのプロパティにアクセスする方法については、「RootNamespace」を参照してください。
ターゲット フレームワーク (すべての構成)
アプリケーションが対象とする .NET のバージョンを指定します。 このオプションの値は、コンピューター上にインストールされている .NET のバージョンによって異なる場合があります。
.NET Framework プロジェクトの場合、既定値は、プロジェクトを作成するときに指定したターゲット フレームワークと一致します。
Note
[必須コンポーネント] ダイアログ ボックスにリストされている必須コンポーネントのパッケージは、ダイアログ ボックスを初めて開いたときに自動的に設定されます。 その後、プロジェクトのターゲット フレームワークを変更した場合は、新しいターゲット フレームワークに合わせて必須コンポーネントを手動で指定する必要があります。
詳細については、フレームワークのターゲット設定に関するページを参照してください。
アプリケーションの種類
ビルドするアプリケーションの種類を指定します。 値は、プロジェクトの種類によって異なります。 たとえば、Windows フォーム アプリ プロジェクトの場合は、[Windows フォーム アプリケーション]、[クラス ライブラリ]、[コンソール アプリケーション]、[Windows サービス]、または [Web コントロール ライブラリ] を指定できます。
Web アプリケーション プロジェクトでは、[クラス ライブラリ] を指定する必要があります。
[アプリケーションの種類] プロパティの詳細については、「/target (Visual Basic)」を参照してください。 プログラムを使用してこのプロパティにアクセスする方法については、「OutputType」を参照してください。
バインド リダイレクトの自動生成
アプリまたはそのコンポーネントで同じアセンブリの複数のバージョンが参照されている場合、バインド リダイレクトがプロジェクトに追加されます。 プロジェクト ファイルにおいて手動でバインド リダイレクトを定義したい場合は、[バインド リダイレクトの自動生成] をオフにします。
リダイレクトの詳細については、「アセンブリ バージョンのリダイレクト」をご覧ください。
スタートアップ フォーム / スタートアップ オブジェクト / スタートアップ URI
アプリケーションのスタートアップ フォームまたはエントリ ポイントを指定します。
[アプリケーション フレームワークを有効にする] が選択されている場合 (既定)、この一覧のタイトルは [スタートアップ フォーム] となり、フォームのみが表示されます。これは、アプリケーション フレームワークでは、オブジェクトではなく、スタートアップ フォームのみがサポートされるためです。
プロジェクトが WPF ブラウザー アプリケーションの場合、この一覧のタイトルは [スタートアップ URI] となり、既定値は Page1.xaml となります。 [スタートアップ URI] 一覧では、アプリケーションの起動時に表示されるユーザー インターフェイス リソース (XAML 要素) を指定できます。 詳細については、StartupUriを参照してください。
[アプリケーション フレームワークを有効にする] の選択を解除すると、この一覧は [スタートアップ オブジェクト] になり、フォームと、Sub Main
を含むクラスまたはモジュールの両方が表示されます。
[スタートアップ オブジェクト] では、アプリケーションの読み込み時に呼び出されるようにエントリ ポイントを定義します。 通常、これは、アプリケーションのメイン フォーム、またはアプリケーションの起動時に実行する必要がある Sub Main
プロシージャに設定されます。 クラス ライブラリにはエントリ ポイントがないため、このプロパティのオプションのみが [(なし)] になります。 詳細については、「/main」を参照してください。 プログラムを使用してこのプロパティにアクセスする方法については、「StartupObject」を参照してください。
アイコン
プログラム アイコンとして使用する .ico ファイルを設定します。 [<参照...>] を選んで、既存のグラフィックを参照します。 詳細については、「/win32icon」 (または「/win32icon (C# コンパイラ オプション)」) を参照してください。 プログラムを使用してこのプロパティにアクセスする方法については、「ApplicationIcon」を参照してください。
アセンブリ情報
このボタンをクリックすると、[アセンブリ情報] ダイアログ ボックスが表示されます。
アプリケーション フレームワークを有効にする
プロジェクトでアプリケーション フレームワークを使用するかどうかを指定します。 このオプションの設定は、[スタートアップ フォーム]/[スタートアップ オブジェクト] で使用できるオプションに影響します。
このチェック ボックスがオンになっている場合、アプリケーションでは標準の Sub Main
が使用されます。 このチェック ボックスをオンにすると、[Windows アプリケーション フレームワーク プロパティ] セクションの機能が有効になります。その場合、スタートアップ フォームを選択する必要もあります。
このチェック ボックスをオフにすると、アプリケーションでは、[スタートアップ フォーム] で指定したカスタムの Sub Main
が使用されます。 この場合、スタートアップ オブジェクト (メソッドまたはクラスのカスタム Sub Main
) またはフォームを指定できます。 また、[Windows アプリケーション フレームワーク プロパティ] セクションのオプションが使用できなくなります。
Windows 設定の表示
このボタンをクリックすると、app.manifest ファイルが生成されて開かれます。 Visual Studio ではこのファイルを使用して、アプリケーションのマニフェスト データを生成します。 その後、次のように、app.manifest の <requestedExecutionLevel>
タグを変更し、UAC 要求実行レベルを設定します。
<requestedExecutionLevel level="asInvoker" />
ClickOnce は asInvoker
のレベル、または仮想化モードで機能します (マニフェストは生成されません)。 仮想化モードを指定するには、app.manifest からタグ全体を削除します。
Windows アプリケーション フレームワーク プロパティ
次の設定は、[Windows アプリケーション フレームワーク プロパティ] セクションで使用できます。 これらのオプションは、[アプリケーション フレームワークを有効にする] チェック ボックスがオンになっている場合にのみ使用できます。
ヒント
この後に続くセクションでは、Windows Presentation Foundation (WPF) アプリに固有の Windows アプリケーション フレームワーク プロパティの設定について説明します。
Windows の視覚スタイルの有効化
Windows の視覚スタイル (Windows テーマともいう) を有効または無効にします。 Windows の視覚スタイルを有効にすると、角が丸いコントロールや色が動的に切り替わるコントロールなどを使用できます。 既定値は有効です。
単一インスタンスのアプリケーションを作成する
このチェック ボックスをオンにすると、ユーザーはアプリケーションの複数のインスタンスを実行できなくなります。 このチェック ボックスの既定の設定はオフであり、これにより、アプリケーションの複数のインスタンスを実行できます。 詳細については、StartupNextInstance イベントを参照してください。
シャットダウン時に My.Settings を保存する
ユーザーがコンピューターをシャットダウンしたときにアプリケーションの My.Settings
設定が保存されるように指定する場合は、このチェック ボックスをオンにします。 この設定は既定で有効になります。 このオプションが無効になっている場合は、My.Settings.Save
を呼び出して、アプリケーション設定を手動で保存できます。
認証モード
現在ログオンしているユーザーを識別するために Windows 認証を使用するように指定する場合は、[Windows] (既定) を選択します。 My.User
オブジェクトを使用すれば、実行時にこの情報を取得することができます。 既定の Windows 認証方法を使用せずに、独自のコードを指定してユーザーを認証する場合は、[アプリケーション定義] を選択します。
シャットダウン モード
他のフォームが開いている場合でも、スタートアップ フォームとして設定されているフォームが閉じられたときにアプリケーションを終了するように指定する場合は、[スタートアップ フォームが閉じるとき] (既定) を選択します。 最後のフォームが閉じられたとき、または My.Application.Exit
や End
ステートメントが明示的に呼び出されたときにアプリケーションを終了するように指定する場合は、[最後のフォームが閉じるとき] を選択します。
Shutdown
を明示的に呼び出したときにアプリケーションが終了するように指定する場合は、[明示的にシャットダウンするとき] を選択します。
最後のウィンドウが閉じられたとき、または Shutdown
を明示的に呼び出したときにアプリケーションが終了するように指定する場合は、[最後のウィンドウを閉じるとき] を選択します。 これが既定の設定です。
メイン ウィンドウが閉じられたとき、または Shutdown
を明示的に呼び出したときにアプリケーションが終了するように指定する場合は、[メイン ウィンドウを閉じるとき] を選択します。
スプラッシュ スクリーン
スプラッシュ スクリーンとして使用するフォームを選択します。 フォームまたはテンプレートを使用して、事前にスプラッシュ スクリーンを作成しておく必要があります。 既定値は [(なし)] です。
アプリケーション イベントの表示
このボタンをクリックすると、イベント コード ファイルが表示され、アプリケーション フレームワーク イベント (Startup
、Shutdown
、UnhandledException
、StartupNextInstance
および NetworkAvailabilityChanged
) に対してイベントを記述できます。 また、特定のアプリケーション フレームワーク メソッドをオーバーライドすることもできます。 たとえば、OnInitialize
をオーバーライドして、スプラッシュ スクリーンの表示動作を変更することができます。
Windows Presentation Foundation (WPF) アプリの Windows アプリ フレームワーク プロパティ
プロジェクトが Windows Presentation Foundation (WPF) アプリである場合は、Windows アプリケーション フレームワーク プロパティで以下の設定を使用できます。 これらのオプションは、[アプリケーション フレームワークを有効にする] チェック ボックスがオンになっている場合にのみ使用できます。 次の表にリストされているオプションは、WPF または WPF ブラウザー アプリケーションのみで使用できます。 WPF ユーザー コントロールやカスタム コントロール ライブラリでは使用できません。
シャットダウン モード
このプロパティは、Windows Presentation Foundation (WPF) アプリケーションにのみ適用されます。
Shutdown を明示的に呼び出したときにアプリケーションが終了するように指定する場合は、[明示的にシャットダウンするとき] を選択します。
最後のウィンドウが閉じられたとき、または Shutdown を明示的に呼び出したときにアプリケーションが終了するように指定する場合は、[最後のウィンドウを閉じるとき] を選択します。 これが既定の設定です。
メイン ウィンドウが閉じられたとき、または Shutdown を明示的に呼び出したときにアプリケーションが終了するように指定する場合は、[メイン ウィンドウを閉じるとき] を選択します。
この設定の使用方法の詳細については、「Shutdown」を参照してください。
XAML の編集
このボタンをクリックすると、XAML エディターでアプリケーション定義ファイル (Application.xaml) が開きます。 このボタンをクリックすると、Application.xaml のアプリケーション定義ノードが開きます。 リソースの定義などの特定のタスクを実行するには、このファイルを編集する必要があります。 アプリケーション定義ファイルが存在しない場合、プロジェクト デザイナーで作成されます。
アプリケーション イベントの表示
このボタンをクリックすると、コード エディターで Application
クラス ファイル (Application.xaml.vb) が開きます。 ファイルが存在しない場合、プロジェクト デザイナーで、適切なクラス名と名前空間を使用して作成されます。
特定のアプリケーション状態が変化すると (アプリケーション スタートアップやシャットダウンなどで)、Application オブジェクトでイベントが発生します。 このクラスで公開されるイベントの完全な一覧については、「Application」を参照してください。 これらのイベントは、Application
部分クラスのユーザー コード セクションで処理されます。