式の評価 (Visual Studio Debugging SDK)
中断モード時に、IDE では複数のプログラム変数を含む単純な式を評価する必要があります。 その評価を行うには、デバッグ エンジン (DE) によって、IDE のいずれかのウィンドウに入力された式を解析して評価する必要があります。
式は、IDebugExpressionContext2::ParseText メソッドを使用して作成され、結果の IDebugExpression2 インターフェイスによって表されます。
IDebugExpression2 インターフェイスは DE によって実装され、IDE で式の評価結果を表示するために、IDebugProperty2 インターフェイスを IDE に返す EvalAsync メソッドを呼び出します。 IDebugProperty2::GetPropertyInfo では、式の値を [ウォッチ] ウィンドウまたは [ローカル] ウィンドウに配置するために使用される構造体が返されます。
デバッグ パッケージまたはセッション デバッグ マネージャー (SDM) によって、IDebugExpression2::EvaluateAsync または EvaluateSync が呼び出され、評価の結果を表す IDebugProperty2 インターフェイスが取得されます。 IDebugProperty2
には、式の名前、型、および値を返すメソッドがあります。 この情報は、さまざまなデバッガー ウィンドウに表示されます。
式の評価の使用
式の評価を使用するには、次の表に示すように、IDebugExpressionContext2::ParseText メソッドと IDebugExpression2 インターフェイスのすべてのメソッドを実装する必要があります。
Method | 説明 |
---|---|
EvaluateAsync | 式を非同期で評価します。 |
Abort | 非同期の式の評価を終了します。 |
EvaluateSync | 式を同期して評価します。 |
同期および非同期評価には、IDebugProperty2::GetPropertyInfo メソッドを実装する必要があります。 非同期の式の評価には、IDebugExpressionEvaluationCompleteEvent2 の実装が必要です。