ステータスの移行を使用する

完了

レコードのステータスにより、レコードが特定のプロセスのどの位置にあるかを識別できます。 たとえば、現在システムでサポート案件の作業を行っている場合、そのサポート案件はステータスが アクティブ と見なされます。 サポート案件を閉じると、解決済みステータスに設定できます。 これらのステータスにより、システムで特定のレコードの並べ替え、フィルター、およびクエリが容易になります。

初期状態では、レコードの種類に応じて、Dynamics 365 レコードごとに特定のステータスを使用できます。 サポート案件には以下の 3 つのステータスがあります。

  • アクティブ: サポート案件が現在オープンになっており、アプリケーションでアクティブに作業されています。

  • 解決済み: サポート案件の問題が修正されています。

  • キャンセル済み: サポート案件はシステムでアクティブではなくなりましたが、解決されませんでした。

特定のレコードの種類に利用可能なステータスは変更できません。 ただし、多くの場合レコードのステータスに関するより具体的な情報を理解しておくことが重要です。 たとえば、サポート案件がシステムでアクティブでも、正確にはサポート案件で何が行われているのでしょうか。 担当者は問題を調査していますか。 担当者は、顧客から詳細情報を待っているところでしょうか。 これらの詳細情報を知ることは、効果的なサービス提供に必要です。

レコードの各種類には、ステータスの理由 と呼ばれるものがあります。 ステータスの理由は、特定のレコードのステータスに関連付けられており、レコードがそのステータスになっている理由に関する詳細情報を示します。 Dynamics 365 のサポート案件の場合、いくつかのステータスの理由をすぐに使用できます。

  • アクティブ:

    • 進行中: サポート案件は、現在顧客サービス担当者が作業中です。
    • 保留中: サポート案件はアクティブですが、現在作業されていません。
    • 詳細待ち: サポート案件はアクティブですが、顧客から詳細情報を待機しています。
    • 調査中: サポート案件は現在調査中です。
  • 解決済み:

    • 問題解決済み: サポート案件の適切な解決策が見つかりました。
    • 情報提供済み: 顧客に十分な情報が提供され、問題が修正されました。
  • キャンセル済み:

    • キャンセル済み: サポート案件がキャンセルされました。
    • 統合: サポート案件は、別のレコードと統合されたためにキャンセルされました。

利用可能なステータスがある

カスタマイズ > サポート案件 > フィールドの順に移動し、ステータスフィールドでドロップダウン矢印を選択することにより、必要に応じてサポート案件のステータスの理由を追加、削除、または変更できます。 ステータスごとに複数のステータスの理由を使用でき、それらは変更することができます。

ステータスの移行

多くの場合、組織には、サポート案件を解決するために従う特定のプロセスが存在します。 サポート案件のステータスとステータスの理由は、そのプロセスで 1 つの役割を果たすことがあります。 組織がそれらのプロセスをより明確に定義して適用できるようにするため、Dynamics 365 では組織が顧客のステータスの移行パスを作成できます。

ステータスの移行では、特定のステータスの理由に選択できるステータスの理由の一覧を定義するフィルタリング レベルが追加されます。 たとえば、サポート案件のステータスの理由が 詳細待ち の場合、技術的は保留中です。 そのため、技術者がステータスの理由を 保留中 に変更できるようにすると冗長的です。 さらに、保留中 は移行後のステータスの理由として最適でない可能性があります。 ステータスの移行を使うことにより、担当者がステータスの理由詳細待ちから移行できる特定の移行を定義できます。

次の図に例を示します。

[サポート案件] のステータス理由の移行の図。

図に示されているように、サポート案件のステータスの理由が 詳細待ち の場合、移行オプションは以下のみです。

  • キャンセル済み
  • サービス エスカレーション済み
  • 調査中
  • 進行中

同様に、これらのステータスの理由ごとに、複数の移行を選択できます。 したがって、ステータスの移行により、組織は担当者が現在のステータスの理由に基づいて有効なステータスだけを使うことを保証しやすくなります。

ステータスの移行は、サポート案件エンティティとユーザー定義エンティティでのみ使用できます。 これらは、ステータスの理由フィールドのカスタマイズ ページにある ステータスの移行の編集 ボタンを選択する事で変更えきます。 ステータスの移行機能を有効にしたら、利用可能な特定のステータスの理由を定義します。

ステータスの理由の移行のスクリーンショット。

アクティブなステータスの理由の理由オプションを定義するときは、非アクティブ ステータスへのパスが少なくとも 1 つ必要です。 たとえば、サポート案件のステータスの理由が 進行中 の場合、ステータスの理由 "キャンセル済み"統合問題解決済み、または 情報提供済み のうち 1 つ以上に移行できる必要があります。 非アクティブ ステータスへのパスが 1 つもない場合、新しい移行を保存できません。

移行を保存して公開すると、変更がアプリケーションに反映されたことが担当者にわかります。

ステータスの移行について詳しくは、サポート案件またはユーザー定義エンティティのステータス遷移の定義をご覧ください。