Azure AI サービス コンテナーを使用する
Microsoft Container Registry には、Azure AI サービス用のコンテナー イメージがあり、これを使用して個々の Azure AI サービスのサービス API をカプセル化するコンテナー化されたサービスをデプロイできます。
Azure AI サービス コンテナーをデプロイして使用するには、次に示す 3 つのアクティビティが行われる必要があります。
- 使用したい特定の Azure AI サービス API のコンテナー イメージがダウンロードされ、ローカルの Docker サーバー、Azure コンテナー インスタンス (ACI)、Azure Kubernetes Service (AKS) などのコンテナー ホストにデプロイされます。
- クライアント アプリケーションは、コンテナー化されたサービスによって提供されるエンドポイントにデータを送信し、Azure の Azure AI サービス クラウド リソースからの場合と同様に結果を取得します。
- サービスに対する課金を計算するために、コンテナー化されたサービスの使用状況メトリックが Azure の Azure AI サービス リソースに定期的に送信されます。
コンテナーを使用する場合でも、課金の目的から Azure の Azure AI サービス リソースをプロビジョニングする必要があります。 クライアント アプリケーションは、コンテナー化されたサービスに要求を送信します。つまり、機密の可能性があるデータは Azure の Azure AI サービス エンドポイントに送信されません。ただし、コンテナーは課金用の使用状況メトリックを送信するために、Azure の Azure AI サービス リソースに定期的に接続できる必要があります。
Azure AI サービス コンテナー イメージ
各コンテナーは Azure AI サービスの機能のサブセットを提供します。 たとえば、Azure AI 言語サービスのすべての機能が 1 つのコンテナーに含まれているわけではありません。 言語検出、翻訳、感情分析は、それぞれ別個のコンテナー イメージです。 ただし、各コンテナーのセットアップ手順は似ています。
言語コンテナー
AI 言語サービスの場合、コア機能は個別の画像にマップされます。
| 機能 | Image |
|---|---|
| キー フレーズ抽出 | mcr.microsoft.com/azure-cognitive-services/textanalytics/keyphrase |
| 言語検出 | mcr.microsoft.com/azure-cognitive-services/textanalytics/language |
| 感情分析 | mcr.microsoft.com/azure-cognitive-services/textanalytics/sentiment |
| 名前付きエンティティの認識 | mcr.microsoft.com/product/azure-cognitive-services/textanalytics/language/about |
| Text Analytics for Health | mcr.microsoft.com/product/azure-cognitive-services/textanalytics/healthcare/about |
| Translator | mcr.microsoft.com/product/azure-cognitive-services/translator/text-translation/about |
| 概要 | mcr.microsoft.com/azure-cognitive-services/textanalytics/summarization |
Note
感情分析では、イメージの en を適切な言語コードに置き換えることによって、他の言語がサポートされます。
音声コンテナー
| 機能 | Image |
|---|---|
| 音声テキスト変換 | mcr.microsoft.com/product/azure-cognitive-services/speechservices/speech-to-text/about |
| カスタム音声テキスト変換 | mcr.microsoft.com/product/azure-cognitive-services/speechservices/custom-speech-to-text/about |
| ニューラル テキスト読み上げ | mcr.microsoft.com/product/azure-cognitive-services/speechservices/neural-text-to-speech/about |
| 音声言語検出 | mcr.microsoft.com/product/azure-cognitive-services/speechservices/language-detection/about |
ビジョン コンテナー
| 機能 | Image |
|---|---|
| OCR の読み取り | mcr.microsoft.com/product/azure-cognitive-services/vision/read/about |
| 空間分析 | mcr.microsoft.com/product/azure-cognitive-services/vision/spatial-analysis/about |
Docker pull コマンドを使用してコンテナー イメージをダウンロードすることで、お使いのマシンから直接操作できます。 一部のコンテナーは、"限定的な" パブリック プレビュー段階にあり、それらを使用するには明示的にアクセス権を要求する必要があります。 それ以外の場合、コンテナーはだれもが自分の Azure AI サービスのデプロイで使用できます。
現在使用可能な Azure AI サービス コンテナー イメージの完全な一覧と、それぞれに固有の注意事項については、Azure AI サービス コンテナー イメージのタグとリリース ノートに関する記事を参照してください。
Azure AI サービス コンテナーの構成
Azure AI サービス コンテナー イメージをホストにデプロイする場合は、3 つの設定を指定する必要があります。
| 設定 | 説明 |
|---|---|
| ApiKey | デプロイされた Azure AI サービスのキー。課金に使用されます。 |
| 請求 | デプロイされた Azure AI サービスのエンドポイント URI。課金に使用されます。 |
| Eula | コンテナーのライセンスに同意することを示す値 (accept)。 |
コンテナーからの Azure AI サービスの使用
Azure AI サービス コンテナーがデプロイされると、アプリケーションは、既定の Azure エンドポイントではなく、コンテナー化された Azure AI サービス エンドポイントを使用します。 クライアント アプリケーションには、コンテナーに適したエンドポイントが構成されている必要がありますが、認証のためにサブスクリプション キーを指定する必要はありません。 独自の認証ソリューションを実装し、特定のアプリケーション シナリオに適したネットワーク セキュリティの制限を適用できます。