はじめに
Azure Arc は、一貫性のあるセキュリティと、Azure プラットフォームおよびそのサービスのガバナンスを提供することにより、オンプレミス環境とクラウド環境の間のギャップを埋めます。 このモジュールでは、これらの機能を活用する方法について説明します。
架空の顧客のシナリオについて考えてみましょう。 Contoso は、英国のロンドンに本社を置き、世界中にオフィスがある中規模の金融サービス会社です。 現在はほぼすべての運用をオンプレミスで行っており、コンピューティング環境はさまざまな Windows Server バージョンと Linux ディストリビューションを実行している物理サーバーと仮想サーバーの組み合わせで構成されています。 そのような多様性とそれに伴うサイロ化された運用モデルに加え、一貫性があり統合された管理を容易に行うことができるツールがないことが、Contoso の IT チームが現在直面している主な課題です。 さらに、Contoso の IT チームは、従来のインフラストラクチャで実行されているサポート終了が迫ったオンプレミスのサーバー ワークロードの一部をクラウドに移行するオプションを検討しています。 Contoso は、マルチクラウド戦略の可能性を考慮して、複数の異なるクラウド プロバイダーを検討中です。 Contoso の最高情報責任者 (CIO) の最大の懸念は、そのような戦略によって、Contoso の IT が最小限に抑えようとしている運用の複雑さと管理のオーバーヘッドが増してしまう可能性があるということです。
Contoso の CIO は、サーバーのオペレーティング システムとハードウェアや仮想化プラットフォームに関係なく、オンプレミス サービスとマルチクラウド サービスの管理モデル間のギャップを埋めるためのテクノロジを見つけたいと考えています。 CIO は最近の Ignite イベントに参加した際に Azure Arc のハイブリッド機能について知り、IT エンジニアリング チームのリーダーであるあなたに、Azure Arc 対応サーバーが一貫性のある統合された管理モデルを構築するためにどの程度役立つかを評価してほしいと依頼しました。
学習の目的
このモジュールを終了すると、次のことができるようになります。
- Azure Arc 対応サーバーと Connected Machine Agent の特性について説明する。
- セキュリティ、監視、ガバナンスのために、Azure Arc 対応サーバーの機能、利点、ユース ケースについて説明する。
前提条件
このモジュールの学習効果を最大限に高めるには、以下の知識と経験が必要です。
- クラウド テクノロジの基本的な概念
- Azure サービスの基本的な特性
- コンピューティング、ストレージ、ネットワーク、仮想化の主要テクノロジ
- Windows Server と Linux の基本的な管理タスク