はじめに
Azure NetApp Files は、ハイ パフォーマンス コンピューティング (HPC) インフラストラクチャなど、さまざまなシナリオ向けのマネージド ストレージ ソリューションです。 低遅延と高 IOPS (1 秒あたりの入出力操作回数) は、大規模な企業にとって魅力的な組み合わせです。
あなたは半導体企業で働いているとします。 集積回路チップの設計に携わっており、これには、非常に多くの EDA (Electronic Design Automation) シミュレーションが必要です。 このプロジェクトのための十分な容量またはコンピューティングがオンプレミスにないため、Azure を使用して HPC シミュレーションのニーズに対応することになりました。
経営陣は、このプロジェクトをタイムリーかつコスト効率の高い方法で完成させたいと考えています。 オンプレミスと同様のパフォーマンスが、デプロイしやすい "サービスとしてのボリューム" モデルで提供されるため、Azure NetApp Files をバックエンド ストレージ ソリューションとして選択します。 EDA アプリケーションの Azure NetApp Files のパフォーマンスを最適化するには、パフォーマンスに関するヒントとベスト プラクティスを知る必要があります。
このモジュールでは、リファレンス アーキテクチャ、クライアント仮想マシン (VM)、ネットワークについて、パフォーマンスに関する提案を紹介します。 その後、マウント オプションやクライアント VM 構成など、パフォーマンスに関するヒントについて説明します。 最後に、ベンチマーク結果を調べて、説明したパフォーマンスに関するヒントを検証します。
学習の目的
このモジュールを完了すると、次のことができるようになります。
- Azure NetApp Files のパフォーマンスを向上させるベスト プラクティスの一覧を示す。
- これらの Azure NetApp Files パフォーマンスのベスト プラクティスが FIO および EDA ベンチマーク スイートに及ぼす影響について説明します。
前提条件
- Azure NetApp Files のストレージ階層 (NetApp アカウント、容量プール、通常のボリューム、大きなボリュームなど) の概念についての理解
- Azure NetApp Files を設定してボリュームを作成できる
- 仮想マシンから Azure NetApp Files ボリュームをマウントできる