Power Apps と SharePoint を併用する利点
SharePoint と Dataverse
SharePoint と Microsoft Dataverse (以前の Common Data Service) は、Power Apps のストレージ オプションです。 SharePoint は、ドキュメント管理、コラボレーション、およびコンテンツ中心のアプリケーションに適しています。 SharePoint の機能を既に使い慣れている場合に、馴染みのあるインターフェイスを提供します。 一方、Dataverse は、次のコンポーネントを含む複雑なビジネス アプリケーションの作成に適した、より構造化されたスケーラブルなデータ モデルを提供します。
高度なリレーションシップ
データ検証
セキュリティ要件
SharePoint と Dataverse は、堅牢なセキュリティ機能を提供しますが、その焦点と実装が異なります。 SharePoint のセキュリティ モデルは主に、階層構造 (Microsoft Office 365 の既存のグループや部門など) 内のサイト、リスト、ライブラリ、コンテンツのセキュリティ保護に関連しています。 一方、Dataverse のセキュリティ モデルはテーブル/エンティティ内の個々のレコードのセキュリティ保護に焦点を当て、データ アクセスに関して行レベルの細かい制御を提供します。
SharePoint と Dataverse のセキュリティ設定を入念に計画および設定して、組織の要件とコンプライアンス基準に従ってデータとリソースが保護されていることを確認してください。
ライセンス
注
Dataverse は Power Apps のプレミアム コネクタです。 Power Apps アプリケーションで Dataverse を使用するには、基本的な Power Apps ライセンスの他に追加のライセンスやサブスクリプションが必要になる場合があります。 プレミアム コネクタには関連するライセンス料金が発生します。Power Apps アプリケーションでプレミアム コネクタを使用する場合は、そのアプリを共有するすべてのユーザーにもプレミアム ライセンスが必要になります。 ただし、SharePoint は通常の Power Apps ライセンスに含まれているため、追加料金を支払う必要はありません。このような理由から、SharePoint と Power Apps の併用をお勧めしています。
会社が Government Community Cloud (GCC)、GCC High、または国防総省 (DoD) に属している場合は、米国政府の Microsoft Power Platform の違いについてこのドキュメントを参照してください。
データ ソースの管理
Power Apps は、データ ソースとしての SharePoint とのシームレスな統合を提供します。 SharePoint のリストやライブラリに接続してデータを取得し、Power Apps アプリケーション内でそれらに対してアクションを実行できます。 データの列または行を変更する必要がある場合は、Power Apps アプリケーションで SharePoint データ ソースを更新すると、その変更内容がすぐに表示されます。 この統合によって、バランスのとれたユーザー エクスペリエンスが実現し、データ ソースの制御が可能になるため、データの整合性と信頼性が確保されます。
Power Apps と SharePoint との併用の例
SharePoint と Power Apps は、次のとおり補完的な役割を果たします。
カスタム フォーム - Power Apps では、SharePoint のリストとライブラリの代わりにカスタム フォームを作成できます。カスタム フォームを使えば、より簡単にデータの入力や操作が行えるカスタム インターフェイスを提供できます。
ワークフローの自動化 - Power Apps では、SharePoint に関連したビジネス プロセスを自動化するカスタム ワークフローを作成できます。 たとえば、SharePoint 内の特定の条件やイベントに基づいてトリガーされる承認ワークフロー、通知、またはアラームをデザインできます。
データのビジュアル化 - Power Apps では、SharePoint のデータをフェッチし、対話型のビジュアル (チャート、グラフ、ダッシュボードなど) を作成できます。 この機能により、貴重なインサイトを得て、より直感的かつ有益な形式でデータを表示できます。
モバイル アプリ - Power Apps では、モバイル アプリを構築して SharePoint に接続することで、SharePoint のデータと機能に外出先からアクセスできるようになります。 この機能により、ユーザーは生産的な状態を維持し、オフィスの外部のモバイル デバイスから重要な情報にアクセスできます。
Power Apps と SharePoint を結合することで、コラボレーションの強化、ワークフローの自動化、カスタマイズ済みのインターフェイスの作成、モバイル アクセスの有効化を行うことができます。これにより、最終的に組織内の生産性と効率を向上できます。