Customer Service 用オムニチャネルを使用してエージェントに会話を転送する

完了

コパイロットが会話をライブ チャット オペレーターにハンドオフする必要が発生する場合があります。 この状況は、コパイロットから認識しない情報をユーザーが求めたときや、その会話をライブ チャット オペレーターに正しくルーティングするために必要な情報をコパイロットがキャプチャした後に頻繁に起こります。 コパイロットが会話をライブ チャット オペレーターに引き継ぐ際に、コパイロットはその会話の全履歴 (コンテキスト) および変数をオペレーターと共有します。 Microsoft Copilot Studio コパイロットは、顧客エンゲージメント アプリーションを使用する組織向けにオペレーターへ会話をハンドオフし、汎用ハンドオフの構成 の説明に従って汎用ハンドオフを実施するように構成できます。 この機能を使用すると、顧客エンゲージメント アプリーションが適切なライブ チャット オペレーターのキューに着信エスカレーションをルーティングします。また、ライブ チャット オペレーターは、以前の会話で発生した正確な内容を確認して、その時点から会話を開始できます。 このプロセスによって、以前にコパイロットによってキャプチャされた情報をエージェントが尋ねる可能性を回避できます。

エージェントへの会話の転送

コパイロットがエージェントに転送する際に関与する 2 つの主要なコンポーネントは次のとおりです。

  • いつ会話をエージェントに転送するかをコパイロットに指示します。

  • どこで会話をエージェントに転送するかをコパイロットに指示します。

いつ会話をエージェントに転送するかをコパイロットに指示する

Microsoft Copilot Studio のコパイロットが、コパイロットに会話をエージェントに転送するタイミングであると指示する方法は、常に同じです。 Microsoft Copilot Studio には、トピック管理会話 ノードが含まれています。これには、さまざまなトピックを切り替えるオプションや、会話を終了できる可能性がある方法が含まれます。 このノードでは、開始できる次の複数のアクションが提供されます。

  • 別のトピックへの移動: ユーザーのリダイレクト先の別トピックを指定できます。

  • 現在のトピックの終了: 現在のトピックを終了し、完了したものと見なします。

  • すべてのトピックの終了: 会話において既に開始済みのすべてのトピックを終了します。

  • 会話の転送: 会話をライブ チャット オペレーターにエスカレーションします。

  • 手順への移動: 現在のトピック内の任意のノードを、ユーザーのリダイレクト先として選択できます。

  • 会話の終了: 会話を終了します。

メニューから選択した会話の転送のスクリーンショット。

コパイロットの作成者は、特定のトピック内からエージェントへの転送を開始できます。 たとえば、顧客が、販売時点管理システム全体がダウンしていることを示唆した場合、コパイロットは会話の転送ノードを自動的にコールし、エージェントに会話を転送できます。 このタスクを実行する別の方法は、トピックのエスカレートです。 すべてのコパイロットには、エスカレートという会話トピックが含まれています。これには、顧客に提示するメッセージが含まれます。 エスカレート トピックを変更し、エージェントに転送するトピック管理ノードを含めることができます。 エスカレートのトピックは、「エージェントと話す」などの内容を入力すると自動的にトリガーされます。別のトピックに移動するを選択したあとにエスカレートを選ぶことで、他のトピック内からトピックのエスカレートをトリガーできます。

会話をどこでハンドオフするかを構成する

エージェントへの会話の転送を容易にするため、Dynamics 365 Customer Service インスタンスなどの顧客エンゲージメント ハブへ会話を送信するために、コパイロットを構成する必要があります。

コパイロットは、次の顧客エンゲージメント ハブに会話を送信するように構成できます。

  • Dynamics 365 Customer Service

  • Genesys

  • LivePerson

  • Salesforce

  • ServiceNow

  • ZenDesk

  • カスタム エンゲージメント ハブ

エンドツーエンド機能が期待どおりに機能することを確認するには、公開されたコパイロットのみを使用します。 統合されたエクスペリエンスを検証する前に、コパイロットが発行されていることを確認してください。

Microsoft Copilot Studio と Dynamics 365 Customer Service との間に接続を作成する際は、Microsoft Entra ID アプリケーション登録を使用してコパイロットを呼び出します。 Azure portal でアプリケーションの登録を作成します。 Microsoft Entra ID に移動し、アプリの登録で新しい登録を作成することで、アプリを登録できます。

アプリケーション登録を作成するときに定義できる 3 つの主な領域は次のとおりです。

  • 名前 - ユーザーに表示されるアプリケーションの名前。 この名前は、必要に応じて後から変更できます。

  • サポートされるアカウント タイプ - この領域では、誰がアプリケーションにアクセスできるかを定義します。

  • リダイレクト URI (オプション) - この領域には、アプリが配置されている URL が含まれます。

必要なパラメーターを定義したら、登録ボタンをクリックします。

詳細については、「ポータルを使用して、リソースにアクセスできる Microsoft Entra ID アプリケーションとサービス プリンシパルを作成する」を参照してください。

エージェントへの転送を構成する

各コパイロットは、1 つの Dynamics 365 Customer Service インスタンスに会話を送信するようにのみ構成できます。 個々のコパイロット内で Dynamics 365 インスタンスを定義できます。 複数のコパイロットからの会話がユーザーの Dynamics 365 インスタンスに送信される場合は、各コパイロットを個別に構成する必要があります。

ハンドオフを構成する際はチャネルを選択し、顧客エンゲージメント ハブに移動します。 この画面では、コパイロットでさまざまなアプリケーションへのハンドオフを容易にする方法を定義できます。 Dynamics 365 Customer Service タイルを選択して、構成プロセスを開始します。

オムニチャネルの選択のスクリーンショット。

コパイロットで使用する Dynamics 365 Customer Service 環境を選択する必要があります。 Dynamics 365 Customer Service インスタンスがプロビジョニングされている環境を選択していることを確認します。 Dynamics 365 Customer Service がプロビジョニングされていない場合でも、一覧には使用可能な環境がすべて表示されます。

提供する必要がある主要なコンポーネントは、以前に Microsoft Entra ID 登録で作成したアプリのアプリケーション ID です。 Dynamics 365 Customer Service は、アプリケーション ユーザーとして、アプリケーション内でコパイロットをモデリングします。 アプリケーション ユーザーとしてコパイロットをモデリングすることにより、そのコパイロットは人間のエージェントのように会話を送信できるようになります。 アプリケーション ID が組織 (Microsoft Dataverse 組織または環境) に対して一意であることが重要です。 同じ Dynamics 365 Customer Service 環境と対話する各コパイロットは、異なるアプリケーション ID を使用する必要があります。 複数のコパイロットをサポートするために、複数のアプリケーション登録の作成が必要な場合があります。

Azure portal で Microsoft Entra ID に移動し、アプリの登録を選択します。 登録済みのすべてのアプリケーションが表示されます。 コパイロットと共に使用するアプリケーションを選択します。 アプリケーション ID はアプリケーションの概要ページにあります。 ID をコピーして、Microsoft Copilot Studioの アプリケーション ID フィールドに貼り付けます。

Microsoft Copilot Studio は、Microsoft Teams チャネルを使用して、Dynamics 365 Customer Service と通信します。 セットアップ ウィザードを実行すると、Teams チャネルが有効になっていない場合は、自動的に有効化されます。

接続が確立されたら、オムニチャネルに移動リンクを選択して Customer Service 用オムニチャネルでコパイロット接続の構成を継続できます。

メモ

コパイロットが展開された Customer Service と同じ環境にある場合、インスタンスを自動的に検出して接続を行います。

Dynamics 365 Customer Service の接続を削除する

コパイロットの接続を解除を選択すると、オムニチャネル インスタンスのコパイロットを表すアプリケーション ユーザーを無効にできます。 これにより、指定したオムニチャネル環境からコパイロットの接続が解除されます。 コパイロットを再び追加する場合は、接続し直す必要があります。

詳細については、Microsoft Copilot Studio コパイロットを統合する汎用ハンドオフの構成を参照してください。