Azure Synapse Link について説明する

完了

HTAPソリューションは、Azure Synapse Link を介して Azure Synapse Analytics でサポートされています。Azure Synapse Analytics ワークスペースへの HTAP データ同期をサポートする一連のリンクされたサービスの総称。

Azure Cosmos DB は、Microsoft Azure のグローバル規模の NoSQL データ サービスです。選択したアプリケーション プログラミング インターフェイス (API) を使用して、アプリケーションで運用データを格納およびアクセスすることができます。

Azure Cosmos DB 用の Azure Synapse Link は、クラウドネイティブの HTAP 機能です。これを使用すると、Cosmos DB コンテナーに格納されているオペレーショナル データに対してほぼリアルタイムの分析を実行できます。 Azure Synapse Link によって、Azure Cosmos DB と Azure Synapse Analytics の間に緊密でシームレスな統合が作成されます。

Azure Synapse Link と Azure Cosmos DB および Azure Synapse Analytics との統合を示す図。

上の図では、Azure Synapse Link for Cosmos DB アーキテクチャにおける以下の主な機能を示しています。

  1. Azure Cosmos DB コンテナーには、読み取りおよび書き込み操作用に最適化された行ベースのトランザクション ストアが用意されています。
  2. コンテナーには、分析ワークロード用に最適化された列ベースの分析ストアも用意されています。 フル マネージドの自動同期プロセスでは、データ ストアの同期を維持します。
  3. Azure Synapse Link には、Azure Cosmos DB の分析ストア対応コンテナーを Azure Synapse Analytics ワークスペースに接続するリンク サービスが用意されています。
  4. Azure Synapse Analytics には Synapse SQL と Apache Spark ランタイムが用意されています。これにより、Azure Cosmos DB のトランザクション データ ストアに影響を与えることなく、Azure Cosmos DB 分析ストアからデータを取得、処理、分析するコードを実行できます。

Microsoft SQL Server は人気の高いリレーショナル データベース システムです。これにより、いくつもの世界最大規模の組織のビジネス アプリケーションが強化されています Azure SQL Database は、SQL Server に基づくクラウドベースのサービスとしてのプラットフォーム データベース ソリューションです。 これらのリレーショナル データベース ソリューションはどちらも、一般的に運用データ ストアとして使用されます。

Azure Synapse Link for SQL を使用すると、SQL Server または Azure SQL Database と Azure Synapse Analytics ワークスペースと間でデータの HTAP 統合が可能になります。

Azure Synapse Link と Azure SQL Database および Azure Synapse Analytics との統合を示す図。

上の図では、Azure Synapse Link for SQL アーキテクチャにおける以下の主な機能を示しています。

  1. Azure SQL Database または SQL Server インスタンスには、トランザクション データがテーブルに格納されるリレーショナル データベースが含まれています。
  2. Azure Synapse Link for SQL では、テーブル データを Azure Synapse ワークスペース内の専用の SQL プールにレプリケートします。
  3. 専用の SQL プール内にレプリケートされたデータは、その専用の SQL プール内でクエリすることができます。また、ソース データベースに影響を与えることなく Spark プールから外部ソースとして接続することもできます。

Microsoft Dataverse は、Microsoft Power Platform 内のデータ ストレージ サービスです。 Dataverse を使用すると、Microsoft 365、Dynamics 365、Azure 全体で、Power Apps、Power BI、Power Virtual Agents、およびその他のアプリケーションやサービスによってアクセスされるテーブルにビジネス データを格納できます。

Azure Synapse Link for Dataverse を使用すると、テーブル データを Azure Data Lake Storage にレプリケートすることで HTAP 統合が可能になります。それには、Azure Synapse Analytics のランタイムからアクセスできます (データレイクから直接、またはサーバーレス SQL プールで定義されたレイク データベースを介してアクセスできます)。

Azure Synapse Link と Microsoft Dataverse および Azure Synapse Analytics との統合を示す図。

上の図では、Azure Synapse Link for Dataverse アーキテクチャにおける以下の主な機能を示しています。

  1. ビジネス アプリケーションでは、Microsoft Dataverse テーブルにデータを格納します。
  2. Azure Synapse Link for Dataverse では、テーブル データを、Azure Synapse ワークスペースに関連付けられている Azure Data Lake Gen2 ストレージ アカウントにレプリケートします。
  3. データ レイク内のデータについては、レイク データベース内のテーブルを定義したり、サーバーレス SQL プールを使用してクエリを実行したり、SQL または Spark を使用してストレージから直接読み取ったりできます。