Dynamics 365 Customer Insights - Data のコア機能について説明する

完了

一般的な組織では、さまざまなデータ リポジトリに顧客データが散在しています。 たとえば、販売関連データをカスタマー リレーションシップ マネジメント (CRM) システムに保存し、顧客の購入履歴を販売時点管理 (POS) システムに保存していることがあります。 このような各種データ ソースが分断された状態では、顧客が誰であるかを明確に把握できなくなるリスクがあります。 その結果、会社の体験全体を通じて各顧客それぞれのニーズを満たすことが難しくなります。

Customer Insights - Data では、サイロ化されたすべての組織データからトランザクション、行動、および人口統計に関するデータを 1 つにまとめて、顧客を全方位から確認するためのビューを作成します。 顧客との対話や使用状況をクロスチャネルで分析し、そのデータを活用して、情報に基づく意思決定、プロセスの自動化、顧客エンゲージメントのパーソナライズをすべてのチャネルで実現することができます。

このプロセスの概要は次のとおりです。

  • Customer Insights - Data へのデータの取り込み: データの取得元のデータソースを定義します。 データは、多くのさまざまなデータ プロバイダーに接続する組み込みコネクタを通じて、多種多様なデータ ソースから取り込むことができます。

  • 顧客プロファイルの作成: さまざまなデータ ソースから取り込んだデータを 1 つのプロファイルに統合することによって、顧客プロファイルが作成されます。

統合プロセスの内容は次のとおりです。

  • プロファイル マッピング: 顧客レコードを識別するために使用されるデータのテーブルおよびフィールドを特定します (顧客番号など)。

  • 照合: 照合する際、データ セットを単一の統合プロファイルに結合するルールを定義します。 これらのルールにより、照合プロセスで使用される各データセットのフィールドが決まります。

  • 統合プロファイルへの結合: この手順ではプロセスを完了し、存在する可能性がある競合を調整します。

  • 活動の定義 - 活動を使用すると、データ ソース間の顧客活動を統合して、タイムライン ビューに表示することができます。 これらの活動は、対話または購買を表す場合があります。

  • データのエンリッチメント: エンリッチメントでは、他のソースのデータを使用することにより、数百のさまざまなブランドと関心のカテゴリにわたって、ブランドとの提携関係やロイヤルティをより正確に追跡することが可能になります。

  • メジャーの定義: これらのメジャーは、ビジネスのパフォーマンスと正常性を最も適切に反映する KPI です。 KPI は満足度、売上目標、または業績レベルを表す場合があります。

  • セグメントの作成: セグメントを使用すると、統計情報、トランザクション、または行動の顧客属性に基づいて、顧客を簡単にグループ化することができます。

  • 他のアプリケーションでの Customer Insights – Data の有効化: 他のアプリでデータを使用することは、Customer Insights – Data の主な目的です。 作成したセグメントなどの項目を取得して、Google Ads、Customer Insights – Journeys などの他のアプリケーションで使用することができます。

Customer Insights - Data を利用することにより、組織は焦点を絞った顧客セグメントを作成できます。 これらのセグメントは、ブランドおよび人口統計に関して具体的な情報を提供するエンリッチメントの実行されたデータなど、組織のすべてのソースから発生するデータに基づいています。 つまり、関連するデータを分析することにより、組織は自社の顧客についてよく理解し、それを基に戦略をカスタマイズすることができます。