ALTER SEARCH PROPERTY LIST (Transact-SQL)
適用対象: SQL Server Azure SQL Managed Instance
指定した検索プロパティを、指定した検索プロパティ リストに追加します。または、指定した検索プロパティを、指定した検索プロパティ リストから削除します。
構文
ALTER SEARCH PROPERTY LIST list_name
{
ADD 'property_name'
WITH
(
PROPERTY_SET_GUID = 'property_set_guid'
, PROPERTY_INT_ID = property_int_id
[ , PROPERTY_DESCRIPTION = 'property_description' ]
)
| DROP 'property_name'
}
;
引数
list_name
変更するプロパティ リストの名前を指定します。 list_name は識別子です。
既存のプロパティ リストの名前を表示するには、次のように sys.registered_search_property_lists カタログ ビューを使用します。
SELECT name FROM sys.registered_search_property_lists;
ADD
指定した検索プロパティを list_name で指定したプロパティ リストに追加します。 プロパティが、検索プロパティ リストに登録されます。 新しく追加されたプロパティをプロパティ検索で使用できるようにするには、関連付けられたフルテキスト インデックスを再作成する必要があります。 詳細については、「ALTER FULLTEXT INDEX (Transact-SQL)」を参照してください。
Note
特定の検索プロパティを検索プロパティ リストに追加するには、そのプロパティ セット GUID (property_set_guid) およびプロパティ整数 ID (property_int_id) を指定する必要があります。 詳細については、このトピックの後でプロパティ セット GUID と ID の取得に関する記事を参照してください。
property_name
フルテキスト クエリでプロパティを識別するために使用される名前を指定します。 property_name は、プロパティ セット内で一意にプロパティを識別する名前である必要があります。 プロパティ名の内部にはスペースを含めることができます。 property_name の長さは最大 256 文字です。 この名前は "作成者" や "ホーム アドレス" などのわかりやすい名前、または、Windows の正規のプロパティ名 (System.Author または System.Contact.HomeAddress など) にすることができます。
開発者は、property_name に指定された値を使用して、CONTAINS 述語内のプロパティを識別する必要があります。 したがって、プロパティ追加する場合は、指定されたプロパティ セット GUID (property_set_guid) とプロパティ識別子 (property_int_id) によって定義された、プロパティを明確に表す値を指定することが重要です。 プロパティ名の詳細については、このトピックの後で「解説」を参照してください。
現在のデータベースの検索プロパティ リストに現在存在するプロパティの名前を表示するには、次のように sys.registered_search_properties カタログ ビューを使用します。
SELECT property_name FROM sys.registered_search_properties;
PROPERTY_SET_GUID ='property_set_guid'
プロパティが属するプロパティ セットの ID を指定します。 これはグローバル一意識別子 (GUID) です。 この値の取得に関する情報については、このトピックの「解説」を参照してください。
現在のデータベースの検索プロパティ リストに存在する任意のプロパティのプロパティ セット GUID を表示するには、次のように sys.registered_search_properties カタログ ビューを使用します。
SELECT property_set_guid FROM sys.registered_search_properties;
PROPERTY_INT_ID =property_int_id
プロパティ セット内のプロパティを識別する整数を指定します。 この値の取得に関する情報については、「解説」を参照してください。
現在のデータベースの検索プロパティ リストに存在する任意のプロパティの整数識別子を表示するには、次のように sys.registered_search_properties カタログ ビューを使用します。
SELECT property_int_id FROM sys.registered_search_properties;
Note
property_set_guid と property_int_id の特定の組み合わせは、検索プロパティ リスト内で一意である必要があります。 既存の組み合わせを追加しようとすると、ALTER SEARCH PROPERTY LIST 操作が失敗しエラーが発生します。 つまり、指定したプロパティに定義できる名前は 1 つだけということです。
PROPERTY_DESCRIPTION ='property_description'
プロパティに関するユーザー定義の説明を指定します。 property_description は最大 512 文字の文字列です。 このオプションは省略可能です。
DROP
list_name で指定した検索プロパティ リストから、指定したプロパティを削除します。 プロパティを削除すると登録が解除されるため、このプロパティは検索できなくなります。
解説
それぞれのフルテキスト インデックスは、検索プロパティ リストを 1 つだけ持つことができます。
指定した検索プロパティのクエリを有効にするには、フルテキスト インデックスの検索プロパティ リストにその検索プロパティを追加した後、インデックスの再作成を行う必要があります。
プロパティを指定する場合は、PROPERTY_SET_GUID 句、PROPERTY_INT_ID 句、PROPERTY_DESCRIPTION 句を、かっこで囲まれたコンマ区切りのリストとして任意の順序で配置できます。次に例を示します。
ALTER SEARCH PROPERTY LIST CVitaProperties
ADD 'System.Author'
WITH (
PROPERTY_DESCRIPTION = 'Author or authors of a given document.',
PROPERTY_SET_GUID = 'F29F85E0-4FF9-1068-AB91-08002B27B3D9',
PROPERTY_INT_ID = 4
);
Note
この例では、Windows Vista で導入された正規プロパティ名 (Windows の正規名) の概念に似ているプロパティ名 System.Author
を使用しています。
プロパティ値の取得
フルテキスト検索では、プロパティ セット GUID とプロパティ整数 ID を使用して、検索プロパティがフルテキスト インデックスにマップされます。 Microsoft によって定義されているプロパティのこれらの値を取得する方法については、「検索プロパティのプロパティ セット GUID およびプロパティ整数 ID の取得」をご覧ください。 独立系ソフトウェア ベンダー (ISV) によって定義されたプロパティの詳細については、そのベンダーのマニュアルを参照してください。
追加したプロパティを検索可能にする
検索プロパティを検索プロパティ リストに追加すると、そのプロパティが登録されます。 新しく追加されたプロパティは、CONTAINS クエリですぐに指定することができます。 しかし、関連付けられているフルテキスト インデックスを再作成しない限り、新しく追加されたプロパティに対するプロパティスコープのフルテキスト クエリを実行してもドキュメントは返されません。 たとえば、新しく追加されたプロパティ new_search_property に対する次のプロパティスコープのクエリは、対象のテーブル (table_name) と関連付けられているフルテキスト インデックスが再作成されない限り、ドキュメントを返しません。
SELECT column_name
FROM table_name
WHERE CONTAINS( PROPERTY( column_name, 'new_search_property' ),
'contains_search_condition');
GO
完全な作成を始めるには、次の ALTER FULLTEXT INDEX (Transact-SQL) ステートメントを使います。
USE database_name;
GO
ALTER FULLTEXT INDEX ON table_name START FULL POPULATION;
GO
Note
プロパティ リストからプロパティを削除した後、検索プロパティ リストに残っているプロパティのみがフルテキスト クエリの対象となるため、再作成は必要ありません。
関連リファレンス
プロパティ リストを作成するには
プロパティ リストを削除するには
フルテキスト インデックスのプロパティ リストを追加または削除するには
フルテキスト インデックスの再作成を実行するには
アクセス許可
プロパティ リストに対する CONTROL 権限が必要です。
例
A. プロパティを追加する
次の例では、いくつかのプロパティ (Title
、Author
、Tags
など) を、DocumentPropertyList
という名前のプロパティ リストに追加します。
Note
DocumentPropertyList
プロパティ リスト作成の例については、「CREATE SEARCH PROPERTY LIST (Transact-SQL)」をご覧ください。
ALTER SEARCH PROPERTY LIST DocumentPropertyList
ADD 'Title'
WITH ( PROPERTY_SET_GUID = 'F29F85E0-4FF9-1068-AB91-08002B27B3D9', PROPERTY_INT_ID = 2,
PROPERTY_DESCRIPTION = 'System.Title - Title of the item.' );
ALTER SEARCH PROPERTY LIST DocumentPropertyList
ADD 'Author'
WITH ( PROPERTY_SET_GUID = 'F29F85E0-4FF9-1068-AB91-08002B27B3D9', PROPERTY_INT_ID = 4,
PROPERTY_DESCRIPTION = 'System.Author - Author or authors of the item.' );
ALTER SEARCH PROPERTY LIST DocumentPropertyList
ADD 'Tags'
WITH ( PROPERTY_SET_GUID = 'F29F85E0-4FF9-1068-AB91-08002B27B3D9', PROPERTY_INT_ID = 5,
PROPERTY_DESCRIPTION =
'System.Keywords - Set of keywords (also known as tags) assigned to the item.' );
Note
プロパティスコープのクエリで使用する前に、特定の検索プロパティ リストをフルテキスト インデックスに関連付ける必要があります。 この操作を行うには、ALTER FULLTEXT INDEX ステートメントを使って、SET SEARCH PROPERTY LIST 句を指定します。
B. プロパティを削除する
次の例では、Comments
プロパティを DocumentPropertyList
プロパティ リストから削除します。
ALTER SEARCH PROPERTY LIST DocumentPropertyList
DROP 'Comments' ;
参照
CREATE SEARCH PROPERTY LIST (Transact-SQL)
DROP SEARCH PROPERTY LIST (Transact-SQL)
sys.registered_search_properties (Transact-SQL)
sys.registered_search_property_lists (Transact-SQL)
sys.dm_fts_index_keywords_by_property (Transact-SQL)
検索プロパティ リストを使用したドキュメント プロパティの検索
検索プロパティのプロパティ セット GUID およびプロパティ整数 ID の取得