SharePoint Designer 2013 でのディクショナリ アクションについて
辞書変数型とは、SharePoint Designer 2013で使用可能な SharePoint ワークフロー プラットフォームの新しい変数の種類です。
注:
SharePoint 2010 ワークフローは、2020 年 8 月 1 日以降、新しいテナント用に廃止され、2020 年 11 月 1 日に既存のテナントから削除されました。 SharePoint 2010 ワークフローを使用している場合は、Power Automate またはその他のサポートされているソリューションに移行することをお勧めします。 詳細については、「SharePoint 2010 ワークフローの廃止」を参照してください。
辞書変数型について
ワークフローは期待どおりの結果を出す一連のアクションです。 ワークフローの作成時は多くの場合、ワークフローの他の部分で使用できるよう値を変数 (ストレージ コンテナー) に保存します。
変数の作成時は、どのようなデータの種類が変数に格納されるかをワークフロー エンジンに通知しておく必要があります。 たとえば、従業員の名前を変数に保存するとします。 従業員の名前は文字列なので、 String 型の変数を作成します。 そうしておくとワークフローで従業員の名前 (John Doe など) を変数に格納することができます。
図 1: 文字列変数
SharePoint Designer 2013 には、 Dictionary という新しい変数型があります。 Dictionary 変数型は、他の変数のコレクションを保持するように設計されたコンテナーです。 たとえば、ワークフローには従業員の名前以上のものを格納する必要がある場合があります。 また、住所と生年月日を保存する必要がある場合もあります。 Dictionary 変数を使用しない場合は、複数のスタンドアロン変数を作成する必要があります。 これはすぐに整理が難しくなり、ワークフローのロジックで操作するのが困難になる可能性があります。 Dictionary 変数を使用すると、1 つの変数に複数のデータ ポイントを格納できます。
以下の図にこの概念を示します。
図 1: 辞書変数
辞書変数型を使用するワークフロー アクション
ワークフローは、ワークフローの処理時に実行される複数のアクションから構成されます。 SharePoint Designer 2013には、多種多様なアクションが含まれています。 たとえば、電子メール メッセージ送信アクション、リスト アイテム作成アクション、ワークフロー履歴へのメッセージ登録アクションなどです。
次の 3 つのアクションは、 辞書変数型用に特別に設計されたアクションです。
辞書を作成する
辞書内のアイテムをカウントする
辞書からアイテムを取得する
次の図に示すように 辞書 変数型用のワークフロー アクションは [ アクション] ドロップダウン リストにあります。
図: 辞書アクション
[辞書を作成] アクションを使用して変数を作成する
[ 辞書を作成] アクションを使用して 辞書型の変数を作成することができます。 辞書の内容を入力し、変数リストで辞書の名前を指定します。
図に [ 辞書を作成] ダイアログ ボックスを示します。 辞書に 3 つの変数 (文字列、整数、日付/時刻) が追加されていることに注目してください。
図: [辞書を作成] ダイアログ ボックス
辞書には、SharePoint ワークフロー プラットフォームで使用可能な任意の変数の種類を収容することができます。 次の一覧に、使用可能な変数の種類を示します。
ブール型: Yes または No の値
日付/時刻型: 日付および時刻
辞書型: 変数のコレクション
GUID 型: グローバル一意識別子 (GUID)
整数型: 整数 (小数は含みません)
数値型: 数字 (小数を含みます)
文字列: 文字からなる文字列
重要:辞書変数型は HTTP Web サービスを呼び出すアクションの使用時に不可欠です。
注意: 検索としての名前フィールドの使用は、辞書に値を設定している場合にのみサポートされています。 検索としての名前フィールドの使用は、辞書を作成するときにはサポートされていません。
注:
辞書変数には、辞書型変数を収容することができます。 辞書に辞書変数を格納できる機能には多数の利点があります。 For example, you might create a Dictionary to store information about employees. Within the Dictionary you might create another Dictionary entry for each employee. As you build the workflow you can use the Dictionary variable instead of constantly creating new stand-alone variables for each piece of information about each employee. この例が示すように、辞書を使用してワークフロー内の複雑な情報を整理することができます。
「辞書内のアイテムをカウントする」アクションで変数をカウントして格納します。
[ 辞書内のアイテムをカウントする] アクションを使用して 辞書に含まれる変数をカウントし、その数を整数型の変数に格納します。 そうしておくと、アイテムの数を使用して 辞書内で繰り返し処理を実行することができます。
図に [ 辞書内のアイテムをカウントする] ワークフロー アクションを示します。
図: [辞書内のアイテムをカウントする]
[辞書からアイテムを取得する] アクションを使用して変数を取得する
[ 辞書からアイテムを取得する] アクションを使用して 辞書に格納されている変数を取得し、変数内に配置することができます。 これは辞書内のスタンドアロン変数に格納されている値が必要な場合に有用です。 変数名を入力して値を取得できます。
図に [ 辞書からアイテムを取得する] ワークフロー アクションを示します。 なお、[ 年齢] は 辞書内の変数の名前であり、新しい 整数型変数に出力されています。
図: [辞書からアイテムを取得する]