小規模および中規模の企業での共同作業の強化
このガイドの利用方法このソリューション ガイドでは、小規模または中規模の企業のセキュリティで保護されたデータに、従業員や外部のパートナーが安全にアクセスできるようにする方法について説明します。
このガイドで説明するのは、テスト済みの規範的な設計および実装ソリューションです。このソリューションにより、従業員だけでなく、外部のビジネス パートナーやベンダーが共有データに安全にアクセスでき、関係者間での共同作業の安全性がさらに向上します。
このソリューション ガイドの内容:
次の図は、このソリューション ガイドで扱う問題とシナリオをまとめたものです。
従業員と、ベンダーまたはパートナーの間の共同作業に関する問題
シナリオ、問題の説明、目標
このセクションでは、例として取り上げた組織のシナリオ、問題、および目標について説明します。
シナリオ
組織は小規模から中規模の企業であり、その管理者は、従業員がビジネス パートナーおよびベンダーとの共同作業を実現できる方法を探しています。 従業員は現在、各自のローカル コンピューターで Word、Excel、PowerPoint などの Microsoft Office アプリケーションを使用しています。 ドキュメントはローカル コンピューターに保存しており、印刷物や電子メールを使用するか、ローカルの共有リソースを作成して、そのドキュメントを共有しています。
問題の説明
現在、組織にはベンダーおよびパートナーとドキュメントを共有するための安全な方法がありません。 つまり、次の点を検討する必要があります。
小規模または中規模の企業の管理者は、従業員とパートナーまたはベンダーの間の共同作業のセキュリティをどのように強化できるか?
さらに細かく見ていくと、次の問題が存在します。
従業員とベンダーまたはパートナーとの間で共有されているドキュメントがセキュリティで保護されていない。
ビジネスに不可欠なデータが、意図しないユーザーに閲覧されるリスクがある。
従業員やベンダーが会社のデータを複数のデバイス (たとえば、ユーザーの職場のコンピューターと、オフサイトのベンダーのコンピューター) に保存しており、これによって生じる複数のファイル バージョンを追跡するのが難しい。
ドキュメントのユーザー管理やファイル管理を 1 か所で行うことができない。
組織の目標
共同作業を強化するための組織の目標は次のとおりです。
データをクラウドと社内の両方、またはいずれか一方に格納して、従業員とベンダーがデータに簡単にアクセスできるようにし、必要なときにどこからでも共同作業を行えるようにする。
ドキュメントへのアクセス許可を特定の従業員、パートナー、およびベンダーにのみ付与することで、情報公開のレベルを制御する。
複数のファイル バージョンによって発生するバージョン間の競合を解消する。複数のファイル バージョンは、従業員やベンダーがローカル コピーで作業することにより作成されます。
共同作業に関連するクラウド サービスの管理と、Microsoft Outlook、Word、Excel、PowerPoint などの社内アプリケーションの管理を統合して集中管理する。
幅広いクラウド ベースのサービスを使用し、従業員とベンダーおよびパートナーとの共同作業を可能にすることで生産性を向上させる。
社内およびクラウドに格納されているドキュメントへのアクセス許可を集中管理する。
このソリューションに推奨される計画と設計の手法
次の図は、Windows Server 2012 R2 Essentials、または Windows Server 2012 R2の役割がインストールされている Windows Server Essentials Experience (以降、Windows Server Essentials Experience と呼びます) が稼働しているサーバーにデータを格納および保護し、そのデータに安全にアクセスする方法を示しています。
従業員と、ベンダーまたはパートナーとの間の共同作業を実現するためのソリューション設計
Windows Server 2012 R2 Essentials (最大 25 ユーザーおよび 50 デバイスでの使用に適しています)、および Windows Server 2012 R2の役割がインストールされている Windows Server Essentials Experience Standard Edition および Datacenter Edition には、小規模から中規模の企業を対象にしたソリューションが用意されており、従業員がパートナーおよびベンダーとの共同作業を簡単に行うことができます。
次の表に、このソリューション設計の一部である Windows Server 2012 R2 Essentials と Windows Server Essentials Experience に含まれるテクノロジと、そのテクノロジがこの設計で採用された理由を示します。
ソリューションの設計要素 |
このソリューションに含まれる理由 |
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Windows Server Essentials ダッシュボード |
このダッシュボードを使用して、ユーザー アカウントの作成、アクセス許可の付与、サーバーとクライアントのバックアップの設定、記憶域スペースとサーバー フォルダーの作成、Microsoft Azure Backup との統合など、ネットワークのすべての管理タスクを実行します。 詳細については、「Windows Server Essentials のダッシュボードの概要 [fwlink_SBS8_Admin]」を参照してください。 |
記憶域 |
記憶域スペースは、会社のデータを格納するために使用します。 記憶域スペースを使用すると、組織の拡大に合わせて記憶域を拡張し、データの高可用性を確保して、コスト効果が高いソリューションを提供できます。 ハードウェアに事前にコストをかける必要がなく、ビジネスのニーズに基づいて拡張することができます。 詳細については、「 記憶域スペースの概要」および「記憶域スペースに関してよく寄せられる質問」を参照してください。 |
サーバー フォルダー |
組織のファイルとフォルダーを個々のユーザーの PC 上で共有する代わりに、サーバー上に作成したサーバー フォルダーに格納して共有します。 これにより、すべてのネットワーク ユーザーがアクセスできる集中管理された場所でデータを統合できます。 サーバー フォルダーにデータを格納すると、Windows Server バックアップと Azure Backup を使用して、サーバー全体の障害からデータを保護できます。 詳細については、「Windows Server Essentials でのサーバー フォルダーの管理 [A_Web_Admin_H2]」を参照してください。 |
ユーザー管理 |
従業員、および共同作業を行うベンダーとパートナーのユーザー アカウントをそれぞれ作成します。 次に、従業員と外部のパートナーが共同作業を行う際に必要なプロジェクトごとにユーザー グループを作成し、該当する従業員とパートナーのユーザー アカウントをそのユーザー グループに追加します。 ユーザー グループを作成すると、ネットワーク リソースに対するアクセス レベルを、すべてのメンバー間で統一できます。 詳細については、「Windows Server Essentials でのユーザー アカウントの管理 [H2]」を参照してください。 |
デバイス管理 |
クライアント コンピューターをネットワークに参加させて、ネットワーク上のすべてのクライアント コンピューターを、Windows Server Essentials ダッシュボードから簡単に管理できるようにします。 すべてのコンピューターの管理に関連するタスクについては、「Windows Server Essentials でのデバイスの管理 [H2]」を参照してください。 |
グループ ポリシー設定 |
Windows Defender、Windows ファイアウォール、Windows Update の設定など、Windows Server Essentials のグループ ポリシー設定を実装することで、クライアント コンピューターをネットワーク攻撃から保護し、コンピューター上のソフトウェアとオペレーティング システムを最新の状態に保ちます。
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Office 365 |
Windows Server Essentials が稼働しているサーバーと Microsoft Office 365 を統合します。これにより、Office 365 のサービスとリソースおよび社内リソースを 2 か所で別々に管理するのではなく、ダッシュボードを使用して集中管理できます。 詳細については、「Windows Server Essentials での Office 365 の管理 [WSE_O365_Integrate]」を参照してください。 注意 Office 365 を事前にサブスクライブする必要はありません。 Office 365 を統合するときに、サブスクリプションを購入するか、無料試用版にサインアップできます。 Office 365 のプランと価格については、「Office 365 のすべての一般法人向けプランを比較する」を参照してください。 |
Microsoft オンライン アカウントの管理 |
ベンダーやパートナーとの共同作業が必要なネットワーク内のすべての従業員について、オンライン アカウントを作成します。 従業員は、このオンライン アカウントを使用して、Office 365 ポータルにサインインできます。 Windows Server Essentials と Office 365 の統合が完了したら、従業員はネットワーク資格情報を使用して Office 365 ポータルにサインインできます。 詳細については、「Windows Server Essentials ユーザーのオンライン アカウントの管理 [WSE_O365_Integrate]」を参照してください。 |
SharePoint Online |
一般法人向けのすべての Office 365 サブスクリプション プランで、SharePoint Online のチーム サイトとライブラリを作成できます。 SharePoint Online によって、パートナーやベンダーと共同作業を行うことができます。 SharePoint Online を使用すると、どこからでもドキュメントやその他の情報にアクセスできます。たとえば、オフィスや自宅、あるいはモバイル デバイスからアクセス可能です。Windows Server 2012 R2 Essentials または Windows Server Essentials Experience が稼働しているサーバーと Microsoft Office 365 を統合すると、ダッシュボードから SharePoint ライブラリを管理し、アクセス許可を設定できます。その際、Office 365 ポータルにアクセスする必要はありません。 Windows Server Essentials で SharePoint Online を管理する方法の詳細については、「Windows Server Essentials でのデバイスの管理 [H2]」を参照してください。 SharePoint Online の概要については、「SharePoint Online」を参照してください。 |
Windows Server 2012 R2 Essentials と Windows Server Essentials Experience には、次の機能とテクノロジが含まれています。これらの機能やテクノロジは、小規模または中規模の Microsoft ビジネス パートナーや管理者が、このソリューション ガイドに記載されているビジネス目標を達成するのに役立ちます。
このソリューションの導入を計画している場合は、次の機能およびテクノロジについて検討してください。 機能またはテクノロジごとに、設計上の推奨事項についても説明します。
この設計を推奨する理由
このセクションでは、最終的なソリューション設計の基になった設計上の考慮事項と決定事項について詳しく説明します。 また、推奨される構成や、このソリューションで使用されている各機能の使用方法についても説明します。
Windows Server Essentials ダッシュボード
Windows Server 2012 R2 Essentials と Windows Server Essentials Experience の Windows Server Essentials ダッシュボードを使用すると、サーバーの重要な情報や管理機能にすぐにアクセスできます。 ダッシュボードで実行できる操作は、ユーザー アカウントの作成と管理、デバイスとバックアップの管理、サーバー フォルダーとハード ディスクのアクセスと設定の管理、サーバー アラートの表示とアラートに対するアクションの実行、Microsoft Online Services との統合、およびオンライン サービスに統合する Microsoft 以外のアドインのインストールです。
推奨事項: Windows Server Essentials ダッシュボードを使用して、ネットワークの大部分の管理タスクを実行できます。 ダッシュボードからタスクとウィザードを実行すると、サーバーの機能を最適に構成できます。 ダッシュボードを使用して、共有フォルダー、クライアント コンピューター、仮想プライベート ネットワーク (VPN) などのネットワーク リソースへのリモート アクセス許可をユーザー単位で構成することもできます。
記憶域
記憶域スペース機能を使用すると、動的に拡張可能で低コスト、かつ回復力があり柔軟なデータ ボリュームを作成できます。 記憶域スペースでは、業界標準の複数のハード ディスクを記憶域プールにグループ化することで、サーバーの記憶域を仮想化し、記憶域プールの利用可能な容量から仮想ディスク (記憶域スペース) を作成できます。 これらの記憶域スペースを使用して、会社のデータを 1 か所に格納して集中管理することができます。
推奨事項: 従業員が 10 人に満たない小規模企業では、3 台以上の SAS または SATA ハード ディスクを使用して、1 台のハード ディスクをオペレーティング システムに使用し、残りの 2 台を記憶域スペースに使用します。 記憶域スペースは、ミラー化された回復性を備えた 2 台以上のハード ディスクを使用して作成することをお勧めします。
従業員が 10 人を超える小規模企業、または 100 人までの中規模企業では、3 台以上の SAS ハード ディスクで記憶域スペースを構成してください。その際、1 台のハード ディスクはオペレーティング システムに使用し、残りの 2 台は記憶域スペースに使用します。 また、ドライブを追加できる拡張可能なサーバー シャーシを使用することをお勧めします。
サーバー フォルダー
サーバー フォルダー機能を使用すると、クライアント コンピューター上のファイルを 1 か所に格納して集中管理できます。 サーバー フォルダーにファイルを格納することで、すべてのクライアントがそのファイルに、認証済みのネットワーク資格情報を使用して常に安全にアクセスできます。
推奨事項: サーバー フォルダーは記憶域スペースのドライブ上に作成し、部門またはプロジェクトごとに個別のサーバー フォルダーを作成します。 たとえば、会計部門に対して "Accounting" という名前のサーバー フォルダーを作成できます。 記憶域スペースのディスクにサーバー フォルダーを作成すると、(ミラーリングによって) データの可用性が向上します。
また、サーバー フォルダーの容量が上限に近づいたときに警告が表示されるように、サーバー フォルダーにクォータを設定することをお勧めします。 警告が表示された場合は、サーバー フォルダー内のファイルを削除して利用可能な記憶域スペースを増やすか、サーバー フォルダーに領域を追加してクォータの設定を調整できます。 どのサーバー フォルダーをリモートで利用できるようにするかを構成し、社外からサーバー フォルダーにアクセスできるユーザー アカウントに、リモート アクセス許可を割り当てることもできます。
ユーザーとグループの管理
ネットワーク リソースへのアクセスを簡単に管理するには、Windows Server Essentials ダッシュボードの [ユーザー] タブから、すべての従業員のユーザー アカウントを作成します。 さらに、ユーザー グループ アカウントを作成し、ユーザー アカウントをメンバーとして追加することができます。 ユーザー グループ アカウントのメンバーに付与されているサーバー リソースに対するセキュリティ アクセス レベルは、そのグループ アカウントのすべてのメンバー間で統一されています。
推奨事項: ネットワーク内のすべての従業員、および Office 365 を使用してコラボレーションを行うすべてのベンダーとパートナーについて、ユーザー アカウントを作成します。 次に、コラボレーションまたはサーバー フォルダーへのアクセスが必要なプロジェクトに基づいて、ユーザー グループを作成します。 たとえば、経理部門で働いているすべての従業員用に "Accounting" という名前のユーザー グループを作成し、関連するすべてのユーザー アカウントをそのユーザー グループに追加できます。 ベンダーと従業員が協力する必要があるコラボレーション プロジェクトで、"Vendor A" という名前のユーザー グループを作成します。 次に、このプロジェクトで共同作業を行う従業員とベンダーのユーザー アカウントを "Project A" というユーザー グループに追加します。 後で、Vendor A グループに SharePoint ライブラリのアクセス許可を割り当てることができます。
デバイス管理
ネットワーク上のすべてのコンピューターを Windows Server 2012 R2 Essentials または Windows Server Essentials Experience が稼働しているサーバーに接続すると、Windows Server Essentials ダッシュボードの [デバイス] タブで、ネットワーク上のすべてのデバイスを管理できます。 従業員がネットワーク上のコンピューターからサーバー フォルダーにアクセスできるようにするには、従業員のコンピューターをサーバーに接続する必要があります。
そのためには、Windows Server 2012 R2 Essentials または Windows Server Essentials Experience が稼働しているサーバー上のファイルやフォルダーにアクセスする必要があるすべてのコンピューターで、コンピューターをサーバーに接続ウィザードを実行します。 コンピューター上でこのウィザードを実行すると、コネクタ ソフトウェアがインストールされ、コンピューターがサーバーに参加します。 その利点を次に示します。
従業員が各自のユーザー アカウントを使用して、サーバーに格納されているデータに安全にアクセスできます。
ダッシュボードからクライアント コンピューターを管理できます。
グループ ポリシー設定を使用して、ネットワーク上のクライアント コンピューターが保護されます。
クライアント コンピューター上のデータが定期的にバックアップされます。
クライアント コンピューターの正常性が監視されます。
推奨事項: ネットワーク上にあるリモートまたはローカルに使用されるすべてのコンピューターで、コンピューターをサーバーに接続ウィザードを実行します。
Windows Server Essentials のグループ ポリシー設定
Windows Server 2012 R2 Essentials および Windows Server Essentials Experience で Windows Server Essentials のグループ ポリシーを実装すると、ネットワーク上のすべてのクライアント コンピューターで Windows Update、Windows Defender、およびネットワーク ファイアウォールを有効にして、ネットワークのセキュリティを確保することができます。
推奨事項: Windows Server Essentials のグループ ポリシーで、Windows Update、Windows Defender、および Windows ファイアウォールの設定を有効にします。
Office 365
重要
Office 365 統合は、1 つのドメイン コントローラー環境でのみサポートされます。 また、Microsoft Office 365 との統合ウィザードは、ドメイン コント ローラー上で実行する必要があります。
Microsoft Office 365 との統合ウィザードの実行後、ダッシュボードから次のタスクを実行できます。
Office 365 サービスとリソースを管理します。
従業員が Office 365 にアクセスするためのオンライン アカウントと、ご自身のユーザー アカウントを管理します。
ダッシュボードからサブスクリプションと Office 365 統合を管理します。
SharePoint Online ライブラリを作成および管理します。
SharePoint Online のチーム サイトのアクセス許可を変更します。
Exchange Online をサブスクライブしている場合は、従業員が会社の電子メール サーバーへの接続に使用しているモバイル デバイスを管理できます。
Office 365 統合の詳細については、「Windows Server Essentials での Office 365 の管理 [WSE_O365_Integrate]」を参照してください。
SharePoint Online
すべての Office 365 ビジネス プランで、SharePoint Online のチーム サイトとライブラリを作成できます。 Office 365 を統合することで、SharePoint Online のリソースを管理するための [SharePoint ライブラリ] タブが、ダッシュボードの [ストレージ] タブに追加されます。 Microsoft Office 365 との統合ウィザードを実行すると、SharePoint Online のライブラリとチーム サイトのアクセス許可をダッシュボードから管理できます。 詳細については、「Windows Server Essentials での SharePoint Online の管理 [WSE_O365_Integrate]」を参照してください。
Windows Server 2012 R2 Essentials または Windows Server Essentials Experience が稼働しているサーバーと Office 365 が統合されると、従業員やベンダーは、My Server 2012 R2 アプリを使用して、モバイル デバイスまたは Windows Phone からチームの SharePoint Online ライブラリにアクセスすることもできます。 詳細については、「My Server アプリを利用した Windows Server Essentials への接続 [SBS8]」を参照してください。
Microsoft オンライン アカウント
Office 365 統合が完了すると、ダッシュボードを使用して、任意の従業員の Microsoft オンライン アカウントを作成できます。 ダッシュボードを使用して Microsoft オンライン アカウントをユーザー アカウントに割り当てると、そのユーザー アカウントのパスワードは、従業員のオンライン アカウントと自動的に同期されます。 つまり、ユーザーは、1 つのパスワードで、サーバー上のリソースと Office 365 のリソースにアクセスできます。
さらに、ユーザー アカウントとそのユーザーのオンライン ID には同じ名前を使用できます。 パスワードの同期は、ドメインに参加しているコンピューターまたはリモート Web アクセスを使用してユーザー アカウントのパスワードを変更した直後に自動で行われます。
推奨事項 パートナーやベンダーとの共同作業プロジェクトで作業を行う必要があるすべての従業員について、Microsoft オンライン アカウントを作成します。
このソリューションを実装する手順の概要
ソリューションを実装するには、このセクションの手順を実行します。 各手順の内容が正常に完了したことを確認してから、次の手順に進んでください。
注意
これらの手順を実行するには、Windows Server 2012 R2 Essentials または Windows Server Essentials Experience が稼働しているサーバーがネットワーク上に存在する必要があります。Windows Server 2012 R2 Essentials または Windows Server Essentials Experience の役割をインストールする方法の詳細については、「Windows Server 2012 R2 Essentials または Windows Server Essentials エクスペリエンスのインストールと構成 [WSE_Blue]」を参照してください。
Anywhere Access からのドメイン名を設定します。
ドメイン名をセットアップするには、「リモート Web アクセスの管理」の手順に従います。 既存のドメイン名がない場合は、ドメイン名のセットアップ ウィザードを使用して、業務用ドメイン名 (contoso.com など) を取得します。
Anywhere Access を有効にします。
リモート Web アクセスと VPN を有効にするには、ダッシュボードの [設定] ページにある [Anywhere Access] タブから、Anywhere Access のセットアップ ウィザードを実行します。 リモート Web アクセスを有効にするには、「リモート Web アクセスの管理」の指示に従います。 VPN を有効にするには、「Windows Server Essentials での VPN の管理 [blue]」の指示に従います。
サーバーに記憶域スペースを作成します。
記憶域スペースを作成するには、「記憶域スペースの作成」の指示に従います。
記憶域スペースを作成したら、それがダッシュボードの [ハード ディスク] タブの一覧に追加されていることを確認します。
機密性が高く、社内に保存する必要があるドキュメント用にサーバー フォルダーを作成します。
サーバー フォルダーを作成するには、「サーバー フォルダーの追加と移動」の指示に従います。 たとえば、会社の会計ファイルを格納するために、"Accounting" という名前のサーバー フォルダーを作成できます。
注意
組織で共有フォルダーが既に使用されている場合でも、さまざまなデバイスに格納されているデータを、この手順で作成したサーバー フォルダーに移動できます。
記憶域スペースを作成すると、サーバー フォルダーの既定の場所はハード ディスク上に設定されます。 作成したすべてのサーバー フォルダーが、ダッシュボードの [サーバー フォルダー] タブに表示されていることを確認します。 サーバー フォルダーは常に記憶域スペースのハード ディスクに追加することをお勧めします。
ユーザー アカウントとユーザー グループを作成し、ネットワーク リソースへのアクセス許可を割り当てます。
ユーザー アカウントを作成する手順については、「ユーザー アカウントの追加」を参照してください。 ユーザー グループの詳細については、「Windows Server Essentials でのユーザー アカウントの管理 [H2]」を参照してください。
作成したすべてのユーザー アカウントとユーザー グループが、ダッシュボードの [ユーザー] および [ユーザー グループ] タブにそれぞれ表示されていることを確認します。
サーバー フォルダーのアクセス許可をユーザーに割り当てます。
ユーザー アカウントにアクセス許可を割り当てて、従業員がサーバー フォルダーにアクセスできるようにするには、「サーバー フォルダーへのアクセスの管理」の手順に従います。
ユーザーにアクセス許可を付与した後に、ダッシュボードからユーザー アカウントのプロパティを表示して、任意のユーザー アカウントのネットワーク リソースへのアクセス許可を表示または変更できます。 詳細については、「Windows Server Essentials でのユーザー アカウントの管理 [H2]」を参照してください。
ネットワーク上のすべてのクライアント コンピューターを、Windows Server 2012 R2 Essentials または Windows Server 2012 R2 (Windows Server Essentials エクスペリエンスの役割がインストール済み) が稼働しているサーバーに接続します。
Windows Server Essentials が稼働しているサーバーにクライアント コンピューターを接続する前に、次のトピックを確認してください。
次に、ネットワーク上にあるローカルおよびリモートのすべてのコンピューターで、コンピューターをサーバーに接続ウィザードを実行します。Windows Server Essentials Experience を実行しているサーバーにクライアント コンピューターを接続する手順については、「サーバーへのコンピューターの接続」を参照してください。
クライアント コンピューターをサーバーに接続したら、コンピューターの名前がダッシュボードの [デバイス] タブに表示されていることを確認します。 ダッシュボードの作業ウィンドウに表示されている管理タスクを使用して、サーバーに接続されているすべてのコンピューターを管理できます。 ダッシュボードを使用してコンピューターを管理する方法の詳細については、「ダッシュボードを使用してデバイスを管理する」を参照してください。
Windows Server Essentials のグループ ポリシーを実装します。
Windows Server Essentials のグループ ポリシーを実装するには、フォルダー リダイレクト、Windows Defender、Windows ファイアウォール、および Windows Update のグループ ポリシー設定を有効にします。詳細については、「フォルダー リダイレクトおよびセキュリティ用のグループ ポリシー設定の構成」を参照してください。
Windows Server Essentials と Office 365 を統合します。
Windows Server Essentials と Office 365 を統合するには、「Windows Server Essentials での Office 365 の管理 [WSE_O365_Integrate]」の「Office 365 統合のセットアップ」を参照してください。
注意
Microsoft Office 365 との統合ウィザードの実行中に、新しい Microsoft オンライン アカウントを作成するか (アカウントがない場合)、既存のオンライン アカウントを使用するかを選択できます。 また、Office 365 のサブスクリプションがない場合は、ウィザードから Office 365 をサブスクライブするか、試用版サブスクリプションにサインアップできます。
組織のインターネット ドメイン名を Office 365 にリンクします。
組織の電子メール アドレスと SharePoint Online リソースの URL に独自のインターネット ドメインを使用するには、「Windows Server Essentials での Office 365 の管理 [WSE_O365_Integrate]」の「組織のインターネット ドメイン名を Office 365 にリンクする」を参照してください。
従業員の Microsoft オンライン アカウントを作成します。
Microsoft オンライン アカウントを作成するには、「Windows Server Essentials ユーザーのオンライン アカウントの管理 [WSE_O365_Integrate]」の「オンライン アカウントの作成」を参照してください。
サーバーにサインインしてパスワードを変更する必要があることを従業員に通知します。
Office 365 ユーザー アカウントのパスワードとネットワーク ユーザーのパスワードを同期するため、ネットワーク コンピューターにログオンするときにパスワードを変更するよう従業員に通知する必要があります。 パスワードを変更すると、従業員は同じ資格情報を使用して、Windows Server Essentials ネットワークまたは Office 365 ポータルにサインインできます。
SharePoint Online ライブラリを作成して、ダッシュボードからアクセス許可を設定します。
SharePoint Online ライブラリを作成して、Windows Server Essentials ダッシュボードを使用してアクセス許可を設定するには、「SharePoint Online の管理」を参照してください。