Active Directory フォレストのプロキシ ライセンス認証
ボリューム ライセンス認証管理ツール (VAMT) の Active Directory によるライセンス認証 (ADBA) の機能を使って、インターネットにアクセスできない分離されたワークグループに対して Active Directory (AD) フォレストのプロキシ ライセンス認証を実行できます。ADBA を使うと、特定のボリューム製品でライセンス認証をドメインから継承できます。
重要
ADBA は、Generic Volume License Key (GVLK) と KMS ホスト キー (CSVLK) にのみ適用できます。ADBA を使うには、1 つ以上の KMS ホスト キー (CSVLK) が AD フォレストにインストールされ、クライアント キー (GVLK) がクライアント製品にインストールされている必要があります。
一般的なプロキシ ライセンス認証シナリオでは、VAMT ホスト コンピューターによって 1 つ以上のクライアント コンピューターにプロダクト キーを配布し、各コンピューターからインストール ID (IID) を収集します。VAMT ホスト コンピューターでは、クライアント コンピューターに代わって IID をマイクロソフトに送り、対応する確認 ID (CID) を取得します。次に、VAMT ホスト コンピューターによってクライアント コンピューターに CID がインストールされ、ライセンス認証が完了します。このクライアント認証方法を使う場合、VAMT ホスト コンピューターに必要なのは、インターネット アクセスのみです。
注意
より規模の大きいネットワークから分離されたワークグループの場合でも、AD フォレストのライセンス認証を実行できます。これには、分離されたグループ内のコンピューターに VAMT の 2 番目のインスタンスをインストールし、そのコンピューターと、インターネットにアクセスできる別の VAMT ホスト コンピューター間で、リムーバブル メディアを使ってライセンス認証データを転送する必要があります。また、ホスト コンピューターからインターネット経由でマイクロソフトに接続したくない場合は、コア ネットワーク内で KMS ホスト キー (CSVLK) のプロキシ ライセンス認証を行うこともできます。
要件
プロキシ ライセンス認証を実行する前に、ネットワークと VAMT インストールが次の要件を満たしていることを調べてください。
インターネットにアクセスできるコンピューターにインストールされた VAMT のインスタンスがある。分離されたワークグループに対してプロキシ ライセンス認証を実行する場合は、ワークグループ内のコンピューターの 1 つに VAMT をインストールする必要もあります。
VAMT に、Active Directory ドメインに対する管理用アクセス許可がある。
Active Directory フォレストのプロキシ ライセンス認証を実行するには
VAMT を開きます。
左側のウィンドウで [Active Directory-Based Activation] ノードをクリックします。
右側の [Actions] ウィンドウの [Proxy activate forest] をクリックして、[Install Product Key] ダイアログ ボックスを開きます。
[Install Product Key] ダイアログ ボックスで、ライセンス認証を行う KMS ホスト キー (CSVLK) を選びます。
ADBA オブジェクトの名前を変更する場合は、新しい Active Directory によるライセンス認証オブジェクトの名前を入力します。
重要
ADBA オブジェクトの名前を変更する場合は、ここで行ってください。[Install Key] をクリックした後では、名前を変更できません。
オフライン インストール ID を保存するファイルの名前を入力するか、ファイルを保存する場所を参照して、[Open] をクリックします。分離されたワークグループの AD フォレストのライセンス認証を実行する場合は、.cilx ファイルをリムーバブル メディア デバイスに保存します。
[Install Key] をクリックします。
操作が完了するまで、VAMT には [Activating Active Directory] ダイアログ ボックスが表示されます。中央のウィンドウの [Active Directory-Based Activation] ノードに、ライセンス認証されたオブジェクトと、そのオブジェクトが作られた日付が表示されます。
インターネットにアクセスできる VAMT ホストにリムーバブル メディアを挿入します。ルート ノードを開いていて、中央のウィンドウに [Volume Activation Management Tool] ビューが表示されている状態にします。
右側の [Actions] ウィンドウの [Acquire confirmation IDs for CILX] をクリックし、[Acquire confirmation IDs for file] ダイアログ ボックスを開きます。
[Acquire confirmation IDs for file] ダイアログ ボックスで、分離されたワークグループのホスト コンピューターからエクスポートされた .cilx ファイルのある場所を参照します。ファイルを選び、[Open] をクリックします。VAMT がマイクロソフトに問い合わせ、CID を収集している間、"Acquiring Confirmation IDs" というメッセージが表示されます。
CID の収集処理が完了すると、VAMT には、正常に取得できた確認 ID の数と ID の保存先ファイルの名前が示された "Volume Activation Management Tool" メッセージが表示されます。[OK] をクリックして、このメッセージを閉じます。
インターネットに接続されている VAMT ホスト コンピューターから、.cilx ファイルが保存されている記憶装置を取り外し、分離されたワークグループの VAMT ホスト コンピューターに挿入します。
VAMT を開き、左側のウィンドウの [Active Directory-Based Activation] ノードをクリックします。
右側の [Actions] ウィンドウの [Apply confirmation ID to Active Directory domain] をクリックし、.cilx ファイルを参照して、[Open] をクリックします。
操作が完了するまで、VAMT には [Activating Active Directory] ダイアログ ボックスが表示されます。中央のウィンドウの [Active Directory-Based Activation] ノードに、ライセンス認証されたオブジェクトと、そのオブジェクトが作られた日付が表示されます。