自動再生による自動起動 (HTML)
目的
自動再生を使って、コンピューターにデバイスが接続されたときのオプションとしてアプリを提供できます。これには、カメラやメディア プレーヤーなどのボリューム デバイス以外のデバイス、または USB サム ドライブ、SD カード、DVD などのボリューム デバイスが含まれます。また自動再生では、近接通信 (タップ) を使って 2 台の PC 間でユーザーがファイルを共有するときにアプリをオプションとして提供することもできます。
このセクションの内容
トピック | 説明 |
---|---|
アプリを自動再生コンテンツ イベントのオプションとして登録できます。自動再生コンテンツ イベントは、カメラのメモリ カード、サム ドライブ、DVD などのボリューム デバイスが PC に挿入されたときに発生します。 |
|
アプリを自動再生デバイス イベントのオプションとして登録できます。自動再生デバイス イベントは、デバイスがコンピューターに接続されると発生します。 |
|
メモリ カードやサム ドライブなどのボリューム デバイスが PC に接続されたとき、そのボリューム デバイスを自動再生デバイスとして識別することができます。これは、特定のアプリを自動再生に関連付けて、ボリューム デバイスのユーザーに提示する場合などに活用できます。 |
対象となる開発者
開発者は、ユーザーが開始したデバイス接続に応答するアプリを作成するときに、自動再生を使います。自動再生を使って、特定のデバイスのハンドラーを提供し、ユーザーの代わりにアクションを実行できます。デバイスに接続すると、自動再生でデバイスの種類が確認されて、ボリューム デバイス以外のデバイス イベント、またはボリューム デバイスのコンテンツ イベントが発生します。特定のイベントの種類の宣言をアプリ マニフェストに追加して、アプリに対応するイベントに登録できます。アプリをビルドおよび展開した後、自動再生によってアプリの宣言が認識され、そのイベントに応じてユーザーが実行できるアクションの一覧に含まれます。例については、「クイック スタート: 自動再生コンテンツにアプリを登録する」をご覧ください。
ユーザーが近接通信 (タップ) を使って共有ファイルを受信したときにアクションを実行することもできます。この場合、ファイルはターゲット PC の一時フォルダーに格納され、共有ファイルの種類に基づいてコンテンツ イベントが発生します。****
注 デバイスの製造元がデバイスの自動再生ハンドラーとして Windows ストア デバイス アプリを関連付ける場合は、デバイス メタデータでアプリを識別することができます。詳しくは、Windows ストア デバイス アプリの自動再生に関するページをご覧ください。
自動再生イベント
自動再生システムを使うと、さまざまなデバイスやボリューム (ディスク) の到着イベントにアプリを登録できます。自動再生コンテンツ イベントに登録するには、パッケージ マニフェストで [リムーバブル ストレージ] 機能を有効にする必要があります。次の表で、登録できるイベントと、それらのイベントが発生するタイミングについて説明します。
シナリオ | イベント | 説明 |
---|---|---|
カメラで写真を使う | WPD\ImageSource | Windows ポータブル デバイスとして指定されているカメラ に対して発生し、ImageSource 機能を提供します。 |
オーディオ プレーヤーで音楽を使う | WPD\AudioSource | Windows ポータブル デバイスとして指定されている メディア プレーヤーに対して発生し、AudioSource 機能を提供します。 |
ビデオ カメラでビデオを使う | WPD\VideoSource | Windows ポータブル デバイスとして指定されている ビデオ カメラに対して発生し、VideoSource 機能を提供します。 |
接続されているフラッシュ ドライブまたは外部ハード ドライブにアクセスする | StorageOnArrival | ドライブまたはボリュームが PC 接続されると発生します。 ドライブまたはボリュームのディスクのルートに DCIM、AVCHD、または PRIVATE\ACHD フォルダーが含まれている場合、代わりに ShowPicturesOnArrival イベントが発生します。 |
大容量記憶装置 (レガシ) の写真を使う | ShowPicturesOnArrival | ドライブまたはボリュームのディスクのルートに DCIM、AVCHD、または PRIVATE\ACHD フォルダーが含まれて いる場合に発生します。自動再生コントロール パネルで [各メディア タイプの処理方法を選択する] を有効にしている場合は、自動再生によって PC に接続されているボリュームが調べられ、ディスク上のコンテンツの種類が確認されます。画像が見つかると、ShowPicturesOnArrival が発生します。 |
近接共有 (タップして送信) で写真を受信する | ShowPicturesOnArrival | コンテンツを近接通信を使って送信 (タップして送信) すると、自動再生によって共有ファイルが調べられ、コンテンツの種類が確認されます。画像が 見つかると、ShowPicturesOnArrival が発生します。 |
大容量記憶装置 (レガシ) の音楽を使う | PlayMusicFilesOnArrival | 自動再生コントロール パネルで [各メディア タイプの処理方法を選択する] を有効にしている場合は、自動再生によって PC に接続されているボリュームが調べられ、ディスク上のコンテンツの種類が確認されます。 音楽ファイルが見つかると、PlayMusicFilesOnArrival が発生します。 |
近接共有 (タップして送信) で音楽を受信する | PlayMusicFilesOnArrival | コンテンツを近接通信を使って送信 (タップして送信) すると、自動再生によって共有ファイルが調べられ、コンテンツの種類が確認されます。音楽 ファイルが見つかると、PlayMusicFilesOnArrival が発生します。 |
大容量記憶装置 (レガシ) のビデオを使う | PlayVideoFilesOnArrival | 自動再生コントロール パネルで [各メディア タイプの処理方法を選択する] を有効にしている場合は、自動再生によって PC に接続されているボリュームが調べられ、ディスク上のコンテンツの種類が確認されます。ビデオ ファイルが見つかると、PlayVideoFilesOnArrival が発生します。 |
近接共有 (タップして送信) でビデオを受信する | PlayVideoFilesOnArrival | コンテンツを近接通信を使って送信 (タップして送信) すると、自動再生によって共有ファイルが調べられ、コンテンツの種類が確認されます。ビデオ ファイルが見つかると、PlayVideoFilesOnArrival が発生します。 |
接続先デバイスの混在したファイルのセットを処理する | MixedContentOnArrival | 自動再生コントロール パネルで [各メディア タイプの処理方法を選択する] を有効にしている場合は、自動再生によって PC に接続されているボリュームが調べられ、ディスク上のコンテンツの種類が確認されます。特定のコンテンツの種類が見つかると (画像など)、MixedContentOnArrival が発生します。 |
近接共有 (タップして送信) で混在したファイルのセットを処理する | MixedContentOnArrival | コンテンツを近接通信を使って送信 (タップして送信) すると、自動再生によって共有ファイルが調べられ、コンテンツの種類が確認されます。特定の コンテンツの種類が見つかると (画像など)、MixedContentOnArrival が 発生します。 |
光学式メディアのビデオを処理する | PlayDVDMovieOnArrival PlayBluRayOnArrival PlayVideoCDMovieOnArrival PlaySuperVideoCDMovieOnArrival |
|
光学式メディアの音楽を処理する | PlayCDAudioOnArrival PlayDVDAudioOnArrival |
|
エンハンス ディスクを再生する | PlayEnhancedCDOnArrival PlayEnhancedDVDOnArrival |
|
書き込み可能な光学式ディスクを処理する | HandleCDBurningOnArrival HandleDVDBurningOnArrival HandleBDBurningOnArrival |
|
他のデバイスまたはボリュームの接続を処理する | UnknownContentOnArrival | 自動再生コンテンツ イベントのいずれとも 一致しないコンテンツが見つかった場合にすべてのイベントで発生します。 このイベントを使うことはお勧めできません。処理できる特定の自動再生イベントにのみアプリを登録する必要があります。 |
ボリュームの autorun.inf ファイルの CustomEvent エントリを使って、自動再生でカスタムの自動再生コンテンツ イベントが発生することを指定できます。詳しくは、「Autorun.inf エントリ」をご覧ください。
自動再生コンテンツまたは自動再生デバイスのイベント ハンドラーとしてアプリを登録するには、アプリの package.appxmanifest ファイルに拡張機能を追加します。Microsoft Visual Studio を使う場合は、[宣言] タブで [自動再生コンテンツ] または [自動再生デバイス] の宣言を追加します。例については、「クイック スタート: 自動再生コンテンツにアプリを登録する」をご覧ください。アプリの package.appxmanifest ファイルを直接編集する場合は、パッケージ マニフェストに Extension 要素を追加し、Category として windows.autoPlayContent または windows.autoPlayDevice を指定します。たとえば、次のパッケージ マニフェストのエントリでは、自動再生コンテンツ拡張機能を追加して、アプリを ShowPicturesOnArrival イベントのハンドラーとして登録しています。
<Applications>
<Application Id="AutoPlayHandlerSample.App">
<Extensions>
<Extension Category="windows.autoPlayContent">
<AutoPlayContent>
<LaunchAction Verb="show" ActionDisplayName="Show Pictures"
ContentEvent="ShowPicturesOnArrival" />
</AutoPlayContent>
</Extension>
</Extensions>
</Application>
</Applications>