Windows 8 および Windows Server 2012 アプリケーションのプロファイリング
Windows 8 および Windows Server 2012 の強化されたセキュリティ機能によって、Visual Studio プロファイラーがこれらのプラットフォームでデータを収集する方法に大幅な変更が必要になりました。Windows ストア アプリにも新しい収集手法が必要です。このトピックでは、Windows 8 および Windows Server 2012 のプラットフォームでのプロファイリングの変更点について説明します。
[!メモ]
その他のサポートされている Windows バージョン (Windows 7、Windows Server 2008 R2) でのアプリケーションのプロファイリングに変更点はありません。
このトピックの内容
Visual Studio IDE から Windows ストア アプリをプロファイルする
Windows 8 デスクトップまたは Windows Server 2012 で実行中のアプリを Visual Studio IDE からプロファイルする
- Windows 8 デスクトップまたは Windows Server 2012 で実行中のアプリを Visual Studio IDE からサンプリングを使用してプロファイルする
コマンド ラインからのプロファイリング
階層の相互作用 (TIP) データを収集する
Visual Studio IDE から Windows ストア アプリをプロファイルする
JavaScript および HTML 5 で記述された Windows ストア アプリのプロファイリングを行う場合は、JavaScript コードのインストルメンテーション データを収集します。Visual C++、Visual C#、または Visual Basic で記述された Windows ストア アプリまたはコンポーネントのプロファイリングを行う場合は、ネイティブ コードおよびマネージ コードのサンプリング データを収集します。ローカル コンピューターまたはリモート コンピューター上のアプリをプロファイリングすることもできます。
Windows ストア アプリのプロファイリングを行う場合、次のプロファイル機能およびオプションはサポートされていません。
サンプリング メソッドを使用した JavaScript アプリのプロファイリング。
インストルメンテーション メソッドを使用したマネージ コードおよびネイティブ コードのプロファイリング。
同時実行プロファイル。
.NET メモリ プロファイル。
階層相互作用プロファイリング (TIP)。
サンプリング イベントや時間間隔の設定、追加のパフォーマンス カウンター データの収集などのサンプリング オプション。
パフォーマンス カウンター データや Windows カウンター データの収集、追加のコマンド ライン オプションの指定などのインストルメンテーション オプション。
Windows ストア アプリのプロファイリングの詳細については、Windows デベロッパー センターの次のトピックを参照してください。
ローカル コンピューターでの Windows ストア アプリの実行
リモート マシンでの Visual Studio からの Windows ストア アプリの実行
Visual Studio 診断ツールを使用した Windows ストア アプリのパフォーマンスの分析
ローカル コンピューターでの Windows ストア アプリの Visual C++、Visual C#、および Visual Basic コードのプロファイリング
リモート デバイスでの Windows ストア アプリの Visual C++、Visual C#、および Visual Basic コードのプロファイリング
Windows ストア アプリの Visual C++、Visual C#、および Visual Basic コードのパフォーマンス データの分析
このトピックの内容
Windows 8 デスクトップまたは Windows Server 2012 で実行中のアプリを Visual Studio IDE からプロファイルする
インストルメンテーション メソッドを使用したプロファイリングについては、Windows 8 での変更点はありません。
サンプリング メソッドを使用した階層相互作用プロファイリング (TIP) は、サポートされていません。
Windows 8 デスクトップまたは Windows Server 2012 で実行中のアプリを Visual Studio IDE からサンプリングを使用してプロファイルする
サンプリング メソッドを使用して Windows 8 デスクトップ アプリケーションまたは Windows Server 2012 アプリケーションのプロファイリングを行う場合、次のプロファイル機能およびオプションはサポートされていません。
階層相互作用プロファイリング (TIP)。インストルメンテーションを使用した TIP データの収集はサポートされます。
サンプリング イベントや時間間隔の設定、追加のパフォーマンス カウンター データの収集などのサンプリング オプション。
コマンド ラインからのプロファイリング
Visual Studio がインストールされていないデバイスを含めて、Windows 8 デバイスおよび Windows Server 2012 デバイスでプロファイル データを収集するには、次の 2 つのコマンド ライン ツールを使用します。
ツール名 |
説明 |
---|---|
Windows ストア アプリからプロファイル データを収集し、Windows 8 デスクトップ アプリケーションおよび Windows Server 2012 アプリケーションからサンプル プロファイル データを収集します。 |
|
Windows 8 デスクトップまたは Windows Server 2012 で実行されるアプリから、インストルメンテーション、同時実行、および階層相互作用プロファイル データを収集します。以前のバージョンの Windows からすべてのタイプのプロファイル データを収集します。 |
これらのツールはどちらも、Visual Studio と共にローカル コンピューターにインストールされます。
Visual Studio がインストールされていないデバイスでアプリケーションをプロファイリングするには、次のいずれかを実行します。
ツールを Remote Tools for Visual Studio の一部として MSDN Web サイトからダウンロードします。
既存の Visual Studio コンピューターから、スタンドアロンのプロファイラー ツール インストール プログラムをコピーして実行します。インストール プログラムは、%VSInstallDir%\Team Tools\Performance Tools\Setups フォルダーにあります。リモート コンピューターのオペレーティング システム (x86/x64) に対応するセットアップ プログラムを選択します。
[!メモ]
TIP プロファイル データを収集するには、Visual Studio コンピューターにあるスタンドアロン プロファイラーをリモート コンピューターにインストールする必要があります。
コマンド ラインから Windows 8 アプリケーションおよび Windows Server 2012 アプリケーションのプロファイリングを行う場合、次のプロファイル機能およびオプションはサポートされていません。
VSPerfASPNetCmd でサンプリング モードを使用した Windows 8 および Windows Server 2012 Web アプリからのデータ収集。
VsPerfCmd.exe を使用したサンプリング データの収集。
サンプリング イベントや時間間隔の設定、追加のパフォーマンス カウンター データの収集などのサンプリング オプション。
階層の相互作用 (TIP) データを収集する
階層相互作用プロファイリングにより、ADO.NET サービスを通じてデータベースと通信する多階層アプリケーションの関数の実行時間に関する追加情報が提供されます。データは同期の関数呼び出しについてのみ収集されます。
Visual Studio のエディション
階層相互作用プロファイル データは、Visual Studio Ultimate、Visual Studio Premium、または Visual Studio Professional を使用して収集できます。ただし、階層相互作用プロファイル データを表示できるのは、Visual Studio Ultimate および Visual Studio Premium のみです。
Windows 8 と Windows Server 2012
Windows 8 デスクトップまたは Windows Server 2012 で実行されるアプリから相互作用データを収集するには、インストルメンテーション メソッドを使用する必要があります。
Windows ストア アプリの階層相互作用データを収集することはできません。
階層相互作用データは、サポートされている他のバージョンの Windows で、すべてのプロファイル方法に含めることができます。
パフォーマンス ウィザードとパフォーマンス エクスプローラー
パフォーマンス エクスプローラーから、階層相互作用データの収集オプションをプロファイリング実行に追加する必要があります。また、パフォーマンス エクスプローラーのターゲット ノードに、プロジェクト、実行可能ファイル、または Web サイトを追加する必要があります。「Visual Studio IDE を使用した階層相互作用データの収集」を参照してください。
リモート コンピューターでの TIP データの収集
リモート コンピューターで階層相互作用データを収集するには、Visual Studio コンピューターの %VSInstallDir%\Team Tools\Performance Tools\Setups フォルダーから vs_profiler_<Platform>_<Language>.exe ファイルをリモート コンピューターにコピーしてインストールする必要があります。Visual Studio Remote Tools のダウンロード パッケージにあるプロファイリング ツールを使用することはできません。
プロファイル データを収集するには、VSPerfCmd または VSPerfASPNetCmd を使用できます。
TIP レポート
階層相互作用データは、Visual Studio Ultimate または Visual Studio Premium IDE でのみ表示できます。VSPerfReport の使用による、ファイル ベースの階層相互作用レポートは利用できません。