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リンクの種類要素のリファレンス

リンクの種類を使用して、作業項目間のリンクを作成するときに使用するリンク ラベル、トポロジの種類、および制約を定義します。たとえば、親子リンクの種類の場合、"親" と "子" の 2 つのラベルが定義されます。これは、階層構造またはツリー形式のトポロジをサポートします。作業項目間での循環参照を作成することはできません。

リンクの種類をカスタマイズまたは作成するには、XML ファイルをリンクの種類が定義されているチーム プロジェクト コレクションにインポートします。リンクの種類は、コレクションに対して定義されているリンクの種類に追加されます。指定する参照名に基づいて、既存のリンクの種類が新しい情報で上書きされます。

このトピックの内容

  • 構文構造

  • リンクの種類の要件

  • システム定義のリンクの種類

  • MSF のプロセス テンプレートで定義されるリンクの種類

  • リンクの制約とトポロジ

  • リンクの種類のスキーマ定義

構文構造

新しいリンクの種類を定義するには、チーム プロジェクト コレクションに対して定義されているリンクの種類に新しい種類を追加します。リンクの種類の定義スキーマの構造に基づいて、プロセスで使用する有効なリンクの種類を定義できます。リンクの種類は、リンクの種類の XML ファイル内で次の XML 構文によって定義されます。

<LinkTypes>
   <LinkType ReferenceName="LinkTypeName" ForwardName="ForwardName" ReverseName="ReverseName" Topology="TopologyType" />
</LinkTypes>

次の表に、上記の構文の各属性の説明を示します。

属性

Description

ReferenceName

リンクの種類の名前です。この名前は、2 つの作業項目間にリンクを作成するときに内部的に使用されます。

ForwardName

リンク元の作業項目でのリンクの名前です。この名前は、リンク元の作業項目にリンクを追加するときに表示されます。

ReverseName

リンク先の作業項目でのリンクの名前です。この名前は、リンク先の作業項目でリンクの一覧が表示されるときに表示されます。

TopologyType

DirectedNetwork、Tree、Dependency、Network のいずれかのトポロジを指定します。最初の 3 つのトポロジは方向性のあるトポロジで、従属関係または順序関係を定義するために使用します。Network は、ピア間の関係または暗黙的な従属関係が存在しない関係を定義するために使用します。

リンクの方向は、ForwardName と ReverseName の各属性への割り当てによって決まります。カスタム リンクを作成し、前方名 (ForwardName) と後方名 (ReverseName) に同じ名前を割り当てる場合は、リンクの種類を、方向性のない唯一のトポロジである Network に設定する必要があります。

リンクの種類の要件

LINKTYPESLINKTYPE 要素のセットであり、チーム プロジェクト コレクションによって保存および使用されます。

各リンクの種類には、参照名と省略可能な 2 つの表示名 (名前のラベル) が付けられます。これらの名前は、プロジェクト コレクション内で一意である必要があります。リンクの種類の名前は、次の要件を満たしている必要があります。

  • 名前の長さは、最大 254 Unicode 文字です。

  • 名前を空にすることはできません。

  • 名前の先頭または末尾に空白は指定できません。

  • 名前に円記号 (\) を含めることはできません。

  • 名前に連続する 2 つの空白は使用できません。

システム定義のリンクの種類

システムで定義されているリンクの種類を次の表に示します。これらのリンクの種類は絶対に上書きしたり変更したりしないでください。

前方名

後方名

リンクの種類の参照名

トポロジ

後続処理

先行処理

System.LinkTypes.Dependency

依存関係

Parent

System.LinkTypes.Hierarchy

ツリー

関連

関連

System.LinkTypes.Related

Network

さらに、 Storyboardストーリー ボード、または任意のファイルをネットワーク共有に配置するリンクの作業項目の種類をリンクします。詳細については、「LinksControlOptions 要素」を参照してください。

MSF のプロセス テンプレートで定義されるリンクの種類

Microsoft Solutions Framework (MSF) のプロセス テンプレートを使用してチーム プロジェクトを作成するときに作成されるリンクの種類を次の表に示します。これらのリンクの種類は、Team Foundation および Microsoft Test Manager での作業項目の追跡における処理をサポートすることを目的としています。

前方名

後方名

リンクの種類の参照名

トポロジ

テスト担当者

テスト

Microsoft.VSTS.Common.TestedBy

依存関係

テスト ケース

共有ステップ

Microsoft.VSTS.TestCase.SharedStepReferencedBy

依存関係

これらのリンクの種類は、MSF のプロセス テンプレートを使用してチーム プロジェクトを作成するときに、チーム プロジェクト コレクションに追加されます。リンクの種類の定義ファイルは、Template.zip ファイルの WorkItem Tracking\LinkTypes フォルダーで定義されます。Microsoft.VSTS.Common.TestedBy というリンクの種類の次の定義は、TestedBy.xml ファイルで定義されています。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<LinkTypes>
   <LinkType ReferenceName="Microsoft.VSTS.Common.TestedBy" ForwardName="Tested By" ReverseName="Tests" Topology="Dependency" />
</LinkTypes>

対応するプロセス テンプレートを使用してチーム プロジェクトを作成すると、リンクの種類はプロジェクト コレクションにインポートされます。

リンクの制約とトポロジ

リンクの種類に割り当てられているトポロジによって、それを使用するときに追加される制約が決まります。各種トポロジの説明を次の表に示します。

トポロジの種類

Network (ネットワーク): ネットワーク リンクは、作業項目間に制約がない基本的な関係を作成するために使用できます。リンク名は、リンクの両側で同じです。循環関係は許可されます。

使用例: "関連" などのネットワーク リンクを使用して、依存関係を共有する 2 つの機能の間の関係を記録します。

ネットワーク リンクのトポロジ

DirectedNetwork (方向性のあるネットワーク): 方向性のあるネットワーク リンクは、方向性を示す作業項目間の関係を作成するために使用できます。リンク名は、リンクの両側で異なります。循環関係は許可されます。

使用例: 方向性のあるネットワーク リンクを使用して、依存関係を共有し、一定の方法で相互に区別する必要のある 2 つの機能間の関係を記録します。

方向性のあるネットワーク リンクのトポロジ

Dependency (依存関係): 依存関係リンクは、循環関係が制限された方向性のある作業項目間の関係を作成するために使用できます。リンク名は、リンクの両側で異なります。

図に示すように、同一の作業項目に依存するリンクの関係がある作業項目に対して、依存するリンクを作成することはできません。

使用例: 依存関係リンクを使用して、ユーザー要件を伝達するために完了する必要のある機能を記録します。

依存関係リンクのトポロジ

Tree (ツリー): ツリー リンクは、作業項目間の複数レベルの階層関係を作成するために使用できます。ツリー リンクは、複数レベルの階層表示をサポートし、方向性を持ち、循環関係を制限します。リンク名は、リンクの両側で異なります。ツリー リンクは、作業項目のツリー クエリでサポートされる唯一のリンクの種類です。

図に示すように、1 つの子に対して 2 つの親を割り当てることはできません。

使用例: ツリー リンクを使用して、機能を伝達するために完了する必要のあるチームのタスクおよびサブタスクを記録します。

ツリー リンクのトポロジ

リンクの種類のスキーマ定義

次のコードは、リンクの種類のスキーマ定義です。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<xs:schema 
  id="WorkItemLinkTypeDefinition" 
  elementFormDefault="unqualified" 
  attributeFormDefault="unqualified" 
  xmlns:xs="http://www.w3.org/2001/XMLSchema" 
  targetNamespace="https://schemas.microsoft.com/VisualStudio/2005/workitemtracking/WorkItemLinkTypeDefinition.xsd" 
  xmlns="https://schemas.microsoft.com/VisualStudio/2005/workitemtracking/WorkItemLinkTypeDefinition.xsd" 
  xmlns:mstns="https://schemas.microsoft.com/VisualStudio/2005/workitemtracking/WorkItemLinkTypeDefinition.xsd" 
  xmlns:typelib="https://schemas.microsoft.com/VisualStudio/2005/workitemtracking/typelib"
  version="1.0">
   <xs:import namespace="https://schemas.microsoft.com/VisualStudio/2005/workitemtracking/typelib"/>
  <xs:simpleType name="TopologyTypes">
    <xs:restriction base="xs:string">
      <xs:enumeration value="Network" />
      <xs:enumeration value="DirectedNetwork" />
      <xs:enumeration value="Dependency" />
      <xs:enumeration value="Tree" />
    </xs:restriction>
  </xs:simpleType>
  <xs:complexType name="LinkTypeType">
    <xs:attribute name="ReferenceName" type="typelib:ReferenceName" use="required" />
    <xs:attribute name="Topology" type="TopologyTypes" use="optional" />
    <xs:attribute name="ForwardName" type="typelib:FriendlyName" use="optional" />
    <xs:attribute name="ReverseName" type="typelib:FriendlyName" use="optional" />
  </xs:complexType>
  <xs:complexType name="LinkTypesType">
    <xs:sequence>
       <xs:element name="LinkType" type="LinkTypeType" minOccurs="1" maxOccurs="unbounded" />
      </xs:sequence>
      </xs:complexType>
   <xs:element name="LinkTypes" type="LinkTypesType" />
</xs:schema>

参照

概念

プロジェクトを効果的に追跡するためのリンクの種類の選択

プロジェクトの追跡データ、フォーム、ワークフロー、その他のオブジェクトのカスタマイズ

その他の技術情報

追跡可能性をサポートする作業項目およびオブジェクトのリンク

カスタマイズ要件のスコープの確認

作業項目の種類のカテゴリをグループ化するカテゴリの定義