次の方法で共有


作業項目の種類のグローバル リストの管理

グローバル リストは、1 つ以上のフィールドおよび作業項目の種類に含めることができる選択リストです。グローバル リストを使用すると、複数の作業項目の種類で共有されるリストの更新に必要となる作業を最小限に抑えることができます。グローバル リストはチーム プロジェクト コレクションに対して定義されるため、コレクション内のすべてのチーム プロジェクトの作業項目の種類に含めることができます。

[!メモ]

グローバル リストのスコープはチーム プロジェクトと同じではないため、グローバル リストはプロジェクト スコープのセキュリティ グループを含むことはできません。

グローバル リストは、独自の定義ファイル、作業項目の種類の定義ファイル、またはグローバル ワークフローで定義できます。グローバル リストの定義は、コレクションに対して定義されているグローバル リストを管理します。グローバル リストの定義は witadmin コマンド ライン ツールで次のコマンドを使用します。

  • destroygloballist: グローバル リストを破棄します。

  • exportgloballist: グローバル リストを XML ファイルまたはコマンド プロンプト ウィンドウにエクスポートします。チーム プロジェクト コレクションに対して定義されているすべてのグローバル リストを含む単一のファイルをエクスポートします。

  • importgloballist: グローバル リストを XML ファイルからインポートします。サーバーに既に存在するグローバル リストをインポートしようとすると、サーバー上のグローバル リストを上書きするかどうかをたずねる警告が表示されます。存在しないグローバル リストをインポートすると、新しいグローバル リストが作成されます。

  • listgloballist: サーバーで定義されている各グローバル リストの名前を表示します。

グローバル リストの定義」および「グローバル ワークフローのカスタマイズ」を参照してください。

witadmin コマンド ライン ツールを実行するには、Visual Studio か チーム エクスプローラー のいずれかがインストールされているコマンド プロンプト ウィンドウを開き、次のように入力します。

cd %programfiles%\Microsoft Visual Studio 11.0\Common7\IDE

64 ビット版の Windows で、%programfiles% を %programfiles(x86)%. に置き換えます。

[!メモ]

グローバル リストは、Visual Studio のパワー ツールであるプロセス エディターを使用して作成および変更できます。このツールはサポートされていません。詳細については、Microsoft Web サイトの「Team Foundation Server Power Tools (Team Foundation Server パワー ツール)」を参照してください。

要件

グローバル リストが定義されているチーム プロジェクト コレクションに対し、次のアクセス許可を設定する必要があります。

  • グローバル リストをエクスポートまたは一覧表示するには、プロジェクト コレクションの有効なユーザー グループのメンバーであるか、[コレクションレベル情報の表示] のアクセス許可が [許可] に設定されている必要があります。

  • グローバル リストを破棄またはインポートするには、Team Foundation 管理者セキュリティ グループまたはプロジェクト管理者セキュリティ グループのメンバーである必要があります。

Team Foundation Server のアクセス許可」および「Team Foundation Server の既定のグループ、アクセス許可、およびロール」を参照してください。

[!メモ]

管理者のアクセス許可を使ってログオンしている場合でも、Windows Server 2008 を実行中のサーバーでこの機能を実行するには、昇格した特権でコマンド プロンプト ウィンドウを開く必要があります。昇格した特権でコマンド プロンプト ウィンドウを開くには、[スタート] を選択し、[コマンド プロンプト] のショートカット ウィンドウを開き、[管理者として実行] を選択します。詳細については、Microsoft Web サイトの「ユーザー アカウント制御」を参照してください。

witadmin destroygloballist /collection:CollectionURL /n:GlobalListName [/noprompt] [/force]

witadmin exportgloballist /collection:CollectionURL [/f:FileName] [/e:Encoding] 

witadmin importgloballist /collection:CollectionURL /f:FileName [/e:Encoding]

witadmin listgloballist /collection:CollectionURL

パラメーター

パラメーター

説明

/collection:CollectionURL

チーム プロジェクト コレクションの URI を指定します。URI の形式は http://ServerName:Port/VirtualDirectoryName/CollectionName です。

仮想ディレクトリを使用していない場合、URI の形式は次のようになります。

http://ServerName:Port/CollectionName

/n:GlobalListName

破棄するグローバル リストの名前。

/f:FileName

エクスポートまたはインポートするグローバル リスト XML 定義ファイルのパスと名前。

メモメモ
クライアント コンピューターが Windows Vista を実行している場合、特定のフォルダーへのアクセス許可がない可能性があります。アクセス許可がない場所にグローバル リストをエクスポートしようとすると、レジストリ仮想化テクノロジが、自動的にエクスポートされたファイルをリダイレクトし、仮想ストアに保存します。レジストリの仮想化の詳細については、Microsoft Web サイトの「Registry Virtualization (レジストリの仮想化)」および「Windows Vista のファイルおよびレジストリの仮想化に関する一般的な問題」を参照してください。このリダイレクトが行われないようにするには、アクセス許可のある場所にファイルをエクスポートします。

/e:Encoding

.NET Framework 2.0 のエンコーディング形式の名前。XML データをエクスポートまたはインポートするときに、指定したエンコーディングを使用します。たとえば、/e utf-7 は Unicode (UTF-7) エンコーディングを指定します。このパラメーターを省略すると、witadmin はエンコーディングの検出を試みます。検出に失敗した場合、witadmin は UTF-8 を使用します。

/noprompt

確認のプロンプトを無効にします。

/? または help

コマンド プロンプト ウィンドウにコマンドのヘルプを表示します。

解説

グローバル リストをインポートすると、リストが存在しない場合は作成されます。リストが既に存在する場合は、witadmin importgloballist コマンドから、現在のリストが上書きされるという警告が出力されます。独自のプログラムを作成して既存のグローバル リストを更新したり、新しいデータに基づいてグローバル リストを自分で更新したりできます。

新しいグローバル リストを作成するには、次のコードをベースに、必要に応じて修正を加えます。この例では、タスクに割り当てることのできる作業分野のグローバル リストを定義します。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<gl:GLOBALLISTS xmlns:gl="https://schemas.microsoft.com/VisualStudio/2005/workitemtracking/globallists">
    <GLOBALLIST name="Disciplines">
        <LISTITEM value="Architecture" />
        <LISTITEM value="Requirements" />
        <LISTITEM value="Development" />
        <LISTITEM value="Release Management" />
        <LISTITEM value="Project Management" />
        <LISTITEM value="Test" />
    </GLOBALLIST>
</gl:GLOBALLISTS>

フィールドにグローバル リストを追加するには、次の例に示すように、フィールドが含まれる作業項目の種類の定義をエクスポートし、それをフィールド定義に追加します。

<FIELD name="Discipline" refname="Microsoft.VSTS.Common.Discipline" type="String">
  <HELPTEXT>The discipline to which the task belongs</HELPTEXT>
  <ALLOWEDVALUES>
     <GLOBALLIST name="Disciplines" />
  </ALLOWEDVALUES>
</FIELD>

変更を表示するには、種類の定義をインポートし、ブラウザーまたはクライアント キャッシュを更新します。フィールドを参照する作業項目を閉じてから再度開く必要がある場合があります。

種類の定義のエクスポートとインポートについては、「作業項目の種類のカスタマイズおよび管理 [witadmin]」を参照してください。

特に指定されていない場合、それぞれの例に適用される値は次のとおりです。

  • チーム プロジェクト コレクションの URI: http://AdventureWorksServer:8080/tfs/DefaultCollection

  • サーバーの Web サイト ポート番号: 8080

Dd236912.collapse_all(ja-jp,VS.110).gifグローバル リストの名前の表示

サーバーで定義されているグローバル リストを表示する例を次に示します。この例は、既定の UTF-8 エンコーディングを使用してグローバル リストをエクスポートします。

witadmin listgloballist /collection:http://AdventureWorksServer:8080/tfs/DefaultCollection 

Dd236912.collapse_all(ja-jp,VS.110).gifグローバル リストの定義のエクスポート

グローバル リストをエクスポートする例を次に示します。

witadmin exportgloballist /collection:http://AdventureWorksServer:8080/tfs/DefaultCollection /f:C:mygloballists.xml

次の例では、同じグローバル リストを同じサーバーにエクスポートしますが、Unicode (UTF-7) エンコーディングを使用します。

witadmin exportgloballist /collection:http://AdventureWorksServer:8080/tfs/DefaultCollection /f:C:mygloballists.xml /e:utf-7

Dd236912.collapse_all(ja-jp,VS.110).gifグローバル リストの定義のインポート

グローバル リストをインポートする例を次に示します。

witadmin importgloballist /collection:http://AdventureWorksServer:8080/tfs/DefaultCollection /f:C:mygloballists.xml 

次の例では、同じグローバル リストを同じサーバーにインポートしますが、Unicode (UTF-7) エンコーディングを使用します。

witadmin importgloballist /collection:http://AdventureWorksServer:8080/tfs/DefaultCollection /f:C:mygloballists.xml /e utf-7

参照

概念

グローバル リストの定義

その他の技術情報

グローバル ワークフローのカスタマイズ

witAdmin: 作業項目を追跡するためのオブジェクトのカスタマイズおよび管理