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方法: ネイティブ型のハンドルを宣言する

ネイティブ型のハンドル型を宣言することはできません。vcclr.h には、C++ ヒープから CLR オブジェクトを参照するためのタイプ セーフなラッパー テンプレート gcroot が用意されています。このテンプレートでは、仮想ハンドルをネイティブ型に埋め込み、それを基になる型のように取り扱います。ほとんどの場合は、gcroot オブジェクトを埋め込み型としてキャストなしに使用できます。ただし、for each、in では、基になるマネージ参照を取得するためには static_cast を使用する必要があります。

gcroot テンプレートは、System::Runtime::InteropServices::GCHandle 値クラスの機能を使用して実装されます。これは、ガベージ コレクションされるヒープを識別する "ハンドル" を提供します。ハンドル自身はガベージ コレクションされず、不要になると gcroot クラスのデストラクター (このデストラクターは手動で呼び出すことはできません) によって解放されます。gcroot オブジェクトをネイティブ ヒープにインスタンス化する場合、そのリソースに delete を呼び出す必要があります。

ランタイムは、ハンドルと参照する CLR オブジェクトとの間の関連付けを維持します。ガベージ コレクションされたヒープで CLR オブジェクトが移動された場合、ハンドルはオブジェクトの新しいアドレスを返します。gcroot テンプレートに割り当てる前に、変数を固定しておく必要はありません。

使用例

次の例は、ネイティブ スタックに gcroot オブジェクトを作成する方法を示します。

// mcpp_gcroot.cpp
// compile with: /clr
#include <vcclr.h>
using namespace System;

class CppClass {
public:
   gcroot<String^> str;   // can use str as if it were String^
   CppClass() {}
};

int main() {
   CppClass c;
   c.str = gcnew String("hello");
   Console::WriteLine( c.str );   // no cast required
}
  

次の例は、ネイティブ ヒープに gcroot オブジェクトを作成する方法を示します。

// mcpp_gcroot_2.cpp
// compile with: /clr
// compile with: /clr
#include <vcclr.h>
using namespace System;

struct CppClass {
   gcroot<String ^> * str;
   CppClass() : str(new gcroot<String ^>) {}

   ~CppClass() { delete str; }

};

int main() {
   CppClass c;
   *c.str = gcnew String("hello");
   Console::WriteLine( *c.str );
}
  

次の例は、ボックス化された型の gcroot を使用して、gcroot でネイティブ型の値型 (参照型ではなく) への参照を保持する方法を示します。

// mcpp_gcroot_3.cpp
// compile with: /clr
#include < vcclr.h >
using namespace System;

public value struct V {
   String^ str;
};

class Native {
public:
   gcroot< V^ > v_handle;
};

int main() {
   Native native;
   V v;
   native.v_handle = v;
   native.v_handle->str = "Hello";
   Console::WriteLine("String in V: {0}", native.v_handle->str);
}
  

参照

関連項目

C++ Interop (暗黙の PInvoke) の使用