Visual Basic バージョンの Hello World!
次のコンソール プログラムは、Visual Basic バージョンの "Hello World!" プログラムです。このプログラムは "Hello, World!" という文字列を表示します。
' A "Hello, World!" program in Visual Basic.
Module Hello
Sub Main()
MsgBox("Hello, World!") ' Display message on computer screen.
End Sub
End Module
このプログラムでは次の点が重要です。
コメント
Main プロシージャ
入出力
コンパイルと実行
コメント
この例の 1 行目はコメントです。
' A "Hello, World!" program in Visual Basic.
単一引用符 (') は、その行の残りがコメントであることを意味し、コンパイラで無視されます。1 行全体をコメントにすることも、次に示すように、他のステートメントの最後にコメントを追加することもできます。
MsgBox("Hello, World!") ' Display message on computer screen.
Main プロシージャ
すべての Visual Basic アプリケーションには、Main という名前のプロシージャが含まれている必要があります。このプロシージャは、アプリケーションの開始点となり、アプリケーションの総合的な制御を行います。このプロシージャは、モジュールが読み込まれるときに呼び出されます。
Main には次の 4 種類があります。
Sub Main()
Sub Main(ByVal cmdArgs() As String)
Function Main() As Integer
Function Main(ByVal cmdArgs() As String) As Integer
最も一般的に使用されるプロシージャは、Sub Main() です。Windows フォーム アプリケーションを作成する場合以外は、アプリケーションのエントリ ポイントとなる Main プロシージャを作成する必要があります。詳細については、「Visual Basic の Main プロシージャ」を参照してください。
入出力
この例では、標準の Visual Basic ランタイム ライブラリを使用します。このライブラリは Microsoft.VisualBasic 名前空間を通じて使用できます。統合開発環境 (IDE: Integrated Development Environment) でプログラムをコンパイルする場合、Microsoft.VisualBasic のすべてのプロシージャとプロパティをインポートなしで使用できます。コマンド ラインを使ってコンパイルする場合は、Imports ステートメント (.NET 名前空間および型)をソース コードで使用するか、/imports (Visual Basic) コマンド ライン コンパイラ オプションを使用して、Microsoft.VisualBasic メンバーをプログラムで使用できるようにする必要があります。
Main プロシージャは MsgBox 関数を呼び出して、文字列 "Hello, World!" を含むメッセージ ボックスを表示します。
MsgBox("Hello, World!") ' Display message on computer screen.
コンパイルと実行
"Hello World!" プログラムをコンパイルするには、Visual Studio 統合開発環境 (IDE) またはコマンド ラインを使用します。
コマンド ラインからプログラムをコンパイルおよび実行するには
任意のテキスト エディターを使用してソース ファイルを作成し、Hello.vb などのファイル名で保存します。
コンパイラを起動するには、次のコマンドを入力します。
vbc Hello.vb
ソース ファイル内に Microsoft.VisualBasic 名前空間のための Imports ステートメントがない場合は、/imports コマンド ライン コンパイラ オプションを vbc コマンドに追加できます。
vbc Hello.vb /imports:Microsoft.VisualBasic
プログラムにコンパイル エラーがない場合は、コンパイラによって Hello.exe ファイルが作成されます。
プログラムを実行するには、次のコマンドを入力します。
Hello
vbc コマンドに /main コマンド ライン コンパイラ オプションを追加して、Main を提供する名前空間とモジュールを指定することもできます。
IDE からプログラムをコンパイルおよび実行するには
Visual Basic コンソール アプリケーション プロジェクトを作成します。
コードをプロジェクト内にコピーします。
[ビルド] メニューの適切なコマンドをクリックするか、または F5 キーを押して、プログラムをビルドおよび実行します ([デバッグ] メニューの [開始] に対応します)。
Visual Basic のコンパイラおよびコンパイラ オプションの詳細については、「コマンド ラインからのビルド (Visual Basic)」を参照してください。
参照
関連項目
Imports ステートメント (.NET 名前空間および型)