ODBC の基礎
このトピックでは、ODBC (Open Database Connectivity) の基礎について説明します。
関連トピックの「ODBC : ODBC カーソル ライブラリ」も参照してください。
注意
ODBC データ ソースには、ここで説明するように、MFC ODBC クラス経由でアクセスできます。また、MFC DAO (Data Access Object) クラス経由でもアクセスできます。
注意
MFC ODBC クラスは、Unicode とマルチスレッドをサポートしています。 マルチスレッドのサポートの詳細については、「ODBC クラスおよびスレッド」を参照してください。
ODBC は、データベース内のデータにアクセスするための呼び出しレベルのインターフェイスであり、ODBC ドライバーがあるデータベースならば、どのデータベースにでもアクセスできます。 ODBC を使って作成したアプリケーションからはどのデータベースにでもアクセスできますが、アプリケーションのユーザーがそのデータベースに対応した ODBC ドライバーを持っている必要があります。 ODBC が提供する API を使うと、アプリケーションをデータベース管理システム (DBMS) から独立できます。
ODBC は、WOSA (Microsoft Windows Open Services Architecture) のデータベース関連部分です。WOSA は、Windows ベースのデスクトップ アプリケーションから複数のコンピューティング環境に接続できるようにするためのインターフェイスであり、プラットフォームごとにアプリケーションを書き換える必要がありません。
ODBC の構成要素は、次のとおりです。
ODBC API
関数のライブラリ、エラー コード定義、DBMS のデータにアクセスするための標準的な SQL (Structured Query Language) 構文で構成されます。
ODBC ドライバー マネージャー
アプリケーションの代わりに、ODBC データベース ドライバーを読み込むダイナミック リンク ライブラリ (Odbc32.dll) です。 この DLL は、アプリケーションに対して透過的です。
ODBC データベース ドライバー
ODBC の関数の呼び出しを処理する DLL です。DBMS ごとにあります。 利用できるドライバーの一覧については、「ODBC ドライバーの一覧」を参照してください。
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ODBC ドライバー マネージャーとドライバーの間でデータのスクロールを処理するダイナミック リンク ライブラリ (Odbccr32.dll) です。
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アプリケーションからデータ ソースとして認識できるように DBMS を設定するツールです。
DBMS に直接アクセスせずに、各 DBMS 用の ODBC ドライバーを通じてアクセスすると、アプリケーションを DBMS から独立させることができます。 関数呼び出しは、ドライバーによって DBMS のコマンドに変換されるため、開発者の手間が省けるだけでなく、多くのデータ ソースに対応したアプリケーションを作成できます。
データベース クラスは、ODBC ドライバーを持つデータ ソースをサポートします。 たとえば、リレーショナル データベース、ISAM (Indexed Sequential Access Method) データベース、Excel のスプレッドシート、テキスト ファイルなどを扱えます。 データ ソースへの接続は ODBC ドライバーが行い、SQL を使ってデータベースからレコードを選択します。
Visual C++ のこのバージョンに含まれている ODBC ドライバー一覧、および他のドライバーを取得する方法については、「ODBC ドライバーの一覧」を参照してください。